☆ いんくる~しぶ・は~つ ☆ 

  Inclusive・Hearts いま、ここから。

NYタイムスの記事から4ー最終回ー

2013-12-31 09:47:05 | インクルーシブ・ライフ 

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・一方で企業から資金援助を受けている推進派の患者団体Chadd (Children and Adults with Attention Deficit/Hyperactivity Disorder (ADHD))は、政府に興奮剤の規制緩和を求めている。

 何とか子供を救いたい参画者も少なからず居るとは思うが、一旗あげたい(目立ちたい=アメリカンドリーム)活動家が核になって、それを利用したい企業が資金援助で乗っている構図が見られる。

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この記事の内容で取り上げられていることは、すでに

「ADHDの診断と治療に異議あり」錐沢光著2005

で取り上げられていた。

おりしも特別支援教育へのシフトが組まれ、ジャイアン・のびた症候群と言われ

ADHDが注目され始めていた時だった。


NYタイムスの記事から3

2013-12-29 09:10:40 | インクルーシブ・ライフ 

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・Shire社は少年層への直接の売り込みを試みている。「薬は注意力を高め、君たちの行いをきちんと管理しやすくする!」などと、啓蒙のためのスーパーヒーロー仕立てのコミックを5万冊作り子供に配っている。

 

・Shire社とChadd(下記)などの推進派患者団体は市場拡大のため成人にまでターゲットを広げ、キャンペーンのため著名なミュージシャンと契約したり、オンラインクイズで(薬物)治療へ目を向けさせたり、薬物治療を推奨する気になる様な、医師向けの成人ADHDの障害や診断に関する教育ビデオを作成したりしている。

・オンラインクイズはEveryday Healthの名称で、簡単な6問の選択肢回答の結果からADHDとなっている可能性を判定するもの。しかし、ケンブリッジの精神科医William博士は、「取るに足らない体の調子に関する質問から誤った方向へ導くもの」との危惧を述べている。

・2008年⇒2012年の処方件数の伸びは20歳以下が30%増加に対し20歳以上が60%と成人での増加率が高い。

 

・学習の改善効果など親(一般家庭)への宣伝など社会的な問題もあり、流石にFDAも販売している製薬会社に対し「間違いや誤解を招く、或いは誇大効果を謳ったそのような広告は取り下げる様に」繰り返し指導している。

 

・Shire社は今年2月、Vyvanse, Adderall XRやDaytranta(興奮薬の皮膚吸収型貼り薬)における不適切な広告や販売に基づきく$57.5Mil(約60億円)の罰金支払いに応じた。しかし、ADHD事業担当副社長のCasola氏は完全に解決していないとしてコメントは拒否している。

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石川憲彦さんの講演 質疑応答3 最終回

2013-12-28 09:53:50 | インクルーシブ・ライフ 

今日の投稿で

石川憲彦さんシリーズを終了する。

石川さんの 

「パパ、ママ、祖父母のための・・・・・・ 幼い子の話の聞き方、理解の仕方」という本を読んで

今、保育園でお友達を、ガリっとひっかくことが多い子どもの気持ちを考えることができた。

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Q:さっき司会の方が、ちょっと触れられたように、管理教育とかだいぶ厳しくなってきていると思いますが、人権の事とか障害のこととか、ちゃんと子どもに教えて、ぼくの子どもも教師を目指しています。先生から何かメッセージがあったら。僕からそれを伝えるのでお願いします。

 

A:あのう、一番恐ろしいのは,管理教育という、管理するものと管理されるものみたいな図式が、今はないと思うんですよね。東京の目黒に住んでいるんですけど。今は昔の村みたいな差別が起きている。医者、エキスパートといわれる親たちが、インターネットを使っていろんな知識がある。こういう教育が良いとか、あそこのお子さんはとか、親同士の善意の情報が広がっている。教員は管理なんかしていないのに、クラス内に権力差があるのです。学校側が権力を持って分断していくのとは違う。この恐ろしさ。

一番苦しいなと思っているのは、私は診断書を書く。すると、就職がしやすくなる。

ところが、1970年代に出会った子がいて、その子は障害者就労でずっとやってきたんですけど、鬱の人や、発達障害の人が障害者雇用で入ってくるようになって、雇った上司がささやくんですよ。「同じ障害者雇用と言っても、今度入ってきた人は優秀だね。」「すごいね。すごいね。パソコンなんか自分たちより早く打てるね。」とささやくのです。

