254915 原発「安価」神話のウソ、強弁と楽観で作り上げた虚構、今や経済合理性はゼロ① 2011年07月30日 | アメリカ→官邸・電通→マスコミの日本支配 254915 原発「安価」神話のウソ、強弁と楽観で作り上げた虚構、今や経済合理性はゼロ① 猛獣王S HP ( バカボンのパパと同い年 ) 11/07/30 AM10 原発安価神話は強弁と楽観で作り上げた虚構であり、見えるのは大きな利権構造だけであることが分析されています。『原発「安価」神話のウソ、強弁と楽観で作り上げた虚構、今や経済合理性はゼロ』(週刊東洋経済2011年6月11日号)リンクより転載します。----------------------------------------------------------------「原発の電気は安い」 国をはじめとする原子力発電推進派の、これが決まり文句だった。1キロワット時の電力を作るのに、水力は約12円、石油11円。そこへもってくると、原子力なら半分の約5円で済む――。傑出した経済性は、ウラン燃料が比較的入手しやすい、燃料がリサイクルできる、CO2を排出しない、と並ぶ、「原発の4大美点」だった。しかし、安全神話を一瞬で吹き飛ばしたのと同様、福島第一原発事故によって、「安価神話」の信憑性にも、疑惑のまなざしが向けられている。●過小評価と抜け穴だらけ 「公式試算」のいいかげん原子力の発電コストは、三つの要素で成り立つ。第1が、燃料費や人件費など、電気を作るうえでかかる「発電費用」。第2が、発電に伴って出る使用済み燃料を再加工したり、廃棄物を処理する費用だ。後工程という意味で「バックエンド費用」と呼ばれる。これに、「立地費用」が加わる。原発を誘致した地元自治体に対する補助金や交付金がこれに当たる。驚くべきことに、国が言う「原発5円」は、1と2のコストしか含めていない。しかも、不備がある。まず、発電費用から、揚水発電のコストが外されている。揚水発電とは、夜間電力で水をくみ上げて上部調整池にためておき、需要の多い昼間に落水して発電する。原発はつねに一定の出力で発電するため、夜間は電気が余る。揚水はその有効活用策だ。つまり、揚水発電は原子力のために存在する存在であり、両者は不可分の関係にある。立命館大学国際関係学部の大島堅一教授は、電力各社の有価証券報告書をつぶさに検証し、本来かかったはずの発電コストを試算した。その結果、原子力と揚水を足したコストは2007年度で1キロワット時約9円と、国の試算の約2倍であり、火力の約11円とほぼ同じであることが判明した。ちなみに、揚水を除いた一般水力発電のコストが約4円で最も安く、国の言う「水力12円」説の“ウソ”も、併せて明らかになった。国の試算がさらに問題なのは、“第2の費用=バックエンド費用”が、極めて過少評価されている点だ。04年の政府審議会に提出された政府資料によると、バックエンド費用は総額約18・8兆円となっている。これでも十分巨額だが、今回、大島教授への取材に基づき本誌が試算したころ、実にその4倍、70兆円規模に膨らむ可能性があるとわかった。政府と本誌の試算は、大きく二つの費用で異なる。まずは、使用済み燃料の再処理費用だ。燃やし終わった燃料からウランやプルトニウムを取り出し、新たな燃料(MOX燃料)として使えば、ウラン資源を有効活用できるという考え方は、「核燃料サイクル」として、日本の原子力政策の根幹を成す。政府は、青森県六ヶ所村にある再処理工場の費用を11兆円とはじいている。だが、実は、六ヶ所再処理工場では、43年までに発生すると見積もられている使用済み燃料約6・4万トンの半分しか処理する能力を持ち合わせていない。だとすれば、コストも11兆円ではなく、2倍の22兆円と認識するのが自然だろう。もちろん、使用済み燃料にかかわる費用すべても、倍にして考える必要がある。----------------------------------------------------------------続く « 254906 温泉のお湯を使って電... | トップ | 254916 原発「安価」神話のウ... »