私はうつ病というのは、気分の問題程度のそれほど重篤ではない病気と思っていました。
ところが退職後務めた研究所で隣の実験室を使っている若手がうつ病を発症しました。その行動を見ていると私の認識は間違っており、非常に大変な病気であることがわかりました。
最近アメリカの大学が、うつ病と診断後における心不全のリスクの関連性について研究結果を発表したという記事を見ました。2025年5月にヴァンダービルト大学医療センターの研究員らが、うつ病とうつ病診断後の心不全リスクに関する研究結果を発表しました。
この研究はアメリカ退役軍人省(VA)のコホートデーターを用いて行われ、対象となったのは1945年~1965年に生まれ、2000~2015年の間にVA医療システムを利用した退役軍人284万人以上です。
研究の目的は、退役軍人におけるうつ病の有無が、将来的な心不全の発症にどう影響するかを明らかにすることでした。解析の結果、うつ病を抱える退役軍人は、そうでない人と比べて心不全を発症するリスクが14%高いことが判明しました。
このリスク上昇は、年齢や性別、既存の心血管リスクなどの要因を調整した後でも認められています。さらにほかの依存疾患がない比較的健康な退役軍人においては、うつ病による心不全リスクの増加率がさらに高くなる傾向が見られました。
心不全とは、心臓の働きが低下し全身に十分な血液を送り出せなくなることで、息切れやむくみなどの症状が表れる病気です。原因としては、心筋梗塞や狭心症といった冠動脈の病気、高血圧、弁膜症、心筋症、不整脈、先天性の心疾患などが挙げられます。
心不全になると、坂道や階段で息切れしやすくなったり、疲れやすくなったりします。また尿の量が減り、足のむくみや体重増加がみられることもあります。さらに進行すると、呼吸が苦しくなって横になれないといった症状が出ることもあります。
この研究は、うつ病が心不全の独立したリスク要因であることを示しており、従来の血圧などの管理に加え、うつ病の早期発見と治療の重要性を示唆しています。うつ病は生活習慣、自律神経、ホルモンバランス、血管機能、炎症など多方面から心臓に悪影響を及ぼします。
現在米国心臓病学会のガイドラインでも、心不全患者に対するうつ病評価の推奨がなされています。今後うつ病の治療が心不全の発症リスクにどのような影響を与えるかについての研究も必要であると考えられます。
ストレスや気分の落ち込みを軽く考えず、早めに専門家に相談することが将来の病気を防ぐことにもつながります。
あまり好きな言葉ではないのですが、心のケアを日々の生活に取り入れていきましょう。
ところが退職後務めた研究所で隣の実験室を使っている若手がうつ病を発症しました。その行動を見ていると私の認識は間違っており、非常に大変な病気であることがわかりました。
最近アメリカの大学が、うつ病と診断後における心不全のリスクの関連性について研究結果を発表したという記事を見ました。2025年5月にヴァンダービルト大学医療センターの研究員らが、うつ病とうつ病診断後の心不全リスクに関する研究結果を発表しました。
この研究はアメリカ退役軍人省(VA)のコホートデーターを用いて行われ、対象となったのは1945年~1965年に生まれ、2000~2015年の間にVA医療システムを利用した退役軍人284万人以上です。
研究の目的は、退役軍人におけるうつ病の有無が、将来的な心不全の発症にどう影響するかを明らかにすることでした。解析の結果、うつ病を抱える退役軍人は、そうでない人と比べて心不全を発症するリスクが14%高いことが判明しました。
このリスク上昇は、年齢や性別、既存の心血管リスクなどの要因を調整した後でも認められています。さらにほかの依存疾患がない比較的健康な退役軍人においては、うつ病による心不全リスクの増加率がさらに高くなる傾向が見られました。
心不全とは、心臓の働きが低下し全身に十分な血液を送り出せなくなることで、息切れやむくみなどの症状が表れる病気です。原因としては、心筋梗塞や狭心症といった冠動脈の病気、高血圧、弁膜症、心筋症、不整脈、先天性の心疾患などが挙げられます。
心不全になると、坂道や階段で息切れしやすくなったり、疲れやすくなったりします。また尿の量が減り、足のむくみや体重増加がみられることもあります。さらに進行すると、呼吸が苦しくなって横になれないといった症状が出ることもあります。
この研究は、うつ病が心不全の独立したリスク要因であることを示しており、従来の血圧などの管理に加え、うつ病の早期発見と治療の重要性を示唆しています。うつ病は生活習慣、自律神経、ホルモンバランス、血管機能、炎症など多方面から心臓に悪影響を及ぼします。
現在米国心臓病学会のガイドラインでも、心不全患者に対するうつ病評価の推奨がなされています。今後うつ病の治療が心不全の発症リスクにどのような影響を与えるかについての研究も必要であると考えられます。
ストレスや気分の落ち込みを軽く考えず、早めに専門家に相談することが将来の病気を防ぐことにもつながります。
あまり好きな言葉ではないのですが、心のケアを日々の生活に取り入れていきましょう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます