がらくたどうBlog

模型趣味とその他諸々

オートクリヤーの耐久性

2005年09月19日 | 模型
 gooブログアドバンスになってから、このブログにアクセスしてくださった方が、どういう経路でお出でになったかというのが判るようになりました。で、特に面白いのが検索ワードのログ。例えば「tameo 1/43」ってワードで来てくださった方には「すまんですのう、ここは1/43専門のコアでスゴ腕のブログじゃないんですよ~」とか思ったり、或いは「フジミ 欠点 作りにくい」(笑)なんてワードで来てくださった方には「そうでしょ?ワシもそう思う」とか思ったり、斯様にネタに困ったときの元ネタになりそうなワードが結構ありまして、こりゃ使い道の有る機能やねぇとか思ったり。

 で、今日のネタですが、検索ワードで「オートクリアー 耐久性」というワード検索でご笑覧下さった方が居られるらしく、丁度以前オートクリアーを使って製作したスタジオ27のF2003-GAが完成後半年経過した事もあり、変化の程を中間報告してみることにします。

※ここから先の画像をクリックすると多少大きな画像を別窓で呼び出せますが、いつもと違って圧縮率をかなり押さえてあるのでファイルサイズが大きい為、ネット環境によっては重くなることがあります。

 先ずはこのインプレッサ97の画像。

表ページのギャラリーにも掲載しているインプですが、これは約6年前の完成品。模型用ラッカークリアーの耐久性は、塗装後から研ぎ出しを始めるまでの乾燥時間に大きく左右されますが、このインプの場合はモデラーズのスーパークリアーを吹いた後、自然乾燥で約二ヶ月乾燥後研ぎ出してます。艶は、普通に距離を置いて撮影すれば、まだ外光や周辺の景色が写りこむような形で充分健在なのではありますが、蛍光灯を直射してマクロで接写してみるという最早マゾヒスティックな仕打ちの如き極端な条件下では、ご覧のように流石に肉痩せが起こってるのが判ります。モデラーズのクリアーの最大の欠点はなんと言っても何時までもこの肉痩せが続いてしまう性質にあります。

 一方この画像はTAMEOのマクラーレンMP4/11の接写画像。

これは実を言いますと上のインプよりも2年以上前に完成しております。使用したのは実車補修用ソフト99のクリアーで、自然乾燥で約1ヶ月乾燥後研ぎ出しています。肉痩せが少ないばかりか、上のインプと比べると、光の写り込み具合が全然違うのがお解りいただけるかと思います。スケールの違いはあるとは言え、使用するクリアーの違いで随分経年劣化の度合いが異なるのがお解りいただけるのではないでしょうか?

 んでもって、今度はフィニッシャーズのオートクリアーを使用したF2003-GAの画像。

完成後半年経過したものです。乾燥時間は自然乾燥で約1ヶ月後の研ぎ出し。完成直後の画像で、同じ角度同じ光量で撮影した画像がないので比較が難しいですが、言うほど艶に変化は出ておりません。感触としてはソフト99と同じ様な感じなので、かなりの時間艶は確保されそうな雰囲気です。

 他に、GSIクレオスのスーパークリアーを塗布して一年前に完成させたS13シルビアが在ったんですが、これは人手に渡ったために検証が出来ませんでしたが、過去に使った乾燥としてはモデラーズ以上ソフト99未満って感じで、模型用としては、乾燥時間さえキチンと取れば、これも結構長持ちする方です。また、モデラーズのスーパークリアーは、こういう検証をすると私の経験上ではネガティブな要素が多いのですが、タミヤやハセガワの国産デカールの上にコートするのに限っては、デカールを痛める確率が低くやむを得ずそうしたデカールを貼る場合には、割り切って使うのも有りかな?と思ってます。また、同社の塗料は瓶入りと缶ペで若干瓶入りの方が保ちが良いらしいのですが、瓶入りで仕上げたことは有りませんので私には正確なことは判りません。タミヤのクリアーは個人的に研ぎ出し仕上げ前提の場合は論外ですW

