goo blog サービス終了のお知らせ 

碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

言葉の備忘録 62 安吾

2018年07月24日 | 言葉の備忘録




あちらこちら命がけ


                    ――坂口安吾

「半分、青い。」 朝ドラらしからぬ魅力

2018年07月23日 | 「しんぶん赤旗」連載中のテレビ評


「半分、青い。」 
朝ドラらしからぬ朝ドラの魅力

後半戦に入ったNHK朝の連続テレビ小説「半分、青い。」。この朝ドラにはいくつもの驚きがある。

まずユニークなのが主人公だ。楡野鈴愛(永野芽郁)は左耳が聴こえない。朝ドラ史上初の「障がいをもつヒロイン」だ。しかも幼い頃から「左耳の中で小人(こびと)が踊ってる」と面白がってきた。独特の感性でハンディキャップも個性に変えていく。そんな見たことのないキャラクターが視聴者を引きつけている。

次にユニークなのが物語展開だ。朝ドラはヒロインの「成長物語」という要素が強く、目標に向かって努力する姿が描かれることが多い。それは自立へのプロセスでもあり、一種の「職業ドラマ」として見ることができる。過去には弁護士、医師、翻訳家などがあった。

この「半分、青い。」では、鈴愛が人気漫画家の秋風羽織(豊川悦司、好演)に弟子入りしてデビューを果たした。しかし単行本まで出したところで行き詰り、なんと漫画家を廃業してしまう。ヒロインが一筋の道を突き進むことが当たり前の朝ドラとしては思いがけない展開で、現在は100円ショップでアルバイト中のフリーターだ。

さらに「恋愛ドラマ」という側面が際立つ点もユニークだろう。岐阜での少女時代から東京での漫画家修業あたりまでは、幼なじみの萩尾律(佐藤健)との淡い関係が続いていた。だが、ふとした行き違いから2人は別れ、律はさっさと別の女性と結婚してしまった。

また律を通じて知り合った朝井正人(中村倫也)を好きになり、自分から告白した鈴愛だが、意外やあっさりフラれてしまう。

どうやら鈴愛は目の前に現れたイケメンに弱いらしい。今度はバイト先で出会った助監督の森山涼次(間宮祥太朗)と結婚すると騒ぎ出した。(追記:本当に結婚してしまった!)

脚本の北川悦吏子は「ロングバケーション」や「ビューティフルライフ」などを手がけてきた恋愛ドラマの名手だ。今回は朝ドラという場で「恋愛」という得意技を奔放に炸裂させている。おかげで若い視聴者も増えた。それには脚本家自身によるツイッターなどでの積極的な発信も寄与しているようだ。

朝ドラらしからぬ朝ドラだが、魅力的な主人公と予想外のストーリーは人気ドラマの必須アイテムである。

(しんぶん赤旗「波動」 2018.07.16)


富良野で、倉本聰先生と・・・

2018年07月23日 | テレビ・ラジオ・メディア
日刊ゲンダイ「倉本聰 ドラマへの遺言」特別編の取材


Ploom TECH(プルーム・テック)を試してみる倉本先生




富良野のアトリエで

【気まぐれ写真館】 旭川から富良野へ

2018年07月23日 | 気まぐれ写真館
気温はともかく、湿度が低いので気持ちがいい

【気まぐれ写真館】 旭川空港のボーイング767

2018年07月23日 | 気まぐれ写真館



ADO 082 B767-300

BS-TBSで、「民放連賞」審査会

2018年07月22日 | テレビ・ラジオ・メディア



民放連賞「教養番組部門」東京地区審査会


審査は日大教授の中町綾子さん、女優の洞口依子さんと


NEWSポストセブンで、「一発屋芸人」について解説

2018年07月21日 | メディアでのコメント・論評


一発屋はもう生まれない? 
「一発屋芸人」は今やブランド化

「一発屋芸人」で思い浮かぶのは、ダンディ坂野(51才)、テツandトモ、小島よしお(37才)、ムーディ勝山(38才)ら、中堅からベテランの芸人ばかり。以前と比べると、一発屋芸人と呼ばれる人たちはあまり生まれていない。いったいなぜか? 突き詰めると、そこから意外な真相が見えてきた。

上智大学文学部教授(メディア文化論)の碓井広義さんが分析する。

一発屋とは、打ち上げ花火のように一気に人気が出て、スッと消えてしまう人。原因は、飽きられる、というのが大きい。では、なぜ飽きられるのか――。一発屋芸人たちは「芸」よりも、瞬間の動きやワンフレーズを通じて「キャラクター」でインパクトを与える人が多い。芸は深めていけるから次の芸を見たいと思うけれど、キャラクターは代わり映えしないため、消費されやすい。そこが芸とキャラクターの違いという気がします。

一発屋芸人が生まれた背景には、『エンタの神様』(日本テレビ系。2003年~2010年までレギュラー。その後、不定期放送)の影響があったように思います。『エンタの神様』とほかのお笑い番組との違いは、一人に与えられた時間が短いこと。本来、お笑い芸人が出る番組は、芸を見せるだけの十分な時間を与えられていました。

しかし、尺が短い『エンタの神様』は一発芸向きでした。その瞬間で、ウケるウケないがジャッジされたんです。そうなると、じっくり芸を見せている暇はなく、キャラクターを押し出すしかなかった。だから白塗りや奇抜な格好をして、インパクトを強くした。そんな一発芸を持つ芸人たちが受け入れられた時代だったと思います。

