ピンクドラゴンの高橋誠一郎さん
から『ピーキー・ブラインダーズ』
がいいよと電話貰った。
物語は1890年代末期から1900年代
初頭に英国に存在したギャング団
「ピーキー・ブラインダーズ」の
実話に基づく映画だ。
日本では明治末期から大正時代に
あたる。
誠一郎さんは、この作品は物語も
いいが、出てくる俳優たちの時代
の着こなしが素晴らしい、と言っ
ていた。
そして、キャスケット帽がとても
決まってる、と。
キャスケット帽で日本でお馴染
みなのは『あしたのジョー』の
矢吹丈だ。
アメリカでは新聞配達少年が
よく被っていたので、ニュース
ボーイキャップなどとも呼ばれ
ていたようだ。
元々は英国のハンチング帽から
の流れで登場したキャップであ
るが、それが流行した英国では
特に労働者や貧困層によって被
られていた。
調べたら、上流階級はハンチング
は被ってもキャスケットは殆ど
被らなかったようだ。
イワンのバカである同志レーニン
もキャスケットを被っていた(笑)。
俺は絶対にローザ・ルクセンブル
クのほうが好きだけど(笑)。
現代では「労働者階級の帽子」
というイメージは薄れ、ファッ
ションアイテムとして多く被ら
れるようになった。
漫画家の弓月光先生もこの帽子
を愛用していてイメージが定着
している。
映画監督にも多いよね。大林監督
もキャスケットのイメージがある。
しかし、日本で流行らせたのは
女の子ではなかろうか。昔の六本
木野獣会の女の子のいわゆるチー
マー(という呼び名はなかったが)
あたりが被りそうな感じがする。
飯倉のキャンティあたりでたむろ
してそうな。キャンティに行く時
はセミフォーマル縛りだから被ら
ないだろうけどさ。
映画『ピーキー・ブラインダーズ』の
トミー・シェルビー役のキリアン・
マーフィー。
トミーが持っているのはトミーガン
ではなく、ベルグマンだ。帽子が
決まってる。
キリアン・マーフィーと脚本家の
スティーヴン・ナイトはデヴィッド・
ボウイが本作品のファンだった事
を知り、ボウイの生前に主人公の
象徴でもある帽子を彼に贈ったと
いう。
クリーム・ソーダの高橋誠一郎店長
は私に言う。
ベレーもいいけど、キャスケットも
いいぞー、と。
う~む。いいかも。優等生ぽくなく
て(笑)。
でも、決まる被り方研究しないと
素人のベレー被りのように無様な
事になりかねない。
一つだけポイントを見つけた。
後頭部には被らないことだ。目深
というか、前をしっかり下げて被
るのがキモの一つのようだ。
これはベレーや日本の侍烏帽子に
通じるものがある。
女の子のドカヘル被りのように前
を上げて後ろに被るのはアウトっ
すね、どうやら。(女の子がドカ
ヘル被るのかって?うようよと
あちこちで被っていた時代があっ
たのよ。18才から23才位までの
女の子が)
今後もさらに見て観て視て被り
方を見極めるつもり。
まず、誠一郎さんおすすめの映画
『ピーキー・ブラインダーズ』を
観まくらないとなあ。
1920年に学べ、か。