 そうそう、クリアーと言えばウレタンクリアーってのもありますが、経年劣化が気になって仕方ないという場合、あれを使用するのが現状ではベターな方法かもしれません。私はウレタン特有の艶が好みではないので、今後も使うことはありませんが、ウレタンは化学変化で硬化するので経年劣化に強く、またデカールにも優しく国産デカールの上に吹いても大抵は大丈夫。一気にドバーーッと吹いてやる独特の吹き加減を要しますが、コツさえ掴めばデカールが溶けるとか下の塗料が流れるとか蛍光色が滲み出す等のトラブルがラッカーよりも圧倒的に少なく、吹く事自体簡単ですし、何より設定された硬化時間でほぼ確実に完全硬化するので、研ぎ出しも安心確実。ただし、揮発する溶剤、空中に飛散する塗装ミストが、ラッカーに比べて有害性が遙かに高いので、ラッカー塗装するときよりも、マスクやゴーグルの使用や肌の露出には充分気をつけることが重要です。特にミストを吸い込まないように、塗装用防毒マスクに加え防塵のアタッチメント等を追加装備する事が望ましいようです。花粉症用簡易型マスクなどは屁の突っ張りにもなりません。勿論、ラッカー系塗るにも防毒防塵マスクは有った方が良いのは言うまでもないことですけどね。

以上、珍しく真面目なネタでした。
コメント (6)
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回顧録 1(イタレリのフェラーリ)

2005年09月19日 | 模型
 うっかり専門用語辞書と2ch用AA辞書を合体させてしまい、目下仕事と称してお堅い論文書いてるんですが、そのときに次々と「m9(・∀・)ソレダ!」とか「(*´Д`)つ〃∩ モェーモェーモェー」とか「キタ━━━ヽ(ヽ(゜ヽ(゜∀ヽ(゜∀゜ヽ(゜∀゜)ノ゜∀゜)ノ∀゜)ノ゜)ノ)ノ━━━!!!! 」等の想定外の変換をされて慌てて辞書ファイルをリインストールした@河童です、こばわ。

 今まで無料バージョンのGooブログを利用していたんですが、デザインを変更するためには有料のアドバンスパッケージに入らなきゃダメっつーこって、今日付で有料版で製作し始めたけど、今のところは以前と何も変わりがないですけど。画像用のサーバを二つ確保してはいるんですが、リンク貼るのが少々面倒くさかったり、手持ちのHDDの容量を意外と食うので、1TBの画像スペースを使えるところも、有料版に変更した理由の一つであります。

 結局南極(死語)先日悩んでいた選択は、スタジオのMP4/20を買うことにしました。本音はイタリアGP仕様で楽をしたい作りたいんですが、デカールなんてものは商品の発売から逆算してかなり前に発注している筈なので、フォローは多分無理だろうなぁと諦めております。マクラーレンのキットはパーツがどうとか言う前に、やはりカラーリングが超メンドい。デカール処理だとグラデーション処理部にドット目が出来るので、ここは一つ塗装で処理したいとこですが、タミヤのMP4/13と違い、塗り分けをするとするとかなり厄介な部分も多いので、相当モチベーションが上がってるときでないと作る気が起きそうにないですな(笑。

 さて、今日の記事タイトルですが、要するにネタ無し補完用企画っつーやつですね。そもそも模型のブログなんてのは、他の皆さんのように「文字書く前に作れよオタンコナス(δ。δ)」ってトコなんでしょうけど、最初に話した論文提出が終わらないと、ちょっと製作再開する気になれないので活動休止。面白いもので、何か作ってる最中は、どっちかってーとモチベーションが下がるのを耐えるのに必死な私ですが、作ってないときは作りたい度数がグングン上がりますね。他人様の製作記やブログなんか見てるといよいよやる気が上がってくる(笑)。嗚呼、こうして脳内モデラーは創られていくんだねぇとか思ったりしてます、はい。

