
白花のヒガンバナで、 ヒガンバナ とショウキズイセンの自然交雑種と説明されている。
ヒガンバナは赤色、ショウキズイセンは黄色。
だからそこから白色が出来ることに???がごく普通に出て来る。
シロバナマンジュシャゲ(Lycoris x albiflora)と呼ばれている花には、幾つかの種類がある…と聞かされた。
確かに、片方の親であるショウキズイセンの学名表示はLycoris aureaが異名となり
正名はLycoria traubiiと書かれるようになった。
もう一つ中国にはリコリス・キネンシス Lycoria chinensis が存在している。
これらは微妙に性質が異なっているから別種とされている筈だ。
この三種のいずれが片方の親であるコヒガンバナ(Lycoris radiata var. pumila)や
二倍体のヒガンバナ(種子が出来るから人為的な交配も可能)と交配したかによって
シロバナヒガンバナの色彩は変わってくる…のだそうだ。
人為的に交配させ、流布させた人の責任を問うことなと無理な話だ。
当然だろうけれど、いずれは研究が進んで正式に学名表記も変わるかも知れない。
ややこしい話になるからとて、赤色だけをヒガンバナ、それ以外をリコリスと学名の一部を取って呼ぶ人たちも多い。
赤色だって次々と交配させて別種が作り出され、売り出されている世の中だから
赤いヒガンバナ、白いヒガンバナ、黄色いヒガンバナでも良いのだろうし
赤いリコリス、白いリコリス、黄色いリコリスで良いのかも知れない。
暑さが去る秋の彼岸に、広大な敷地に何万本の赤いヒガンバナの図は幾つかの観光名所になるらしいし
春の桜並木風に延々何キロもの川の土手などに続く図も同じだ。
白だけでは、或いは黄色だけではそうはいかない。
(2022.09.17 木場公園)
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(2022.09.20 明石公園)
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(2022.09.25 新明町)
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タカサゴユリが育っていた空き地。
管理されている場所ではない浜の空き地に、白花。
たぶん何年も前に植えられた花が出てきたのだろう。
不思議に赤いヒガンバナはここには咲かない。
▲ 花弁は少し波打ち、一部にはやはり赤が滲む。▼
(2022.09.30 林)
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シロバナマンジュシャゲ(白花曼珠沙華)ヒガンバナ科ヒガンバナ属 Lycoris x albiflora
(2022.10.02 西新町)
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シロバナマンジュシャゲ(白花)異聞
曼珠沙華は、梵語の「manjusaka(マンジュシャカ/赤い)」の音に漢字を当てたものと説明されている。
仏教の一宗派の経典「法華経」には「曼陀羅華 摩訶曼陀羅華 曼珠沙華 摩訶曼珠沙華 而散仏上」の語句があり
釈迦が説法の途中、天上から大小の曼陀羅華、曼珠沙華が降り注いだ…と注釈されている。
かように曼陀羅華、曼珠沙華ともに、伝説の天上の花であり、インドでは元来白いものだったようだ。
しかし梵語のマンジュシャカが赤いを意味していたことから、中国に渡来した頃に赤い花になっていったと説明されている。
一方、大小の曼陀羅華・曼珠沙華なので、四種類の蓮華「四華(しけ)」と呼ばれ、
曼陀羅華は白い蓮、曼珠沙華は赤い蓮とされることにもなった。
かくして曼珠沙華は、ヒガンバナの別名として秋に咲く赤い花、
曼陀羅華はチョウセンアサガオの別名として夏に咲く白い花と言うことなっている。
その意味では「白花曼珠沙華」では、ちと変な使い方になっている。
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▲ コヒガンバナ ▲
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