そこまで口にするのかと耳を疑った。
酒提供を続ける店へ、銀行から圧力をかけさせると言う西村大臣。
これは、権力をかさに着た恫喝そのものだ。新たな対策や休業損失への補償策は示しもせず、歯向かうものは銀行融資を断つというのでは、誰のための行政かということになる。
法根拠のない「自粛」にずっと素直に応じてきた国民。とりわけ飲食業界は常にやり玉にあげられながら、我慢に我慢で応じてきた。それをいいことに恫喝まで口にする担当大臣の横柄さに呆れる。
これまでとは明らかに違う緊急事態の発生とやり方。そこまで政府がやるのは国民のためなどではない。ひたすら五輪のためと、責任逃れのためだと国民は見抜いている。
五輪のせいで感染拡大になれば、菅総理の政治責任は逃れられない。衆院選挙が差し迫る中、政権の命取りになる。だからなりふり構わぬ菅総理に忖度した西村大臣が恫喝を口にしてしまったというわけだ。
世論の反発に慌てた菅総理は「聞いてない」とごまかした。
五輪成功のためにそこまでやるのなら、なぜ、もっと早く先手先手の対策を講じなかったのか。
国民の命と五輪を天秤にかけられるのはたまらない。