 で、回顧録って何だよ?ですが、昔作ったことのあるキットの中で、突出した事情により印象深く記憶に残ったキットの話なんかを時々書いておこうかと。

 今回は、イタレリのフェラーリのキットのお話。イタレリはその名から連想される様に、イタリアのメーカーです。日本で言うとタミヤの様なマルチジャンルのスケールキットメーカーで、飛行機・戦車もリリースしてますが、一時は車も盛んにリリースしておりました。特にイタリア車のキット化には非常に積極的で、80年代後半~90年代初頭にかけては、フェラーリの車を多数キット化していましてね、この際の車種選定が素晴らしかった。他のメーカーが、現行車種のキットばかり出してたのに対して、このメーカーは60年代~70年代のフェラーリを出してくれてました。我が家の棚に現存してるものだけでも、250SWB/250GTO/250GTカリフォルニア/275GTB/275スパイダーN.A.R.T/デイトナスパイダー/デイトナレーシング/288GTOってのが出てましたし、買わなかった製品だけど記憶に残ってるところではテスタロッサや348tbなんてのもあった筈です。で、ただ出てるだけではなく、意外なほど(失礼)出来が良いのですよ。海外製プラモって、ボディーフォルムの捉え方が大味だったり、パーツの精度が良くなかったりするモノが多く、「外プラ=作りにくい」とステレオタイプで言われがちですが、中にはモノグラムやこのイタレリの様に、ヘタな国産キットより余程出来が良く作りやすいものもあるんですよね。
 イタレリのキットの特徴ですが、基本的にはエンジン付きで製品化されてます。エンジンの出来も非常に良く、ディテールアップしてやれば完成後もボンネットを開けて十二分に観賞に堪えうるものが出来上がります。パーツの精度も高めですし、特に60~70年代の車には欠かせない、ボラーニのワイヤーホイールの出来が素晴らしい。そりゃエッチングだの金属線だのを用いた精巧なものには及びませんが、プラスチックのパーツにキラキラのメッキをかけて

この出来です。スポークもスピンナーロックも非常に出来が良い。ただ、タイヤは流石にイタダケない。イタレリに限らず、海外製キットの殆どはタイヤに難を抱えています。見本市とかモデギャラでは、国産キット用のタイヤを、あれこれ闇雲に買い漁る人を見かけますが、ああいう意味不明な行動こそが、モデルカー趣味を持つ者として見習うべき行動であり(笑)、これによって海外産キットを作る際には大いに役立つ事が多々ある訳です。
 それから、ここのキットの特徴としてもう一つ挙げておかねばならないのがクリアーパーツの出来。外ハメ内ハメ車種に併せて色々で、合いもそれほど悪い訳じゃないのですが、なんと言っても分厚過ぎ。厚いお陰で窓越しに内装を覗くと歪んで見えそうなくらいの厚さ。これも外プラにはありがちなことですけど、他の部分の出来がシャープなので、このクリアーパーツに関しては、ヒートプレスで作り直したくなるかも知れません。
 
 イタレリのキットは総じてこんな感じです。フェラーリが車のプラモデル・ミニカーからパテントを取り始めたのを機に、イタレリからはフェラーリのキットが出なくなってしまいましたが、これはファンにとっては非常に残念な事です。ヤフオクでガレージキットの様な価格で取引されてるのを見ると尚更ですな。こういうキットが適正な価格で尚かつ容易に手に入れられればこそ、模型ファンの裾野も広がるって思うんですけどね。「なかなかイイヨ~」って褒めはしましたけど、流石に高いプレミア価格で買うほどのキットかと言われれば微妙。特に1万を超える様な価格で買うほどのキットではありません。先述の車種に関しても、万単位の価格になってくるなら、いっそモデルファクトリー・ヒロのガレージキットをお奨めします。特に250SWB/GTOとか275/GTBなんかは、今や製造販売がMFHですが、元々はクライマックス製スペシャルキットのリメイクな訳ですから、コッチの方が買う価値大ありかと思います。
 もし、どっかの模型店とか玩具店(輸入代理を田宮が担ってたので流通経路は広かった)の棚に安価に眠るイタレリのフェラーリに出会うことがあり、尚かつそれが好きな車種であるならば、試しに買ってみても損はないっすよってことで・・・。


 ところで、今週末のWRCグレート・ブリテンにて、あろうことか死亡事故が発生した模様。プジョーのマルコ・マルティンドライブの307が、コースアウトして立ち木にコドライバー側から激突。衝撃はかなり強烈で、残念なことにコドライバーのマイケル・パークが救助の甲斐無く死亡したとのこと。この影響でラリー・オブ・グレートブリテンは残るステージはキャンセルとなりました。プジョーは事故後チーム自体が参加をキャンセルしただけではなく、本年の残りのラリーも不参加になる可能性が高いそうな。
コメント (10)
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