外に無く、内に有ること。

美を感じること、自然に生きること。

脳内時間旅行

2009-08-28 00:27:09 | 空想


イラストは頭部の血液循環の図です。
脳と血管が緻密に構成されているのが解ると思います。
脳は大量の酸素を必要としているので、血液も沢山いるんですね。

旅行をしている人がいるとする、その人が見ているのは、はたして現実だろうか?
もちろん、実際に今現在の風景を見ているのですが、その人の記憶する知識によって違う風景となっているはず。

歴史的建造物であれば、その歴史を通して眺め、風景画があれば、その絵を通して観る。
有名な俳句などがあれば、それを吟じながら、俳人の眼を通して鑑賞することになる。

それは、まるでタイムトラベルをしているのだ。
脳内で自動制御のタイムスリップをして、空想の世界を観ている。

密教ではマンダラを緻密に瞑想して宇宙観を得る訓練をするという。
壮大な脳の中の宇宙、人間の脳は全宇宙をも包括している。


明日より帰省旅行のため、一週間ほど、ブログをお休みします。(9月7日再開予定)
また次回をよろしくお願いいたします。

お知らせ
野口路加「おしごと☆組曲」展
9/4~9/16まで下北沢にて開催
娘の個展です、興味があるかたはサイトにアクセスしてください。



感謝を言葉にして、、、

2009-08-27 14:28:41 | 日記


イラストは咽頭部の縦断面図、声の出す部分の解剖図です。
気管の出口の声帯部からの音声を口腔の形で言葉に変えていき、鼻腔で音を響かせる。
楽器とも呼ぶべき所です。

人間は視覚に左右されますが、形の美しさと、そこに施される模様、色彩などに影響されるもの。
それは、人の仕草、表情にも置き換えることができます。
そして、それ以上に聴覚にも強く影響されていると思うのです。
声自体の美しさ、口調、それから言葉。

感謝の言葉はなかなかうまく言えないものです。
でも心で思っているだけでは、簡単には伝わらない。
私自身、感謝の言葉をうまく伝えられない。

母方の祖父が家にいた時に、何かしてあげると、京都の人だったので必ずすぐに、「おおきに」、「おおきに」とお礼を言っていました。
短くてすぐに言いやすい感謝の言葉です。

「ありがとう」、「おおきに」、「あんがと」、自分らしく感謝を言葉にして、素直に伝えたいのに、、、。



脳の部屋数は?

2009-08-26 15:58:51 | 日記


イラストは医科学大事典に使用した脳室の図です。
脳室とは脳の中心部にある空間のことです。

脳室とよばれるのは側脳室一対で2個、中心部の第3脳室、下部の第4脳室で全部で4部屋。
あなたのお部屋がワンルームでも、脳の中には4部屋もあるんですよ。

昨日、友人宅(度々登場の野田市Y氏邸)にお呼ばれして、一泊しました。
改築したてでとても広く、きれいで、お部屋は脳の部屋数の倍くらいですよ。
お庭に大きなハスの花も咲いていてスイカまでなってるんです、スゴイ!

脳室の変化によって脳の障害がわかるように、部屋を見ればその人となりがわかる。
さあ、とりあえず自分の部屋をかたずけましょう!



恐怖の部屋の思い出

2009-08-25 13:42:29 | 日記


イラストは医科学大事典に使用した真皮結合組織の絵です。
この頃はアクリル絵具にも少し慣れてきたのですが、しかし、エアブラシが苦手(技術上と健康上で)なので、点描風になってしまいました。
今はパソコンでなんの健康上(肺に顔料が蓄積する)の心配もなくエアブラシ風が出来るので、その点では良いですね。

このイラストの指導をして頂いたのは、「バカの壁」などで有名なY教授。
あまり細かいことにはこだわらない、というより、今自分が興味があることに集中している方。
イラストの指導が終わると今自分が研究している話題に突入、御自分で作成している立体の「分子構造モデル?」などを楽しそうに見せてくださいました。

途中でトイレをお借りしようと、教授に聞くと「そこの突き当たりの標本資料室を通り抜けた所にありますよ」。
言われた部屋に入るとカーテンが引かれていて暗くて良く見えない。
眼が慣れてくるといろんなガラスケースが並んでいるのが見えて、そこには医学と人体に関するありとあらゆる標本が入っているのです。
かなり広い部屋一杯に陳列ケースが並んでいて、そこを眺めながらようやく出口のドアへ。

トイレを済ませて見ると、廊下があり、そのまま行くと教授の部屋へ。
何もあの部屋を通らなくてもすぐに行けたのに、ワザワザあの部屋を通らせたのは、Y教授のいたずら心からだったのか?
私に見せてあげようという親切心からだったのか?



生きているだけで神聖なもの

2009-08-24 10:10:28 | 日記


イラストは医科学大事典で描いたもので、胸部水平断面です。
このところは自叙伝みたいになっていますが、これもまた思い出があるもの。

このイラストを指導して頂いたのは、医科歯科大学のS教授、人体断面の標本が筑波大学にあるというので、筑波まで行き、筑波大学の教授から説明を受けながら、カメラマンの方に標本撮影してもらいました。
その説明では臓器の位置が通常とは、ずれているということだったので、イラストを描く時に調整して描きました。

描いたイラストをチェックしたS教授は少し困ったような顔で、
「人間の体は平均とは違うからといって間違いではないんだよ。この人はこの体でずっと生きてきたんだ。生きていることはそれだけで完全で神聖なもの。イラストだからといって、勝手に変えることは許されないと思うよ。」

イラストは写真のままに描き直して完成しました。
間違っている体なんてない!平均的な体こそ幻想です!