画集が、完成した。出版社から大きな段ボールが5つ届いた。アトリエから帰ってくると、母親が、宅急便のハンコを6回もついたと、少し誇らしげに私に言っ
た。6回というのは、画集と一緒に、個展の案内状も一緒に届いたから。なんと慌ただしい昨今。気になりながら、お昼をすませて、とうとう開ける時がやって
きた。心臓ドキドキ、でも開けて見なくては。最初の一冊が目に飛び込んだ。真っ白い表紙、深めの青の文字、これで良かったと思った。この白は、先日乗った
東京行きの新幹線の車窓から仰ぎ見た富士山の輝く雪の白だった。その時、画集の白の表紙のイメージが車窓にダブった。青の色彩も画集全体で安定感のある調
和を見せている。ほぼイメージ通りだったと思う。出版社、印刷会社の方々に感謝している。少し悩んだ見返しの紙の青の濃さも正解だった。多くのことを学ん
だ思いがする。無計画に近い制作方法に明け暮れている私にとって、事前に自身で決めたことが100%結果となる出版というものを経験できてとても有意義だっ
た。その経験からなにかが残って、今後の私、少し大きくなれるかもしれない。
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