慧日山東福寺の紅葉(通天橋)
(えにちさん とうふくじ)
京都市東山区本町15丁目778
洗玉澗を埋め尽くす色鮮やかな紅葉。通天橋からの眺めです。
(奥に見えるのが偃月橋です)
慧日山東福寺・通天橋
JR京都駅から1駅という近さにもかかわらず、美しい紅葉を楽しむことの出来る臨済宗の名刹・東福寺は、深秋のこの時期、紅葉を楽しむ観光客の人気スポットとなっています。東福寺の歴史についてのお話は後日に譲り、今回は境内の紅葉を一望できることで有名な通天橋からの紅葉の様子をご紹介します。
通天橋脇の紅葉。見事に赤く染まっています。
東福寺の境内には、仏殿から開山堂までの間に洗玉澗(せんぎょくかん)と呼ばれる渓谷があります。そして、この渓谷を渡るために西から臥雲橋・通天橋・偃月橋の3つの橋が渡されています。なかでも、洗玉澗一面に広がる紅葉を一望できる通天橋は、紅葉シーズンの休日ともなれば通勤ラッシュの電車かと見まごうほどの混雑ぶり。悟りを開くはずの寺院の中で、少しでもいいポジションで紅葉を堪能しようとする観光客の煩悩が錯綜する舞台となってしまいます。
通天橋から洗玉澗を望む。
通天橋は、洗玉澗の渓谷を渡って行き来する苦労から僧侶たちの負担を軽減するために1380(天授6)年に「普明国師」春屋妙葩の手によって架けられた橋だといわれており、南宋にあった径山の橋を手本に造られたといわれています。橋の中央部には、切妻屋根の張り出しがあって紅葉観賞のベストスポットとなっています。
通天橋の南端に掲げられた「通天」の扁額。
通天橋は何度も修復が行われており、1597(慶長2)年には豊臣秀吉公の手によって修復工事が行われたという記録も残されています。19世紀初頭の文政年間に架け替えられた橋も、1959(昭和34)年に猛威を振るった伊勢湾台風の影響で無惨にも倒壊してしまいました。現在の橋は1961(昭和36)年11月に再建されたもので、橋脚部分は鉄筋コンクリート製の丈夫なものに建て替わっています。
洗玉澗付近から見上げた通天橋。観光客でごった返している様子がわかります。
アクセス
・JR奈良線「東福寺駅」下車、南へ徒歩10分
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拝観料
・通天橋・開山堂拝観料 400円(小中学生 300円)
・方丈八相庭園拝観料 400円(小中学生 300円)
拝観時間
・9時~16時(11月のみ8時30分~16時30分)
公式サイト
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