それに対して、今の時代は、SNSでじわじわと人気が出るタイプの芸人が増えました。代表的なのは、ひょっこりはんさんですね。打ち上げ花火のように大きく打ち上がるわけではないけれど、小さな火が広がっていって、そのブームは次々と連鎖していく。

◇「芸」で楽しませてくれる人を求める時代に

また、さまざまな芸人が乱立して、見る側もさまざまな選択肢がある。一発打ち上げるのも難しい時代になっていると思います。『エンタの神様』の時代は、テレビが流行や人気者を生み出す力を持っていました。だけど今は、テレビを見ない人が増え、インターネットで欲しい情報をピンポイントで見つける時代。一気にブレイクすることは、そうそうありません。だから聖火リレーで火をつなげるように、「これ面白いぜ」って、口コミでだんだんと広がって、人気になっていく。

さらに、芸で楽しませてくれる人を求める時代になったのかもしれない。『2018 上半期ブレイク芸人ランキング』(ORICON NEWS)で1位のくっきー(野性爆弾)さん、3位のみやぞん(ANZEN漫才)さん、『好きな芸人嫌いな芸人2018』(日経エンタテインメント!)で、好きな芸人ランキングで不動の首位だった明石家さんまさんを抜いて、1位になったサンドウィッチマンさんらは、キャラクターも立っているけども、ネタもよくできている。

◇消えた人はただの一発屋、残っている人は一発屋芸人

そう考えていくと、今も名前を見かける、ダンディ坂野さん、テツandトモさんなどは、一発屋芸人という“ジャンル”に入ったと言えます。本来は文字通り、打ち上げ花火のように一瞬で消えてしまった人が一発屋芸人と呼ばれるはずなんだけれど、消えた人はただの一発屋。残っている人は、一発屋芸人という別ジャンルに移行したと考えられるのです。

一発屋芸人たちは、実はちゃんと芸もある。それに自分たちのことを客観的に見ることもできる。だから、自分たちを一発屋芸人だとネタにして笑いを上手に取れるんです。彼らは見事に、新たなジャンルを作り上げました。髭男爵の山田ルイ53世さんが書いたノンフィクション『一発屋芸人列伝』(新潮社)という本が出ているのも、それを示す一例です。今や、一発屋芸人は不名誉なことではなく、新ジャンル・新ブランドとも言えます。

2017年はブルゾンちえみさん、にゃんこスターさん、サンシャイン池崎さん、アキラ100%さんといった芸人たちがブレイクしました。なかには一発屋候補と言われている人もいます。一発屋で終わるのか、一発屋芸人として生き残るのか、これからが正念場です。


(NEWSポストセブン 2018年7月20日)



<ときどき記念写真> 「碓井ゼミ」春学期終了!

2018年07月20日 | 大学
2018.07.19

ゼミのゲストに、ドラマ25「インベスターZ」制作陣!

2018年07月20日 | 大学
瀧悠輔監督、工藤里紗プロデューサー












テレビ東京 ドラマ25「インベスターZ」
毎週金曜 深夜0時52分 絶賛放送中!

【気まぐれ写真館】 猛暑、続く

2018年07月20日 | 気まぐれ写真館
アイスコーヒーが続く

<ときどき記念写真> 「メディアと文化」春学期終了!

2018年07月19日 | 大学
2018.07.18

TBS「チア☆ダン」は次代ヒロイン候補の“オーディション”

2018年07月19日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評


TBS「チア☆ダン」は
次代ヒロイン候補の“オーディション”

夏ドラマが始まった。刑事物や医療物はもちろん、さまざまなジャンルが並ぶ中、直球の青春ドラマといえるのが「チア☆ダン」(TBS系)だ。

昨年、同じタイトルで広瀬すず主演の映画が公開された。ドラマはその9年後という設定だ。ヒロインの藤谷わかば(土屋太鳳=写真)は、チアダンスで全米制覇の福井中央高校ではなく、福井西高校のチアリーダー部に所属している。だが、運動部を応援するだけの日々は面白くない。そこに転校生・桐生汐里(石井杏奈)が現れ、チアダンス部をつくろうと動き出す。

ゼロからチームをつくり、練習を積んで、やがては選手権大会に挑戦していく。オリジナルストーリーとはいえ大筋は予想がつく。見どころとなるのはチアダンス部メンバーの成長だろう。しかもそれはダンスだけでなく、女優としての成長という二重の意味を持っている。

初回で目についただけでも、映画「ソロモンの偽証」でブルーリボン賞新人賞の石井杏奈。朝ドラ「ひよっこ」でブレークした佐久間由衣。映画「桜ノ雨」で主演の山本舞香。アイスクリームのCMで注目の箭内夢菜。さらにチアダンス部ではないが、ポカリスエットのCMで踊っていた美少女、八木莉可子もいる。

次代のヒロイン候補たちにとって、このドラマはまるでリアルなオーディションだ。猛暑の中、思いきり競い合う彼女たちに声援を送りたい。

(日刊ゲンダイ「TV見るべきものは!!」 2018.07.18)


【気まぐれ写真館】 日向(ひなた)は40℃!!

2018年07月19日 | 気まぐれ写真館
2018.07.18

<ときどき記念写真> 「視聴覚教育」春学期終了!

2018年07月18日 | 大学
2018.07.17

<ときどき記念写真> 「テレビ制作」春学期終了!

2018年07月18日 | 大学
2018.07.17