渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

日本刀研磨師が作ったカスタムナイフ

2020年05月28日 | open


極上ミラーフィッシュなのだが、ナイフと
しての妙味の如何を試す。
蹲踞から、




抜刀。


バトニング1本目。






癖は分かった。


バトニング2本目。






バトニング3本目。






これはいける。


手の中でクルリと素早く返す。
手さばきも良い。


これは良いですね。


ヒケがたっぷりついたかと思ったが、
洗うとそうではなかった。


バトニング直後にブレードを清拭せずに
そのまま刃味をテスト。
肉眼確認では微細刃こぼれも一切無し。

さて。(動画からのキャプチャ)




カミソリのように切れる。


二刀目。








まるでカミソリですね。
これはいい。

ブレードを中性洗剤でよく洗うと、驚き
ました。
ヒケは裏面の片刃平地部に二筋のみ。


表にヒケは確認できません。


高速度鋼という高硬度鋼材と入念なる日本刀
研磨師によるミラー仕上げの賜物か。
研磨段階ではモーターツールは一切使って
いないとのことだ。この鏡面研磨はバフがけ
ではない。



これは良い!


作った人が作った人だけに、日本刀に
通じるものがあるのかなぁ。
ただ切れて丈夫なだけではない。

心に希望を持たせてくれるナイフです。
良い刃物です。深謝。

こういうのがいいなぁ。モノづくりは。
やっぱ、刀の心を知る人の作はいい。
そして、私は、この一刀を作り上げる
ために作者が割いた時間に思いを馳せ
る。
刃物を使う者は作者と共にある。
これから先、いつまでかは分からないが、
自分がこの一刀と共に過ごせる季節を
喜ばしく思う。

ナイフは実用刃物といえども、やはり、
作り手の心の在り方によっては、これと
通ずるものありしや。

(古三原)
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