リスペクトコラムです。
当ブログで「付加価値が高い公共財Jクラブ」のうちの「三天王」と呼んで評価する山雅さんですが、今回の台風19号で被災クラブとなってしまいました。少し日が経った後に、いかにも山雅さんという付加価値が高い活動をされています。当ブログでは今までJクラブの復興支援活動の中で、選手による災害ボランティア参加が最も付加価値が高いと思っていましたが、山雅さんの今回の活動は、また別の観点から素晴らしいと感服しました。
【「台風19号による災害ボランティア」参加者募集】
「松本山雅FCでは少しでも地域の皆様のお力になれることはないかと考え、今後週末を使って、長野県内で一番多くのボランティアを必要としている「長野市災害ボランティアセンター」管轄での災害ボランティアに参加していきたいと考えております。つきましては、今週末の11月3日(日)・4日(月・祝)の2日間で下記のとおりボランティア活動を実施することになりましたので、クラブと一緒にご参加いただける方を募集いたします。なお、当日は現地での「長野市災害ボランティアセンター」の方の指示の下、活動を実施いたします。
日時 11月3日(日)・4日(月・祝)
[集合]8:00
[活動時間]9:00~15:30(予定)
[解散]17:00(予定)
集合・解散場所
市民タイムス様駐車場(松本合同庁舎前/松本市島立)※貸切バスで現地まで移動します。
募集定員
11月3日(日)50名
11月4日(月・祝)80名
持ち物
昼食、飲み物、ゴム手袋、軍手、雑巾、長靴、着替え、角スコップ(お持ちの方のみ)
その他
お申込みの前に下記を必ずご確認ください
•ボランティア保険は個人で加入をお願いいたします。
https://www.saigaivc.com/insurance/
•服装等のご準備をお願いします。
https://www.saigaivc.com/volunteers/
•天候・被災状況により、ボランティア活動が中止になる場合がございます。
活動日前日または当日朝、参加者の方に個別メールにてご連絡させていただきます。」
引用:J1松本公式HP
Jクラブで災害ボランティアを募り、被災地へ派遣するというもの。今までありそうで余り無かったもの。過去には確か札幌さんが、選手と一緒に災害ボランティアへ行こうと呼び掛けていた覚えがあります。災害ボランティアは地元の社協等の地域の慈善団体が取りまとめており、そこに正規な形で斡旋参加するという事で、いわばスタンダードな形ですね。よく見ると「長野市」。パルセイロさんのエリア。素晴らしい。
案内文書に出てくる文言、キーワードはすべて昨年真備の災害ボランティアで並んでいたもの。久しぶりに目にした気がします。たぶん、山雅後援会所属のボランティア組織「TEAM VAMOS」さんも、どんどん行かれている事でしょう。公式ツイッターを見ても、積極的に活躍されているのを見て、さすがと思いました。昨年の真備で、FSSのメンバーは個人参加の人をごくたまに見かける程度でした。試合の時に声をかけてもつれない様子だった事を思い出す。山雅さんのように、ポジティブなボランティアで集まった同志が、ネガティブなボランティアに向かっていく姿は眩しいですね。良く読むと、クラブスタッフさんも3名行かれている・・・・
引用:山雅後援会公式HP
最近、J1にふさわしいかどうかは「距離感」だと思うようになってきました。モノ・カネは距離感が遠い。いくら訴えても心の奥底までには響かない。川崎さんや今回の山雅さんのようにヒト・コトでPRすれば、心を揺さぶられて我が事のように「このクラブを支援しないといけない」と思うと思います。
じゃあ、どうするか。被災地に気持ちが届いて欲しいと、歌声イベントを行う、被災地に選手が子ども向けの寄付品を持参する、それはそれで大事な活動なのかもしれませんが、今回の山雅さんの活動を知ると、まさにこれが王道だと実感。愛媛さんや札幌さんのように選手による災害ボランティアも素晴らしいが、直接の斡旋も同じくらいに素晴らしい活動だと思います。
山雅さんの事例を見て思いましたが、やはり後援会の存在は大きく不可欠。確かに「付加価値が高い公共財Jクラブ」はどこも後援会がありますね。それに対して作ろうという動きが皆無のところは・・・
ここ数年自然災害が増えています。今や全国どこでも発生する可能性が高くなり、全国のJクラブが被災地クラブになる可能性が低くない時代に入ってきました。選手が寄付品を届けて、被災地の子ども達とサッカーをするのも大事ですが、今回の山雅さんのように、クラブ自体も被災地と距離感を縮めてはいかがでしょうか。売上の何%のお金を寄付する事よりも、よっぽど被災者に寄り添えると思います。
あと、Jリーグが災害ボランティア派遣にかかわる事を実は当ブログでも提唱した事があります。この記事にあるように、Jリーグ「シャレン」に提案しているのです。クラブに頼るのではなく、リーグそのものが関わるべきという論調でしたが、趣旨に合致していないのか(わかった上で応募)、反応が無いので採用に至っていないのでしょう。災害ボランティアには全国から集まってきます。地元だけでなく、全国組織が関わるべきという事で「シャレン」の応募対象とさせていただきました。今回、山雅さんがこの記事を目にしていてくれたらうれしいですが、個人的妄想なのかな。
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