
信号で
並んだ
黄色い
幼稚園バス
ふと
小さな光を
感じて
目をやると
愛らしくも
眠いらしい
園児の女の子と
目があった
きっと
ワタシを
見るわけでもなく
半ば
家事をする
お母さんのコトでも
考えながら
ぼんやり外を
眺めていたであろう
視界を遮って
申し訳なかったけれど
なんだか
お互い
目がそらせず
そのまま
ジィッと
見つめあってしまった
最近
動物には
懐かれるのに
ヒトの
赤ちゃんや
小さな子には
怖がられる
トラウマが
過ぎりながらも
なんだか
この
ささやかな
交流が
うれしくて
思わず
ニコリ
微笑みかけた
その女の子は
一瞬
つられて
笑いそうになったけど
きっと
いつか
お母さんに
云われたであろう
「知らないヒトに
ついて行っては
いけませんよ」
の
応用編として
口角をキリリと
引き締め
身を持ち直したのだ
朝から
混乱させて
ゴメンよ・・と
恐縮しながら
でも
なんだか
このまま
通過していくのも
淋しいなぁと
信号が変わる直前
聴こえないだろうけれど
「頑張ってね」
そう呟いて
ガッツポーズを
小さく
送ってみたら・・
うん、たしかに
女の子は
ニコリと
笑ってくれたのでした!
いい子や~
謎の中年女の
妖しいエールにも
目を逸らさずに
付き合ってくれるなんて!
きっと
園に着く頃には
そんな
関わりは
カノジョの頭の中からは
追い出されている
だろうけれど
ワタシの
今日一日は
カノジョのおかげで
健やかなモノと
なるだろう
四六時中
真剣に
なにかと
向き合い
関われるなんて
理想だけれど
なかなか
そうは
いかない
けれど
せっかく
出逢えたヒトとは
瞬間でも
共有したり
ココロを
通わせ合えたら
うれしいよね
そんな
キラキラを
繋げて
生きたいよね