先日電話で、「福島の診療所はいつから診療を始めるのですか?」という問い合わせがありました。小学校低学年の女の子のお母さんです。首相官邸抗議行動にも参加している人でした。番号非通知だったこともあり、いますぐ相談にのってくれる医師を紹介するので連絡先を…と促したのですが、夫と意見が違うので連絡されては困るし、いまも外から電話をかけているとのことでした。事態は深刻です。女の子ということもあり、被曝していることが公にでもなったら、わが娘の将来の結婚などの障害になる可能性があるので、父親は受診に反対しているようなのです。福島原発事故は、明らかに家族の間に分断を持ち込んでいます。1日も早く福島診療所の建設を実現しなければなりません。と同時に、建設が実現すればそれでよしと済ませられる闘いではまったくないのだと、再認識をさせられました。