Kazuko MISAWA World

三沢かずこの青の世界 ー 作品の周辺

野菜洗って応援するよ

2015-06-16 07:26:01 | アトリエから

アトリエから帰るとキッチンに野菜が山盛りに洗ってある。冷蔵庫にある野菜を片っ端から。野菜料理は体にいいのは分かっているが、この

洗うという動作に時間がかかる。つい、トマトを切って終わりにしたいところだが、この見事な洗い野菜、疲れた体を調理へと押してくれる。

野菜洗って応援するというのが、今年95になる母親の口癖で、娘の私は、たいして進まない画業の落ち込み感を引きずりながらスープや、炒め

物などを作る。母親の元気さにとても助けられている。ふと、いつまで洗ってもらえるのかと不安がよぎるが、目の前の元気な姿を見て、ま、

いいかと思い直す。つい最近まで、母親の手に深いひび割れが一杯だった。野菜洗いが影響している。香りのよいハンドクリームを何本かあげ

ると、いそいそと自分の部屋に保管に行った。こころが痛む。洗わなくてもいいよ!という私の言葉に、うなづきながら、毎日洗っている。多分

野菜洗い、やめないと思う。応援してくれているのだ。

こうして日々、暮れていく。

 

  WORKS   (草原)  53.0×53.0cm     油彩 2014

     

                      

                  

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青のこと

2015-06-10 09:14:38 | 作品

いつまで青を描くの?と以前はよく聞かれた。それが今では誰も聞かない。もう20年近く青の作品の個展を続けているので、それなりに、こ

の人は青に興味があるのだろうと理解してくれているのだろう。前はそんな質問のたびに、一生懸命答えを頭の中からひねり出していた(結

構まじめに)ベルギーの画商には他の色も描かなくては、と言われ、ニューヨークの画商にも言われ、国内でも言われ...。その頃は、赤も、

緑も、白もガンバッテ描いた。でも、今は、描きたい色、青を、描きたいから描いている。私もナカナカ年期が入った...。

先日、知人の個展会場で、おしゃべりしていた時、三沢さんの青は常に変わってますよね。と言われた。私の中では、青を追いかけていても

次々に青の混色が変わり、青と他の色面との扱いも変わっているので、この言葉、正直嬉しかった。そういえば、美術館の展示のおり、さま

ざまな青に作者自身、驚いたことがあったなあ。周囲の人は変化を感じとってくれてるのでしょうね。ありがたいこと。

描きたい世界を描くのがいいのでしょうね。青は最も好きな色。異質なすべての色を包み込んでくれる。私の世界は、青一色の世界ではなく

他の色との共存、融合なのですね。

 

    WORKS(生きる) 50.0×72.7cm    油彩 2014

 

                   

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外は小雨

2015-06-09 21:08:02 | アトリエから

この時期、外へ出たほうが気分がさっぱりする。家に中にいたら暗めの空気感に包まれてお茶を何杯も飲む。お菓子を次々に口に入れる。

外は小雨だが、あじさいの水色やラベンダー色が雨を吸って輝き、草むらは印象派の絵のような柔らかい淡みどりのじゅうたん。黄色の

小花がポンポンとリズムを添える。雨をしっとりとまとった新鮮な青葉の香り。この先にアトリエがある。自然のエネルギーをもらって

アトリエのドアを開ける。きょうは、腰痛も和らいできたので100号大の障子紙の作品にとりかかろう。

このごろ、少し自分が分かってきて、やろうという気分が満ちてきた時に仕事を始めようと思っている。今までのように、やりたくない

自分を叱咤激励するような仕事の仕方はやめにしている。その方が、結果的に制作がスムーズにいくような気がする。流れにまかせると

いうことが少しづつできてきたのかも、しれない。

 

   フォト 2015

      

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地に足の着いた生活が必要らしい

2015-06-09 07:33:54 | アトリエから

先日、狭い庭にある梅の実を穫った。これが、1メートル50ぐらいの小さい木なのだが、沢山の実をつけてくれた。最初ワクワクと穫り始め

たものの、いくら穫ってもあるある、まだある。腰が痛い。茂った葉の陰に、ころっと丸いものがあっちにもこっちにも。最後は母親が出て

来て手伝ってくれて収穫を終わりにした。(つもりだった)計ってみると、3キロ半もある。今年は、市販のものを買わないですませよう。

手間が省ける。よかった。

この梅干し作り、毎年のことだが、一年一年もうやめたいと思いながら続けている。買った方がはやいのに、と不平も度々なのだが、このご

ろ読んだ性格分析の本に気持ちが影響された。私の性格に大切なのは、自分の内面の世界に入り込んでいくのでなく、目の前の一瞬、一瞬を

大切にし、地に足のついた生活をすること、であるらしい。これ思い当たる。内面の世界に入り込みやすい性格だ。バランスをとるために梅

を漬けたり、ラッキョウを漬けたりもいいのかも、と自分にエールを送ることにした。この本は、世界的企業が社員育成に活用している『エ

ニアグラムで分かる9つの性格』(ティム・マクリーン  高岡よし子 マガジンハウス)というもの。人間って、おおむね、分類可能なものだ

なあというのが、読後感。

我が家の梅は、その後、穫り残した大きな実が7個も見つかって、ホワイトリカーのびんにドボンと落とされた。

 

  NATURE  (歌う)  20.8×41.0cm     油彩  2011 

      

      

 

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