稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

剣道審査会、二段審査と五段審査を拝見して。

2019年07月30日 | 剣道・剣術
昨日の続き。
剣道夏季審査会(2019年7月28日)の感想。

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二段審査(40代男性)合格
手元が高い。打ちの冴えが無く、手と足がバラバラ。
しかし声は出ていた。構えもまずまず。打てないが相手をよく見ていた。
打ち切った技がほぼ無かったので、正直、これは落ちたかもなあ・・
と思っていたが、合格していて本当に良かった。


(審査2人目の動画から・・左が長正館のI口初段)

今後の課題は、

打つ時に姿勢が崩れないこと。気剣体の一致。
面を打つ場合は真っ直ぐ打ち、打ち切ること。
相手の起こり際の出小手が打てること。

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二段審査(女子高校生)不合格
立ち上がった瞬間に打ちに行ってしまった。
単調な、大きな面ばかり打っていたが、
何本か面は決まっているので、まあ合格するだろうと思っていた。
結果は不合格。少し改善工夫すればすぐ合格するレベルだと思う。
前回の不合格の時に、下がるな防ぐなと指導して、その癖は直っていた。


(審査1人目の動画から・・右が長正館のM上初段の初太刀)

今後の課題は、

立ち上がったら、しっかり構え、触刃の間で、まず大きな気合を出すこと。
技は単調にならないこと。時に小さく鋭い技も出して変化をつけて打突すること。

あと、高校生の女子に多いと思うのが、
構えた時に左手を動かして、剣先をくるりくるりと動かす子が多かったこと。
あれは流行なのかどうかわからないが、無駄な動きはするものでは無いと思う。
私が審査員なら、構えた時に左拳を動かしているものは低評価だ。

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五段審査(40代男性)不合格
構えた時に剣先が低過ぎる。気迫不足。
常に受身になっている感じ。
こちらから入って相手を誘い出すという仕掛けが欲しい。
打って、抜けて、振り向いて、構えるところが出来ていない。
相手に打ちこまれて捌くにしても、打ち込みをさせている元立ちのようでは駄目。


(剣先が低くて中心を取っていないので、初太刀で相手に打ち込まれてしまう)


(後半の、この面だけは有効打突にはならなかったが攻めも打ちも良かった)

今後の課題は、

立ち上がった瞬間から全身から炎が吹き出るような気迫が欲しい。
構えは基本どおりに。一足一刀の間で剣先の延長線上が相手の左目。
構えは城構えである。寸分の隙も無いように。(ただし固くならないこと)
隙は気持ちの持ち方で生まれる。
気迫のある正しい構えなら、おいそれと相手は入ってこれない。

剣先を理由も無く上下に動かさない。
剣先を動かすことそのものは攻めでは無い。
剣先の効いていない動きは無意味である。
足は継がずに打つ。(継いで打つこともあるが癖になっていてはいけない)

まずは攻める(自分から一歩入る)こと。
で、相手が動こうとしたら出鼻面か出小手。
相手が動かなければそのまま中心を割って面。

常に「審査員がどう思うか」を意識すべき。
気迫、気勢、体勢のある構え。攻めのある足捌き。
打ってから振り向く時の風格のある体捌き。(無駄の無い安定した体捌き)
これらは日頃の稽古の中で磨き上げていかねば身に付かない。
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