これまでは障害者の権利として、働いてきた。これまではみんな残業とかしているとき、イヤな目で見られてきたけど、「みんながおかしいですよ」とやり返してきた。しかし発達障害の人が、同じ障害者の中で、あの人はすごいね、といわれるような人がいると、その子も無理して頑張ってしまって、体を壊してしまう。さらに重度の障害者は、そういう枠から省かれ、追いやられていく。軽度発達障害の人が、障害者雇用の中心になっている。  

これまた時代が変われば、その人らも、追い込まれるかも知れない。今、大きな声あげるの大変でしょうけれども、居直って、私はここまでの仕事をすると言わないといけない。

その人は、普通学級で頑張って来た人。養護学校へ行ったほうが良いと思っていた。

38年前、私のような医者が普通学級と言うからと、悩んでいたが、教育委員会の人が、「火事でも学校で起きたら、お子さんも大変だけど、他の子も巻き込まれるから大変ですよ」と言われ、かっときて普通学級へ行った人。そのお母さんは、その麻痺のある彼女に介助してもらえながら生活している。自分はこれまで居直ってきたのに、居直れなくなってきた。つらくても、人に通らんでも、そういうこと言ってください。一緒にがんばって行きましょう。

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学校に通えなくてくやしい思いをしていた人。

やっと通えるようになったけど、適切な介助が受けられずに 無念な思いをした人。

そんな悔しさや無念の思いを

すこしでもはらしたいと思っています。

 


石川憲彦さんの講演 質疑応答2

2013-12-27 00:22:57 | インクルーシブ・ライフ 

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Q2:

①大阪では、40年前から、共に学ぶ教育が進められているけど、最近の先生は、知的障害の子どもに対して、「わからない授業に、子どもが入っているのはかわいそう」と言って、支援学級で個別に分けて、特別授業を受けることが増えています。障害がない子と共に学ぶことで、伸びる可能性が大きいのに、先生がそれを摘み取っているようで、私は気になります。

② 発達障害の子どもが、授業中うろうろしたり、落ち着きがないので、学校の先生が 保護者へ薬を飲むように、勧めたりしていることが増えている。薬を飲むことで、落ち着くけど、子どもが持っている良いところが失われるかも知れないということを、気にしている親たちもいます。この二つのことについて、石川先生はどのような意見をお持ちでしょうか。

A:

1点目について、だんだんわかっていけば良いと思うことと、わからなくても良いと思うことがある。教えてもらうからわかることと、教えてもらわなくてもわかることがある。あなたは日本で生まれたから日本語を話している。学習障害という考え方が日本になかったころ、スウエーデンでは算数障害という概念があった。問題は、算数の苦手な人に、算数がわかるようになることが、それ自体がイヤという人がいる。算数が嫌いな人は、どれだけ教えられても、算数を使う仕事には就かないという研究があった。私は計算機使えばよいと昔から言ってきた。

数学者でも1+1の1は0とどう違うかをちゃんとわかっている先生はいるのか?

大学で、数学学んだ人でも難しい。私には難しい。お金使うときにごまかされるのは困る。そこで計算機使ったりできるようになるなど、やがてわかるようになるというふうに、本人のわかるわかり方を、大事にしてあげればよい。それが好きな人は、わかることを楽しめば良い。伸びても伸びんでも、どっちでも良いのでは。ただ、子どもにとってわかることはうれしい。伸びなくてよいというと、どうでもいいように聞こえるので、そうではない。いろんな子どもの、わかりたいという気持ちを、特別支援ではなく、状況状況を支援することが大事だと思う。

 

2点目について

薬とは、西洋医学の薬は毒。急性医学の薬は、急性の症状についてはわかっているが、それ以外の薬については、わかっていないことはたくさんある。ADHDの薬についても、報告として出ているかどうかはわからないが、リタリン(コンサータも同じ)。ストラテラは効かないからどうでもよい。リタリン使って害がないかということについて調べた。薬使ってでも、その場でうまくやれる方が効果があるというのは、たしかに10数年くらいは効果が出ていたが、後は使わなかった方が良いと逆転したデーターが出ている。ある時期良いということは、ずっとよいとは限らない。覚醒剤です。長期予後データーがひっくり返ってきている。

