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STUDIO27 1/20 Ferrari F2003GA 完成編

2005年03月09日 | 模型完成品



 漸く完成しましたF2003GA。製作記が昨年11月8日から始まっていますので、都合丸四ヶ月もかかっちゃいました。まぁ作業は週一~週二ペースだったので、実製作日数は塗装乾燥時間含めずだと25~30日ってとこでしょうかね?いずれにせよ、思いがけず手こずったキット製作でありました。

 さて、前回からの続きですが、今回は最終的な組み立てを行いました。仮組みを幾度と無く繰り返し、尚かつ一体化出来る部分は極力一体化して作業を進めたつもりですが、それでも最終組み立て前の割にはパーツの数が多い。

 順番としましては、先ずシートパーツをボディに接着。そして、リアのミッションブロックをボディに接着し、更に前後サスペンションのロアアームをネジ止めとエポキシ接着剤とを併用してガッツリ固定します。次に、アンダートレイとボディをネジ止めします。次に、サスアーム付近を中心にノーズ側面やリアのアーム差し込み部付近をセラミックコンパウンドで一磨きして、更にアームや基部等のパーツを接着する部分にマスクゾルを塗ってからポリマー処理まで施しておきます。他にも、前後ウィング等の後にパーツの接着が必要な場所には、余分なワックス成分が付着しないようにマスクゾルで保護しておくのが吉。でないと、いざ接着の段になっても接着剤が効きにくくなってしまいます。かと言って、全部の作業が済んでからワックス処理するには、この車の超が付く程複雑な形状から考えて非常にリスキーなので、面倒でも仕上げられる部分から少しずつ仕上げておく方が、余計なリスクを伴わずに済みます。
 此処まで済んだら、穴を開けたアライメント調整用のアクリル板に、ベース固定用のボルトを使って車体を一旦固定してしまいます。次に、前後サスアームを接着。この際、アーム差し込み用のピンで不要な傷をボディに付けないように、周辺部をマスキングテープやマスクゾルでガードしてから作業します。また、接着の際には、必ずタイヤを装着して調整する事。仮組みで或る程度の精度は出ていても、塗装の厚みやアーム根本のエッチング等の影響で微妙に誤差が出るので注意が必要です。特にリアアームに関しては、トーションバーによって微妙なトーを調整しながら接着しないと後で泣きを見ます(←危うく見かけました)。また、接着には30分硬化型の透明硬化仕様エポキシ接着剤を使用。通常は作業の効率を考えて5分硬化型を好んで使うのですが、サスペンションに関しては30分以上の硬化が遅いタイプを使用してやれば、時間的に余裕を持ってアライメント調整を行えるのでお気に入りです。
 ところで、フロントサスアーム固定時になって知ったのですが、エッチングのアーム基部のプレートが大きすぎてダメダメです。仮組み時にもこのパーツを用いて検証しておけば良かったのですが、スッカリ忘れておりまして、この最終組み立て時にやっと気付いたのでした。洋白版で作り直すとか、キットのパーツを切削して小型化するとかの手も考えましたが、既にそこまでのモチベーションやテンションはスッカリ失われておりましたので、キットのまんまで済ましてしまいました。

↑図の丸で囲んだ部分が問題のパーツ。特に前方の矢印形のパーツは、▲の部分と■の部分が丁度ノーズの分割線のトコで分かれるのが本当なのですが、キットの状態では▲の部分がノーズ分割線を跨いでしまいます。っつーか、明らかに大きすぎです。

 また、タイヤ&ホイールですが、製作開始当初は田宮のF2001のタイヤとホイールを流用してしまおうとか考えてたのですが、度重なる私の技量的エラーとキットのダメダメ感の御陰で、流用とか市販金属パーツを流用してのディテールアップとかは「勿体なくてやってらんない」気分になってたので、今回はそういった流用を一切せずに、キットのパーツと自作パーツだけで製作するという方針を取っております。なんか、このキットに余分な財を投入するのって、借金の返済の為に更なる借金って感じもしますし(笑)。ってことで、タイヤ&ホイールもキットのパーツを使用。

これがなかなか面倒な作業でしてね、特にホイールのスポーク部分のバリ取りと磨き出しが面倒でした。針ヤスリとスポンジヤスリで磨いた上で、リューターで思っくそバフ掛けして表面を仕上げ、これを瞬間接着剤で固定。そこにタイヤを填め込んでから、タイヤにデカールでマーキングを入れます。このタイヤの出来が悪くてですね、扁平がキチンと出ていない上に、ショルダー部分の形状もタイヤ個々でマチマチの出来。ん~、意地を張らずに田宮のタイヤ使っておけば良かったかも知れません(笑)。触った感じ、後々油吹きそうな雰囲気あるタイヤだしなぁ・・・ってなトコも気になるといえば気になる。あと、マーキングですが、表面をエナメルシンナーで綺麗にした上で、マイクロのデカールセッターでデカールを貼ります。更に同じくマイクロのデカールゾルでタイヤショルダーに馴染ませ、更に2~3回モデラーズのデカールフィットを原液塗りしてデカールをメロメロにし定着させます。トロンのタイヤデカール用の軟化剤があれば一撃なんですが、田舎者には縁遠いアイテム。ホイールには酸化防止にプライマーを吹いてからBBSのロゴを貼って、ロゴの上だけエナメルクリアー薄塗り。

