外に無く、内に有ること。

美を感じること、自然に生きること。

ルネッサンス・カワイイ大賞

2010-03-21 10:59:20 | 日記


今日のファブリは、ルネッサンスではフランスから唯一の登場「フーケ」。
ジャン・フーケは他の多くの画家と同じく、忘れられた画家であったのが19世紀以後に研究再構成された人です。

彼は他の北方ルネッサンスの画家と同じく写本画家としての仕事が多い。
主に聖書に関する本のイラストレーターというようなもので、小さい画面に色彩豊かに描かれているので、とてもきれいな絵で、カワイイと思えるものも多い。
ウッチェロに匹敵する可愛さですが、小さい細密画が多いということで、ルネッサンス・カワイイ大賞は、フーケにあげましょう。

雑誌やテレビで、一般の女性をオシャレに美しく変身という企画を見る機会があるが、それで前よりキレイになったと思えることはほとんどない。
それは、スタイリストやメイクの職業的美的センスのお仕着せだから。
決まり切った美の基準に無理やり押し込めた結果、その人自身の良さは無くなってしまう。
白木の美しい家具を、カラフルにペイントしてしまったようだ。
「馬子にも衣装」といいますが、馬子は馬子のまま、そのなかでこそ美しさは存在する。

フーケの解説の富永良子は引用していわく、

「生けるがごとく、に描いた」。