それでは、昔の人が言っていたように、一生生きてみて、よかったなあ、というゆとりを取り戻す生き方に変えていくことが良い。研究者の生き方も大変。0、1秒遅れただけで認められなくなる。急性に効果を求めて、薬を飲む生き方からは離れた方が良い。急性被爆の影響はわかっているが、孫子の代までどのような影響を与えるかということはわからない。これがわかったら、ほとんどの医学は否定される。過去の医療知識は否定されながら変化している。

短期間のために相当大変なことを乗り越えるためには薬を使う事もある。しかし、脅しや欲望のために、その子が薬を飲むことはやめたほうがよい。50過ぎたら、発がん性とか心配してもあんまり影響ないから、50過ぎたらたくさん飲んでください。

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石川憲彦さんの講演 質疑応答1

2013-12-26 06:33:19 | インクルーシブ・ライフ 

この講演会の後、質疑応答があった。

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Q:診断について 積極的に診断をして欲しいと思う。自分は診断を受けて楽になった。

 

A:(石川)

診断してほっとするのはいい。しかし、そこにとどまってはいけない。「○○だから私はこうだ」ではなく、ほっとするのは診断ではない。私という人間がどう生きているのか。私が私である事ということで、自分が自信をもつ。ほっとすること。そういう人がいるといいうことを理解することです。

 IQはフランスで考えられた。工業化社会の視点。合理的で、再現可能で効率的な視点。診断名はどうでもいい。あなたはあなたとして社会の問題と向き合うこと。私のような人間がいるということをまっすぐ感じて、人に伝えること。他の言葉でいいわけをしてはいけない。

電器のコンセントも火を出す。この危険を感じる脳は、私たちの中にはない。言葉でしか説明できない。人間が理解するのは、実態と言葉の両方の二重構造。頭のいい人は、言葉でわかって実態でわかる。私たちは、コンセントをかわいい形をしているので、おもちゃのように感じてしまう。恐ろしいものをおもちゃのように扱うほど人間は力がないのに、勘違いしてしまっている。

診断で居直るのではなく、「私」という人間で居直ってほしい。私もどう考えてもわからない人もいる。診断は難しい。医師によって診断名も違う。その人がそうやって生きている。全くしゃべらない人もいる。IQ0の人もいる。その中にその人の生きる内実がある。火はそれをだれにでも教えてくれる。功利的で合理主義に見えることが、生きていく上で非合理なこと。頭で考える合理性は、生きる事には非合理。わかりにくく窮屈である。呪縛で言えば、私も主人も子どももという、遺伝学の傾向で縛ろうとする。ことばの呪縛から抜けませんか。

私は別の方でチャンスを広げたい。家の兄貴はめちゃくちゃお金持っていて、一億のマンションに暮らして、また飛び出して、気に入らなくて訴訟を起こしている。この5年間で12マンションを変わった。彼は、真のサービスが欲しい。簡単。いつでも寂しくなったときに、ふっと横によってきてくれる安心するサービスが欲しい。だから、看護師が何人、医師が24時間常駐しているとかいう情報を見ては、ひかれて飛んでいって、がっかりしてしまう。お金だけいっぱい持った、真のサービスを求める老人が増えている。この金をはき出させる。真のサービスを売り物にしないということは、これを利用する人が、うまく生きられる環境を作ると言うこと。医師免許を持っていれば、私は何もしなくても、カウンセラー、学生、看護師、事務の人が、だいたい患者さんにとって大事。私は付け足し。一人の医者がいれば、藪でも何でも、10人くらいの人とお給料払える。医師免許を持っていても自信をなくして、何もしていない人もいる。実際的に動く人が、真のサービスを提供すれば良い。誰がサービスする力を持っているか。発達障害の人。優しく、サービスうまい人がいる。優しすぎることで、企業から首になって路上生活している人もいる。効率には合わない。このミスマッチを埋めていけば、本当の人間の姿に誇りを持ちながら、人間の持っている人力でやれると思う。

一つだけ工業社会の弱点は、40年の寿命を40年伸ばした。この40年によって、最初の人類のエネルギーの200倍のエネルギーを使ってきた。世界全体で50倍も使ってきた。こんなことしたら、エネルギーが保つわけない。そこでもう一度人間として見つめ合って。老人が増えて、真のサービスを必要とする人が増えてきた。真のサービスを提供できる人には、障害者の人が多い。ただ横にいてくれたらほっとする。その辺のミスマッチを埋められないかなと思っている。

火を使って、できるとかできないとか言う前に。熱いとか怖いとかいうことを、うまく扱えるとか、わーっと喜べるとかいうことが、自然から脳に与えられた関心です。そういうところが得意な人が、だいたい発達障害と診断付けられています。ADHDとか,診断名。そんなところにあまり注目しない方がよいです。

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長い答えだった。

太線、わたしがそうだなと思ったところ。


NYタイムスの記事から2

2013-12-25 10:25:18 | インクルーシブ・ライフ 

先日のNYタイムスの記事の解説です。

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Adderall、Concerta(リタリンと同じ成分。持続性になったもの。)Focalin、Vyvanseなどは興奮剤(または神経刺激剤)、Intuniv、Stratteraなどは非興奮剤。興奮剤は何れも麻薬の類似物、非興奮剤の前者は中枢性降圧薬で市販、後者は抗うつ薬?(たぶん)、など、いずれにしても中枢神経に作用するもの。

 

麻薬とほぼ同じ成分が、これらの薬から検出される。

・企業は、ハーバード大のBiederman博士やデンバーのDoson博士など、著名な精神科医のスポンサーとなり、治療薬の有用性に関する学術講演会や研究発表を依頼している。資金を受けた医師は「資金援助は研究には影響を及ぼすものでは無い」とは言っている。(が、肯定的な結果の報告となっており)その成果は資金を提供した製薬企業のポスターやパンフレットに掲載されている。また、医薬情報誌などへの寄稿や情報配信会社のインタビューなどにおいて有用性や服用促進の意見を述べている。

・これらに関して、今回NYタイムスはインタビュー依頼をした。だが返事はなかった。

 

・リタリンと共に汎用されるようになったアデロールAdderallは、1960年代に肥満抑制剤オべトロールObetrolとして小さな製薬企業から販売されていたアンフェタミン製剤。【Yo註:製剤と言うのは、薬効に影響を与えない様々な混ぜ物を入れて、吸収や飲みやすさなど医薬品としての体裁を整えること。よって、成分はアンフェタミンのこと。】オーナーは注意障害(ADD:Attention Deficit Disorder)適応薬としてアデロールとして1994年に売り出した。アデロールの由来はADD for all。

・市場性に注目した中堅製薬企業Shire社はこの会社を買収。更に2002年に持続型のAdderall XRを上市した。

 

・Adderall XRの拡宣パンフレットには医師から告げられたとする有る男性の声が掲載。「アンフェタミンは70年近く薬として使われています。そのことが安全性の信頼です。」しかし、副作用の事に関しては何も言及していない。何日にも亘る不眠、食欲不振、幻覚ほか様々な精神症状など、副作用は多い。(続く)

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石川憲彦さんの講演11ー最終回ー

2013-12-25 07:16:34 | インクルーシブ・ライフ 

二つのテーマを一度に紹介したので

予定の12回繰り上げで今回が最終回です。

あとは質疑応答の中からを要約してお送りします。

本年中にアップできることに感謝です。

今は、53歳になる障害当事者の方にいろいろとお話しを伺っています。

「昔のこと覚えてへん~~」と言われるけど、

お話ししている間にふつふつとよみがえってくるようで

表情も柔らかになっていきます。

豊中の「ともに生きる」教育の原点。

今まで、そして今、そしてこれからを考えていきたいと思っています

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共に生きる

1970年代に語れたことが、今は語れなくなっている。社会の幅が狭くなり、閉め出されている人たちが増えた。発達障害であれ、なんであれ。

農業の時代には、知的障害の人や気分障害の人、仕事をコンスタントにできない人が排除された。今は、本当のサービスは、金にならないが故に切り捨てられていく。そのことが障害を決めていく。切り捨てられる人がどんどん増えている。アメリカやドイツでは発達障害が疑われて病院に来る人は、町によって3割近い。

そんな中で、寄り添うというのは、弱い人に寄り添うということ。私自身は、母親に対して、あの頃は殺してやりたいと思うくらい憎いと思っていたことが、今になると寄り添われていた。そういう裏と表の関係を人間というのは生き続けていく。裏と表の関係で、寄り添っているようで寄り添われていきている。

目の前の、良かれと思うことだけにとらわれて、私たちが生きている時間の長さやひろがりを見失っていくことを、変えていく生き方を強く見いだしていかないといけないと思う。

