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俳優・根津甚八が亡くなりました。
2010年、右眼下直筋肥大を発症し、俳優業は引退状態でした。
そんな中、昨年ニッポン映画【GONIN サーガ】で一作限りの復活を遂げたのは、記憶に新しかったです。
好きな俳優さんでしたが、今思うとそれほど彼の出演作品は観ていなかった様です。
とにもかくにも、上述の【GONIN サーガ】の前作に当たる、【GONIN】の氷頭要役が僕にとってのベスト。
物語ラスト、モックンと大越組に殴り込みをかけるシーンは最高でした。
【GONIN】は全てのシーンが愛おしいんですけどね。
【あぶない刑事】の前作である刑事ドラマ【誇りの報酬】も忘れられない一作。
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いわゆるバディモノでして、相棒は中村雅俊でした。
中村雅俊が1975年に主演した【俺たちの勲章】の10年後をイメージした作品です。
【俺たち~】で中村雅俊の相棒をつとめたのは松田優作。
もちろん、【誇りの~】でも松田優作にオファーは行きましたが、当時はテレビドラマの仕事を優作さんは断っていたので、根津甚八にお鉢が回って来た、という訳です。
【誇りの~】というタイトルもカッコ良いし、ドラマの世界観も良かった。
それだけに【あぶない刑事】ってタイトルが、当時ですら恐ろしくダサく感じたモノです。
【火曜サスペンス劇場】にて放映された【目には目を】も忘れられないドラマです。
工場経営者である根津甚八のひとり娘が、誘拐された上に殺害されました。
しかも身代金も丸ごと取られてしまいます。
悲嘆に暮れた、奥さんの浅茅陽子は自殺してしまうのでした。
ボンクラ警察はあてにならない、とばかりに根津甚八は独自に犯人を追います。
果たして犯人は伊東四朗。
根津甚八から奪った身代金をベースに事業を成功させ、今ではお金持ちになっていました。
さぁ、今度は根津甚八の番。
根津甚八は伊東四朗の娘を誘拐します。
伊東四朗に揺さぶりをかける根津甚八。
もっとも、最後は娘を殺害する事はもちろんなく、リリースしてあげるのでした。
伊東四朗の娘が初潮をむかえ、根津甚八が狼狽えるなどホッコリシーンもあり、実に良いドラマです。
このドラマで、初めてパッヘルベルの【カノン】を聴きました(確か)。
当時は2時間サスペンスでも、キチンとしたドラマ作りがなされていたものです。
今はすっかり、田舎の年寄り相手でしかありませんが。
それにしても、こういう雰囲気と色気がある俳優さんって、ホント少なくなりましたねぇ。
これも時代なのでしょうか・・・。
享年69歳。
ご冥福をお祈りします。
『役者は自分の体を利用して、自分でない人間とその人生を生きるわけだから、それだけ強烈な想像力がなくちゃ始まらないし、人間を見るのが好きで好きで仕方がないくらい、自分を含めた人間への興味、好奇心がなくちゃあ、ねえ』北林谷榮(ニッポンの女優・1911~2010)
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GONINの巻。
GONINの巻、ふたたび。
GONINの巻、みたび。
あぶない刑事の巻。
あぶない刑事の巻、ふたたび。
あぶない刑事の巻、みたび。
松田優作の巻。