青への思い、自分の中で完結すればいいのかと考えていた。自分と青との関係、本当に個人的な事象に過ぎない。私はこういう世界を、
描き続けている....でいいと考えていた。が、最近読んだ2冊の本、何か違うものを呈示してくれたようだ。本の選び方はまるで秩序など
なく、縁があって活字との出会いがある、に過ぎない。その2冊の本には、他者に伝えること、他者に伝わることの意義が偶然にも、同調
するかのように書かれていた。読んでからかなり気になっている。他者に伝わることは、サービス精神でもなく、迎合でもなく、制作者本
人に還ってくる目に見えない大きなもの.....なの....か。自分自身を振り返ってみると、絵の背景にある、漠然とした微かな思いを、鑑賞
者が共有してくれる時がやはり、幸せな時だ。たまにそんな時があるからこそ、描き続けることができるのかもしれない。そして、描き手
自身が、救われる。まさに、本の作者が書いているとおりだ。 もっと、深く、絵に向かい合う必要があるのだろう。
この暑さで、仕事は進まないが、本を読む時間が増えて、ラッキーかもしれない。もう一つ、油絵の具の乾燥が速いのも、ラッキーかもし
れない。
フォト 2016