ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

コラーゲンサプリの効果に根拠はあるのか

2023-06-18 10:34:42 | 自然
最近体内成分のサプリメントの宣伝が大々的に行われており、専門家の推奨などもあってかなり消費されているようです。

米国では2021年にコラーゲンのサプリメントに20億ドル(2750億円)が費やされたというデータもあり、今後さらに増えると予測されています。コラーゲンに関しては、科学を差し置いて評判ばかりが先走りしているという評価もあるようです。

コラーゲンは、哺乳類が最も豊富に持っているタンパク質で、体内にあるタンパク質の30%をコラーゲンが占めています。コラーゲンは皮膚、靱帯、筋肉、腱、骨、血管、腸の内壁その他の結合組織を構成する重要な要素です。

コラーゲンは、3本のアミノ酸の鎖がねじれた三重らせん構造になっており、この鎖がしっかりと絡み合うことで、強く硬いタンパク質になります。分子構造や体のどこにあるかによって、コラ-ゲンは28種類に分類されています。

コラーゲンの主な仕事は、体の組織に支えや強度、構造を与えることで、皮膚に弾力を与え内臓を守り、止血や新しい皮膚の細胞の成長を助けます。

歳をとると体が作るコラーゲン量が減り、分解されるのも早くなり、表皮の下にある真皮のコラーゲン量が減ると、皮膚がたるみしわができます。ほかにも喫煙や飲酒、紫外線、砂糖の摂りすぎなどさまざまな要因がコラーゲンを作る能力を低下させることが研究で示されています。

市場ではさまざまなコラーゲン製品が出回っていますが、中に何が含まれているかに関しては基準がありません。米国の場合FDAの規制対象になっていないため、企業はその安全性や有効性、純度を示す義務はありません。

コラーゲンペプチドは、1日2.5から15グラムまで安全に摂取できるとされていますが、体はそのまま吸収することができないため、最終的には個々のアミノ酸まで分解し、必要に応じて利用します。つまり吸収されたアミノ酸がまたコラーゲンになる保証はないと言えます。

コラーゲンは美容整形でもよく用いられ、皮膚に注入して一時的に張りを与えることができますが、最後には体内で分解されてしまいます。経口サプリメントの場合、目に見える皮膚の変化とコラーゲンを関連付けたデータはほとんどありません。

ハーバード大学などの研究でも、肌のハリや潤い、シワなどへの効果を調べたランダム化比較試験の結果にも大きな違いは見られなかったと指摘しています。コラーゲンを含む食品は多く、肉、魚、卵などサプリメントに頼る必要はないと言えそうです。

結論としては、コラーゲンの有効性は検証されたとは言えませんが、タンパク質であるため摂取しても害はないものといえるようです。私は基本的にサプリメントはとりませんが、有効だと思って摂取すればそれなりのプラセボ効果は出るのかもしれません。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