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呼吸(こきゅう)って、なんで吸呼(きゅうこ)って言わないの?

2019-12-29 20:13:14 | 東洋医学全般



ここ一番の時は、まずは息を吐きましょう!


呼吸(こきゅう)って吸呼(きゅうこ)って言わないですね。
これって、たまたまかもしれませんが、正しい呼吸っていうのは「先に吐く(呼)」からということです。

ラジオ体操や、アルゴリズム体操では「吸って吐くのが深呼吸~♪」と言っています。
https://www.youtube.com/watch?v=AkJV_YVIvPk

西洋医学的には、肺活量は一回換気量+予備吸気量+予備呼気量、ぞれ以外には残気量などど詳しく分けてあります。日本の東洋医学校では西洋医学の生理学の勉強も厳しくて、細かく覚えさせられたものです。
確かに、解剖学的、生理学的に肺の換気量を学ぶと、酸素を取り入れることが大事だから「まずは吸気ありき」となりますが、東洋医学、東洋の武術では「まず吐く」ということが大切になります。気功や武術の世界でも「吐納導引」先に「吐」の字が来ています。

一般的にはまずは吸って~となるのが普通ですが、いったん窮地に陥った時、大変緊張したとき、恐ろしいときなどに、「吸って、吸って、吸って。。。」と続けると、過換気症候群が起こって、パニック症状に陥ってしまいます。結果的に息を吐けなくなって恐ろしくなってよけいパニックを起こしてしまいます。

東洋的な正しい呼吸は「まず吐くこと」から始まります。
ゆったりと立つかゆったりと座った姿勢で行います。

1.まずは、ふう~~っと息を吐きます。できるだけどこも力まずに息を吐き切ります。
  おなかの底からは吐き切ります。

2.息を吐き切ったと思ったら、できれば鼻から息を吸い込みます。
吸い込むと言うよりは、吐き切ったら「鼻から勝手に空気が入ってくるのを受けるだけ」です。

3.この時に胸で吸い込もうとは思わずに、鼻から入ってきた空気が自然におなかの底に落ちてゆく感じで行います。
できるだけおなかをべたぁ~~っと弛緩させるほど、たくさんの空気が入ってきます。
この時はおへそは前におへその真後ろの背骨の部分は後ろにぐぅ~っと力まずに張ってゆく感じです。
欲を言えば、人体でただ一つの横向き(地面に対して平行)の経絡である帯脈(たいみゃく)の輪が膨張する感じです。ベルト周りが膨らむ感じでしょうか。
https://www.google.com/search?q=%E5%B8%AF%E8%84%88&client=firefox-b-1-d&sxsrf=ACYBGNRRV_JTVIXWVRW4Vf99ymmh34RI0w:1577676723545&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=2ahUKEwjbo7Xlt9zmAhXBIzQIHdHsDO0Q_AUoAXoECBAQAw&biw=1536&bih=701

4.一連の動きでは、じつは息を吐くことだけが人為的の行う動きです。それだけです。
吸気のことは一切考えずに体に任せてしまえばよいということです。おなかを緩めるだけです。

こういう呼吸法ができると、瞑想では大変落ち着いた気持ちで行えますし、武術ですと最低限の動きで相手を封じることが可能になります。地面の力を味方につけたような感覚が味わえます。毎日続けると心身ともに良い影響満載です。必ずです。
緊急な場合も緊張が解けるので、精神的にも肉体的にもパニック状態を鎮静化することが可能になります。


ここ一番の時に、息を吐けば、すべてうまくゆくと思いましょう。


渡米して21年ほどたちますが、いまだに3-4年に一度は米人やメキシカンとのストリートファイトに巻き込まれるのです。
武術は喧嘩のためのものではないのは当たり前なのですが、やはりこういう時にはあがってしまいます。パニクるんですね。
こういう時にまずは息をふぅ~っと吐いて「ほほ~上等じゃあねえか!」と落ち着いてから、逃げ道を探すか、よけるか、相打ちに持ち込むか、叫ぶかを考えるわけです。何度か怖い思いをいたしました。

「生きててよかった」の過去記事です。
https://blog.goo.ne.jp/keisclinic/e/566ac7e7957fff1ce4eafb38f50e7227

今は車の中にハンマーは置いていません。この記事の中に出ている「短杖」を置いてます。世界平和万歳。。
https://blog.goo.ne.jp/keisclinic/e/a9c72e824c5b41b1077457b66ca6ab23


漢方アメリカOnline
http://www.kanpouamerica.com/

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