 さて、この車にはファスナー用のエッチングが付いていたんですが、流石に平面っぽさアリアリで使う気にはなれず、自作する事にしました。マトモに打てば六十ヶ所以上にも及んでしまうファスナーですが、大・中・小の三種類に分けまして、大と中の2サイズのみ打ち込んで、小は穴を開けただけで済ます事にします。これで打ち込む量が約30ヶ所で本来の半分で済むようになりました。大の方(図中丸部等)は、1.2mm洋白線の切り口をリューターで研磨し、更に真ん中にリューターで小さな窪みを作って計10個作りました。実際に使うのは8本。中の方は0.6mmの洋白線の切り口をリューターで研磨し磨きあげたものを打ち込んでます。大同様に中心に窪みを作ると良いのですが、流石に1mm以下の線を綺麗に彫るとなると、ボーリング機かミニ旋盤がないとちょっと無理です。だからこれには窪みは入れてません。
 また、リアサスのダンパーユニットの調整用ロッドが、日本GPなんかだとミッションの上辺りのカウル穴から突き出しているので、これを1.0mm洋白線から削りだしてくっつけておきました。
 ノーズ上のアンテナ類ですが、キットのパーツはホワイトメタル製でして、オマケにゴッツ過ぎて使えそうになかったので全て自作。一番前のピトー管は0.3mm洋白線を内径0.6mmの真鍮パイプに通してパイプ部をプレス。更にハンダを流してからパイプ部を台形状に削りだして作製。次の長いアンテナは0番のインセクトピンと真鍮パイプの組み合わせ。パイプで台座を作ったのですが、そのままでは色が真鍮色なので、接着も兼ねてステンハンダでハンダメッキ。出来上がったモノをリューターに噛ませて磨いてあります。でもちょっと長すぎたかも・・・。次の短いアンテナも先のと同じくインセクトピンとパイプの組み合わせ。こちらはプライマーを塗ってから艶消し黒を塗装。最後の円錐形のアンテナは、0.5mmの洋白線を内径0.6mmの真鍮パイプに通しハンダ付け。これをリューターに噛ませて#200~300辺りの粗目のペーパーで削りだしてプライマー+艶消し黒で塗装してあります。


 さてお次は排気管周り。先ずカバーのパーツを磨き出し、次にマスキングしてマットブラックを塗装。ホントは更に排気管の受け部に金属製の遮熱板が付くのですが、面倒くさいので見て見ぬ振り。排気管のパーツはメタル製のキットのパーツの排気口部をリューターで穿って開口。管そのものは、金属ブラシ→ペーパー掛け→リューターバでフ掛けと処理し、更にプライマーを吹いた後にクリアーブルー・クリアーイエロー・クリアーブラウン(クリアー4色+スモークグレーを混色)でグラデかけて焼け色を入れた後にスモークグレーでトーンを落ち着かせてます。最後にカバーと排気管を組んでからボディに取り付けます。


 さてさて、いよいよ佳境の前後ウィング類の装着です。先ず、モノコックサイドのパージボードの固定。最初から予想は付いていたけど、この接着がこの最終組み立て行程では最も面倒でした。先ず、仮組み時の精度が生きてるかを確認した上で、前後二分割されたボードの内、先ずは大きな方のボードを固定します。接着にはプラ板積層で作った高さ調整用の自作治具を使い高さを合わせ、更に板面が路面に対し垂直に立ってる事を確認した上で、左右の内どちらか片方だけ完全に固定します。右の大きなボードが片付いたら次は左の大ボード。次に右の小ボードを付けて固着出来たら今度は左という様に、片側ずつ確実に時間を掛けて固定してやれば、僅か三点支持のメタル製パーツと言えど、ガッチリと固定する事が出来ます。っこは、5分硬化型のエポキシボンド(デヴコン)を使ったのですが、完全固着には1時間程掛かりますので、強度を考えて一時間に一個のペースで作業しました。此処だけは焦りは禁物。


 次に組み立て済みのフロントメインウィング&翼端板のパーツにフラップのパーツを組み込みます。組んだら、仮組み時にプラ板積層のゲージを作っておいたので、それを翼端板の下に敷いて高さと水平を調節しノーズのステーに接着しました。車体に対する垂直・平行に関しては、お馴染み真鍮ブロックにて調節。
 リアウィングは、別パーツ状態で塗装した二枚のフラップを、仮組み時に翼端板裏に彫っておいた窪みに填め込む形で装着し、隙間に低白化瞬着を流して固定。車体へのウィング本体の固定は、仮組み時の構想(ボディ裏側から精密ネジで固定の予定だった)と若干方法を変更して、既に突き出させてあるカウル後端のネジ部に、リアウィングバンパーに彫った穴を合わせてエポキシで接着。固定の際は真鍮ブロックを使って水平・垂直をキチンと出します。
 サイドポンツーン上のミニウィング翼端板は、4分程放置した5分硬化型エポキシを使い、その粘性を利用して点付けし、真鍮ブロックを使って保持した状態で、裏から隙間に透明タイプのエポキシを流して固定しました。

 後は、ミラー・ステアリング・車載カメラ・ジャッキアップステー・テールレンズ・ウィンドシールドを固定し、ベースにボルトで固定すれば完成です!





 いやぁ面倒くさいキットでした。しかも完成したのに満足感が少な目な気がします(笑)。キット製作って、苦労した分がキチンとフィードバックされると、完成した後の満足感は必然的に高くなるはずですが、苦労したと言うより苦労させられた感が強いと、満足感よりも疲労感の方が強く残りますな。この辺り、技量のある御仁であれば楽しめたりもするんでしょうが、私の技量ではチョット楽しむという訳には行かなかったキットでありました。っつーか、もう二度と嫌って感じ。

 自然光画像を含めてギャラリーは、こちらのギャラリーに掲載しております。今回は、青バック紙とスポットライトを使って三脚撮りをしてみました。こっち方面はド素人なので、露出だの色温度だのナカナカに苦労を致しましたですわい。

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