外に無く、内に有ること。

美を感じること、自然に生きること。

強さと、美しさと。

2010-03-09 03:22:50 | 日記


今日は昨日の流れで「マサッチョ」、昨日はマサッチオと表記してしまいました。
外国名のカタカナ表記は時とともに変わるのでどちらでもいいのですが。

マサッチョは私にとって苦手というかあまり興味を引かれない画家です。
27,8才で亡くなったらしいのですが、イタリアルネッサンスにおける遠近法と立体的描写の基礎を完成したといえる天才過ぎる画家です。
なぜ天才過ぎるのかは、才能を妬まれて毒殺されたという説があるくらいだから。
歴史的にはジョットが雪舟に比較すると、マサッチョは狩野永徳に比較するほど重要な画家なのに関心がいかないのは、マサッチョも永徳も描写が男性的で、少女趣味的な私の好みに合わないからですね。
男性的というのは造形的な強さと言い換えられると思います。
女性的というのは装飾的な美しさだと思います。
現実の性質としては、男性と女性は逆だと思いますが、、、。

チマブーエとジョットが男性的なフィレンツェ派で、ドゥッチョとマルティーニが女性的なシエナ派というように、常に対立的に両方が存在しています。
完全にどちらかというものはありえませんが、どちらに重きをおくかは重要な選択でしょう。

マサッチョの解説は摩寿意善郎、この方の「西洋美術史特講」という講義を聞いたことがあります。
とても感じの良い先生でした。
謙虚な先生は、このマサッチョの解説の冒頭には、バーナード・ベレンソンの言葉を引用して、

「再生したジョット」