かしょうの絵と雑記

ときどき描いている水彩スケッチや素人仲間の「絵の会」で描いている油絵などを中心に雑記を載せます。

フェルメールとオランダ風俗画展とーー

2007年10月29日 | スケッチ、油絵、写真
初めて六本木の国立新美術館に行った。高校時代の同級生が独立展に出品しており、ぜひその作品を見たかったのとフェルメール展も覗きたかったので、27日、雨の中を出かけた。
独立展と一緒に二科展もやられていたが、それらとフェルメール展を見ての感想。日本での公募展の作品が大型化していることは認識していたが、これらの大作はどこに飾られるのか?自分の絵がどこかに飾られることなど考えないで描いているのに余計な心配をした。

フェルメールの「牛乳を注ぐ女」は45センチ×41センチの小品であり、同時に展示されているオランダの風俗画はさらに小さいものが多かった。
画面の大きさの違いとともに絵のテーマと画風の違いはもっと大きい。フェルメールなどが台所での女性や針仕事をする女性など庶民の家庭での姿や商人や農民などの勤労の姿をテーマに訴えようとしていることと、非具象的な絵画で訴えようとしているものの違いである。

フェルメールなどの緻密で計算された具象の絵画性はすばらしいと思った。そこには庶民の日常への愛情がこめられており、好感がもてた。一方で、独立展にも色彩と造形に感心する絵が多々あり、勉強になった。しかし、その訴えようとするところは非具象的な作風にふさわしく難解であった。
この日、雨のなか国立新美術館に来ている大勢の美術愛好家はフェルメール展に行列していた。鑑賞者は17世紀のオランダの小さな風俗画の方に、多くの感じるものがあったのではなかろうか?
人物が苦手なので風俗画は無理だが小さな風景画を描き続けることを再確認した。

コメント (4)
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