この作品がどうして近年まれにみるクッソ
つまらん漫画であるのか、その理由がわか
った。
これは1970年代テイストの「少女漫画」
なのだ。誰さんがどうしてこうしてどうの
こうの、わたしは、おれは、どうのこうの
と自分の殻の世界に自己夢想してベタベタ
とツンデレをいつまでも繰り返す。
実にくだらない。
「だから何?」でしかない。
そして、最大の極み。
天下国家とは無縁だ。
だから、マナー悪いアウトドアマンに
チッと舌打ちするシーンは出てきても、
その背景にある問題には目を向けない。
結局、てめえ一人だけが大事で、てめえ
だけが山に行ってキャンプしてビール飲ん
でいらればそれで満足なのだ。
一番嫌いなタイプの男だ。
椎名誠のような。
あれは反吐が出るほど嫌いだ。
日本の第二次モデルガン規制の時に「こん
なもんを喜んで持ってコンバットだなんだ
言ってるような奴らがいるから日本がよく
ならないんだ」と公言して国家権力のトイ
ガン規制に賛同していた。
とんでもない野郎だ。
平和主義者面した利己主義者。社会の全体
的な成熟や民主主義の涵養などには興味な
く、自分と自分の仲間だけが好き勝手な事
をして楽しければいいという元祖ヒャッ
ハー野郎だ。エセ蛮人装いのバンカラぶり
も自己愛全開でキモ過ぎる。
そもそも、椎名とその不愉快な仲間たち
は、渓流釣りでイワナ狙いでヤマメが釣れ
たら舌打ちしてヤマメを握って投げ捨てて
たからね。映像に残っている。別段、自然
も生き物も愛しちゃいない。どうでもいい
のだ。あるのはてめえらのヒャッハー欲だ
け。
そんな奴らよ。
個人的には千枚通しを額にピコピコハン
マーで打ち込みだお前は、くらえゴルァ、
くらいに嫌いなのだ。
その椎名誠と同じ空気をこの漫画の主人公
は持っているのである。
くだらねえ男。つまらん。
つかねえ、優等生ぶってマナー論に何でも
落とし込むその主人公と登場人物のキャラ
が、「個としての」代々木日共チックで、
とてつもなく好きになれない。
一見、そうした品行方正に反するかを装う
椎名からも代々木臭がプンプンする。
この体感審眼は結構外れない。
私は今もって徹底した反代々木である。