淋しい夜は
犬のぬいぐるみを
抱いて寝る
(いくつだよワタシ)
相変わらず
亡き愛犬は
夢にさえ
出て来てくれない
最近
道行くイヌさんたち
や
ぶらりと立ち
寄った
ペットショップのワンコさん
から
は
すっかり
気にも
留めてもらえない
猫跨ぎ。
ならぬ
犬跨ぎ。
状態⁇
なのかな
もう
愛犬の匂いが
しないのだろうな
九ヶ月経って
ここぞとばかり
遊び呆けている
ワタシは
イヌのヒト。
から
ただのヒト。
として
転身し
人生を謳歌している
イヌセカイから
遠退いていくのは
淋しいような
ホッとするような
目醒めた瞬間
以前ならば
愛犬のおしっこ散歩
と
ごはん支度
で
始まっていたのに
いまは
自身のために
先ずは
珈琲を淹れてあげる
犬のぬいぐるみ
を
撫ぜながら
啜る珈琲の
美味しいコトよ
・・・ん?
鼻先に芳しき香りに
混じって
愛犬の匂いがした気がした
まじまじ
と
ぬいぐるみ
を
見つめてみる
・・・え?
毛のびてない⁈
どおりで
夢に出てこない筈だよね
やっぱり
居るわ
ココ
に
絶対
離れるコトなんて
無いわ
ココロ
を
他者
には
映らなくても
やっぱり
ワタシ
は
ずっと
イヌのヒト。
なんだ