渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

不幸な出来事

2020年05月20日 | open




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人はすぐに死んでしまう。
打擲や殴打しただけで死んでしまうことも
ある。
余程の火急性を要する狂乱状態ではない
限り、話し合いで解決する、話し合いに
相互に応じる勇気を持つ、その対処をその
場で示すというのは、人間にだけ与えら
た理性という知的な英知だと思う。

人は投げ飛ばされて打ちどころが悪かった
ら簡単に死んでしまう。
プロレスラーの三沢選手の不幸も記憶に
焼きついている人も多い事だろう。
また、投げ技でなくとも、頸椎を捻る事を
すると即死してしまう。

今回の事件は、支払いで揉めた客も、客を
投げた店員も、どちらにとっても不幸な出
来事だと思う。
店員は「人殺し」になってしまった。
幾ら悔い改めても、死んだ人は生き返ら
ない。
人を殺すことは、その殺した人の人生を
終わらせるだけでなく、自分の人生にも
幕を閉じ、さらに殺された人の家族や殺
した側の家族をも絶望的な不幸にする
ことなのだ。
人は人が生まれる時にはみんな笑顔で人
の誕生を喜ぶのに、人は人が死ぬ時には
何を思うのだろう。
そして、殺せ、殺してやれと煽ったりも
する人にまで人間は変節してしまう。
哀しいことだ。

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