南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

教育の目的

2006-10-29 17:14:03 | ユニオン

北朝鮮と教育問題が最近の時事問題トップを争う。
最近も全国の高校で必修科目が教えられていない問題で大騒ぎになった。
大学受験を目標とするから、受験に必要のない科目は妨げにしかならないという当然といえば当然の理屈である。
教育の目的をどこに置くのかで、これからの議論は変わってくる。
単に救済策をどうするかなどという薄っぺらな議論で終わって欲しくない。

昨日沼津で行われた「教育研究静岡集会」で県教組のK委員長はこう述べていた。
『・・・・大人でさえ何気ない他人の言葉に傷つくことがある。
子どもはなおさらだ。
教師は多忙さを理由としてはいけない。
教師は自分の言動に威厳と誇りをもってもらいたい。
しかし子ども達にいらだちが目立つ。
子ども達のストレスや不満が蓄積されており、ストレスに耐える力も低下している。
様々な原因があるが、その原因追求を通して社会を見つめなおすきっかけとしたい。
教育の果たすべき目的は人格の形成である。
教育を選別の道具にすべきではない。・・・・・』

1000人近くの教員研究会で盛会ではあったが、教育問題は教員だけの議論では済まされない重要な問題だ。
しかし今の日本は本質的議論ができない民族になぜかなっている。
8月に発生した「ロシア銃撃事件」も心配したようにうやむやになってしまった。
教育問題も世論を喚起しないと単なる「教師いじめ・教師批判」に終わってしまうかもしれない。
仕組みや内容に踏み込むよりも、そこにいる人間を犯人に仕立てたほうが楽だからである。