春がやってきた。

足もとに春がやってきている。日によって寒暖の差がありすぎて、桜の木を見上げるのだが、まだ開く気配が少なめ。木の下の爽やかできれいなグリー

ンの広がりに目がいった。淡いグリーン、若草色のような、黄色がかったグリーン、しっかりと黒さを含んだ草の葉群れ。全体のトーンが、美しい春の

敷物のよう。グリーンの同系色のみだが、薄日のなかで春の歓びを放っている。ここのところ雑用に追われて、こころがかさついている。遠くに行かな

くても創作の原点は私の傍にあるのだ。先日も、近辺の公園で、澄みきった水の流れに目が奪われた。何度も何度も行っている場所なのに、湧き水に出

会ったかのような感動があった。少し反省した。仕事に追われて、絵を仕上げることにのみ汲々としてはいないだろうか。大丈夫だ。戻れる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　フォト　　　　2017         撮影場所　　（安曇野市）