「共に生きる」というのは、誰が言い出したのかわからないが、「共に育つ」というのは、和光大学の篠原さんが「共生共育」という言葉を使った。その言葉を使い始めた頃には批判された。「共生」これは、あたりまえの言葉になってきたが、内実はちがう。

老人が増えた社会は、発達拡張しようとする人にはピンチ。しかし、ある意味チャンス。失われたサービスの中核、売り物にならないサービスの中核を作りあえる、本当のチャンスが来たと思う。老人や障害者といわれる人たちが増えたことを、チャンスにできる。今から本気で、共にいきるということを考えていける生き方を考えましょう。

いろんな人たちがいて、見られたり見る側になったり、寄り添われたり寄り添ったりしながら、お互い、依存しながら自立していくことを大切にしましょう。(終わり)

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この石川さんの話のどこに

見下し、理解者ヅラがあるのかがわからない。

発達障害当事者の人にとっては

ごまかしと詭弁だという。

そう言われる真意を考え続けたいと思う。

そういえば、このブログの広告に、ADHD診断というのがついていた。

大人のADHDチェックリスト。

私はすべてそのグレイゾーンにチェックが入る。

仕事を中途半端にほうり出しているものがたくさんある。

片付けもへた。

昔は時間がないから出来ないと思っていたけど

時間があってもできない。


NYタイムスの記事から1

2013-12-24 18:10:01 | インクルーシブ・ライフ 

何を今さら。という気分だけど、

何年も前から警告されていることなのに

と思うけど、

補足も友人が送ってくれた。

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・Conner博士(心理学者、Duke大学名誉教授)博士によると、CDCの統計(上記に掲載)は一見疫学的な統計のようでもっともらしいが、前代未聞の不正義な、捏造に匹敵する数字と言う。

 

・薬物の売り上げは2002年⇒2012年の10年で$1.7Bil(2000億円)⇒$9Bil(約1兆円)へ急伸。

・売り上げの伸びは、抗ADHD薬の販売会社が、クラシカルな(いわゆる本当に病的であるという意味か)ADHDに対し、注意力、忍耐力などが正常に比して劣っていることもADHDとして拡大解釈させ、薬剤の効果を誇張。医者、先生、親へ直接、間接(TV、人気生活雑誌など)売り込み宣伝によるもの。

・多くの精神疾患がそうであるように、ADHD(判定)にも明確な試験はなく、患者、親、医師の解釈次第となっている。

・製薬企業から相当の資金提供を受けているアメリカ精神学会は、これまで定めた(ADHDの)基準を、「ケアレスミス」や「自分の番が待てない」などの通常見られる子供の行動をも障害まで含めるなど徐々に緩めつつある。

 

・薬剤(興奮剤)はモルヒネやオキシコデインなどの麻薬と同じ範疇で規制対象になっている厳しいものにも係らず、多くの医者は、「抗ADHD薬は穏やかで良性の薬剤」との見解で、時には「アスピリンより安全」と言っている。(これも続く)

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石川憲彦さんの講演10

2013-12-24 17:56:19 | インクルーシブ・ライフ 

今年も残りわずかになってきました。

何日か家を空けていたのでアップできていませんでしたが

今年中には、このシリーズ終わりたいなぁと思っています。

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その人の中での生死

その3年後くらい後。まだ8才位の子。当時ほとんど反応ができないようにこちらから見える子がいた。反応しないと、こっちからはできないように見えるけれど、本人は、そこで精一杯豊かな世界を切り拓こうとしている。わかり方というのは、他人のわかり方。今ここでその子が作っていることは何か。その子が切り拓いている豊かな世界がある。

欲しいものがあると、私たちは、今ゆったりと持っているものを見失って、「今ここさえ拓ければ」と欲が出る。この欲が、どの人にとっても危険。

さっき言った「反応しない」と、私たちに見えることと内実は違うというのは、その人の中での生死。私は、周りの寄り添っていると思っている側がが寄り添われているという、自分の母親の話のように、今はそうなんだと思うが、自分はそう思っていなかった。

