神戸の空の下で。~街角の歴史発見~

足かけ8年、150万PV突破。「近畿の史跡めぐり」のサブタイトルも、範囲が広がったために少し変更しました。

神戸・野寄のだんじり(東灘)。

2006年09月24日 | ■神戸市東灘区



神戸市東灘区西岡本地域



前から見た野寄のだんじり。立派に復活!


大日女尊神社境内



 以前、神戸市東灘区西岡本に鎮座する大日女尊神社をご紹介した際、この地区の地車が大改装中だということを書かせていただきました。あれから4ヶ月以上が過ぎた9月23日、秋祭の日に新装成った「野寄のだんじり」がお披露目され、町内の曳き回しが行われました。




水引幕も新調。ピッカピカです。



 田畑300坪を売却して購入したという先代の地車は、1933(昭和8)年に大工・大石巳代吉氏が作成したもので、彫刻部分は川原啓秀氏の手によるものです。残念ながらこの地車は1945(昭和20)年6月5日の空襲によって全焼してしまい、長い間この野寄地区に地車の雄姿が見られることはありませんでした。




御影石を運び出す牛の様子を彫り上げてあります。



 戦災による焼失から41年の年月が経った1986(昭和61)年12月14日。地域の皆さんの熱意によって大阪から購入・改装された高さ4m・長さ6.9m・幅2.9mという立派な地車の入魂式が行われました。その後も毎年改修が行われ、1996(平成8)年には拝懸魚隣懸魚の彫刻が新調されています。老朽化を受けて2年前から改修が進められてきた野寄の地車は、とても地域色の豊かな彫刻に包まれた魅力ある地車へと生まれ変わりました。




かつて住吉川で栄えた水車製粉の模様を彫り上げてあります。



「うはらの大絵巻」という題の縁葛彫刻。東灘の名所が彫られています。



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だんじり20年ぶり新調 東灘・披露野寄地区(2006年9月21日・神戸新聞)



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