南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

選挙結果に思う

2006-10-23 20:55:39 | Weblog

22日投票の注目3選挙。
すべての選挙で民主党推薦候補者敗退という結果に終わる。
衆議院神奈川16区、大阪9区の敗戦は来年の参議院選挙にどう影響するであろうか。
現地の選挙戦をこの目で見たわけではないから軽々にはいえないが、マスコミ論調によれば「明確な争点がなく関心を引き付けることができなかった」とされている。
しかし私はそうは思わない。
格差社会について、北朝鮮問題について、クレサラ金利引下げ問題について、障害者自立支援法について、他にもいっぱい争点はあったような気がする。
ここでも伝えることの難しさを思い知らされる。
選挙では有権者に対して、組合活動でも組合員に対してどう伝えるのかがこれからの大きなテーマである。

新幹線新駅建設の是非が争点になった滋賀県栗東市長選も、「建設凍結」を訴えた新人を民主党が推薦し闘ったが、「建設推進派」の現職に敗退した。
7月に「新駅の建設凍結」を訴えて当選した嘉田滋賀県知事とのねじれ現象がおこった。
嘉田知事は共産党推薦候補者を含めれば凍結支持者の数が上回る(12,082票対17,045票)と述べているが、「建設凍結」候補の負けは負けだ。

3つの選挙とも自公共闘体制の勝利だった。
公明党は創価学会という結束力では連合の比ではない強力な支援部隊をもつ。
大阪でも神奈川でも圧倒的な動員力と影響力を見せつけた。
しかし彼らも大きなジレンマを抱えることとなった。
大きく右ハンドルを切る可能性の強い安倍政権と、平和を説く宗教団体との整合性。
庶民感覚では受け入れがたい新駅建設と、庶民が多い学会員との整合性。
自民党が強い理由は政権与党であるからだが、公明党も政権にあり続けることに固執しすぎると足元から崩れ始めていく危険性を感ずる。

同じことが民主党にもいえる。
自民党との対立軸を意識しすぎることから首長の相乗り禁止を徹底しはじめた。
まず「政策ありき」の基本から離れていくことに危惧を感ずる。
労働組合と政党とは異なる。
政策をもって私たちはものごとを決定する時代に入りつつある。

センターライトの私でさえ、時代の右傾化(例えば現職閣僚の核議論について)を感じる。
6年前、防衛政務次官の西村眞吾は「週刊プレイボーイ」の対談で『核武装について国会でも議論せねばあかんな』といっただけで集中砲火を浴びて炎上した。
なぜ議論することまでをも責められるのか、と私は不可解に思ったものだが、当時と今ではこんなにも変わるものなのか?
日本人のどうしようもない日和見主義化に半ば呆れる。