養護学校行った子と、普通学級に行った子が、同じ頃亡くなった。養護学校行った子は、亡くなる前は家でずっと過ごしていた。

普通学級行った子は、親はずっと悩んでいた。先天的な心臓の病気と知的障害を持っていた。幼稚園保育所は無理だった。外へ出ると大変興奮して、酸素を入れるという暮らしをしていた。家から200メートルくらい散歩するということを繰り返していた。ところが、5才の秋かな、就学通知が来て,母親はそれを見たときに一度は捨てた。おつれあいが帰ってきて相談した。命を縮めるからやめようと思った。無理をすれば命が縮む。一日でも長く生きて欲しいと、親は思っていた。「どうしよう、やめよう」と悩んでいた。しかし、おんなじ年に同じ産院で生まれた子たちが、みんな行くんだと思うと、自分たちの思う幸せという考え方で本当にいいのかなと思った。寿命も8才とわかっている。とうとう教育委員会に相談にいった。教育委員会では、すぐ訪問指導という話になった。それを聞いたとたん、親の中で、何ヶ月も悩んだ思いが訪問指導とは全然違うと思って、何も言わず始業式に行って「普通学級」に入った。1時間2時間すごしては、疲れて家に帰るという学校生活だった。親としてはずっと心配しながら、「今日はやらんほうが良い。」とか迷いながら・・確かに寿命は一年ぐらい早く終わった。

その子が亡くなるときに、心臓が悪いので、酸素を送りながら、死期を前にその子が言った。「もう、僕おしまい、みんなに伝えてさようなら」と。親の「ごはん食べたから大丈夫よ大丈夫よ、黙っていなさい。」という言葉を振り切って。そう言って亡くなった。

もう1人の子は養護学校へ行った。養護学校へ行けなくなって、お家で寝ているとき、近所の子の登校班の声が聞こえるときだけ、なんか楽しそうに最後の数か月していたという。

私が二人の死の差を感じたのは、葬儀の時。

養護学校に行っている子のお葬式には、親や大人が遠くから集まった。普通学級に行っていた子の時は、子どもたちがお葬式にたくさん来た。

その時、父母は、「私たちはこの子といて幸せだった。この子とずっと一緒に生きていたかった。一日でも長く生きてほしかった。学校に行って命を縮めたことを後悔していた。でも、学校に行って良かったと思う。親はこの子が一人で死んでいく日が来ることをずっと恐れていた。この子が死んでいくときに『苦しいよ、つらいよ』という声をどう聞くのかと思うのが怖かった。つらい別れと苦しい思いをして欲しくないと思っていた。一番恐れていた、「生きる死ぬ」というのは、わたしたちとの関係がなくなるということだと思っていたけど、この子は、『みんなに伝えて、さようなら』と言って死んでいった。『楽しかったよ。ありがとう』『みんなは楽しく生きてね』というメッセージだったと思う。この子はみんなと一緒に生きていこうと思っていたし、今も生きている。そう思える。」と言われた。

同じクラスの子どもたちは、小学校⒉年生だから、どう受け取りどう育ったかは、それはわからない。誰もパーフェクトではない。できないものが、できない格好を肩寄せ合って生きていくというスタンスは、ほ乳類である以上譲れないし、失ってはいけない。

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養護学校に行きたくていく人に

それはやめなさいとは言えません。

それがそのこにとっていいことだと

親も周りの人も思っているから。

わたしは地域にいるのだから、当たり前に地域の学校に行けばいいのではと思っています。

隣の子や、隣の隣の子も一緒に過ごす学校。

兄弟姉妹と同じ学校に行く。

障害があるからと分けられる必要はないと。

そう思っています。

 


ADHD診断

2013-12-20 22:52:39 | インクルーシブ・ライフ 

今日、知り合いから以下の記事が掲載されていたとメールが届いた。

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BioTodayニュースレター 2013年12月18日

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◇製薬企業広告でADHD診断が急増

米国での注意欠陥多動性障害(ADHD)診断の増加は医師や家族をターゲットにした製薬会社広告を主な原因とする国家的災難であるとの専門家見解が米国を代表する新聞で紹介されています。

アメリカ疾病管理センター(CDC)の最近のデータによると高校生年齢小児の15%がADHD診断を受けており、その治療薬服用小児の数は1990年には60万人だったのが350万人へと上昇しました。

CDCデータ解析によると、今やADHDは喘息に続いて2番目に多い小児長期疾患診断となっています。(終)

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詳しくはNYタイムスのこの記事に

http://www.nytimes.com/2013/12/15/health/the-selling-of-attention-deficit-disorder.html?_r=0