
『佐世保ってさ
何にも無いよね』
若い頃から
よく
耳にしていたコトバ
もしかしたら
ワタシ自身も
何度か
口にしたかもしれない
でも
佐世保で
おすすめの場所は?
そう
訊ねられた時に
浮かぶのは
幾つか在って
其処には
やはり
想い出だったり
あたたかい気配だったり
と
個人的想い入れが
多々
あるのだ
幼少期から
ほとんどを過ごしている
此の街を
いつからか
ワタシは
うんと好きになっていった
美しい自然
美しいヒト
美しい信念
美しい情熱
美しい終焉
そんな沢山の
美しいモノ・ヒト・コトを
見つけられた街
何にも無い。
其れで
あきらめたり
ココロを閉ざしてしまっていたのなら
きっと
何にも
見つけられなかったかもしれないし
何にも
見届けられなかったかもしれない
与えられるだけを
待ち侘び
欲するには
人生は長過ぎて
探すコトや
慈しむコトに
夢中になれたのなら
きっと
人生は
心地好い
テンポと
リズムを
刻み続けていくのだろう
何にも無かった筈の
此の街が
いつしか
ドキュメンタリーフィルムとなって
いつしか
鮮やかに
スクリーンに映し出され
色褪せぬ街
と
変遷していったんだよ
ありがとう
出逢ってくれて
ありがとう
見届けさせてくれて
