いつまで青を描くの?と以前はよく聞かれた。それが今では誰も聞かない。もう20年近く青の作品の個展を続けているので、それなりに、こ
の人は青に興味があるのだろうと理解してくれているのだろう。前はそんな質問のたびに、一生懸命答えを頭の中からひねり出していた(結
構まじめに)ベルギーの画商には他の色も描かなくては、と言われ、ニューヨークの画商にも言われ、国内でも言われ...。その頃は、赤も、
緑も、白もガンバッテ描いた。でも、今は、描きたい色、青を、描きたいから描いている。私もナカナカ年期が入った...。
先日、知人の個展会場で、おしゃべりしていた時、三沢さんの青は常に変わってますよね。と言われた。私の中では、青を追いかけていても
次々に青の混色が変わり、青と他の色面との扱いも変わっているので、この言葉、正直嬉しかった。そういえば、美術館の展示のおり、さま
ざまな青に作者自身、驚いたことがあったなあ。周囲の人は変化を感じとってくれてるのでしょうね。ありがたいこと。
描きたい世界を描くのがいいのでしょうね。青は最も好きな色。異質なすべての色を包み込んでくれる。私の世界は、青一色の世界ではなく
他の色との共存、融合なのですね。
WORKS(生きる) 50.0×72.7cm 油彩 2014