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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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<ときどき記念写真> ゼミ運営3年生メンバーと

2018年07月05日 | 大学
2018.07.05

大人が楽しめるホームドラマ「バカボンのパパよりバカなパパ」

2018年07月05日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評


NHK土曜ドラマ
「バカボンのパパよりバカなパパ」
大人が楽しめるホームドラマ

漫画「おそ松くん」「もーれつア太郎」「天才バカボン」などで知られる赤塚不二夫。没後10年というタイミングでの放送が、土曜ドラマ「バカボンのパパよりバカなパパ」(全5回)である。

原作は赤塚の一人娘、赤塚りえ子が8年前に出版した同名エッセーだ。先週の第1話では売れっ子・赤塚不二夫(玉山鉄二)のもーれつな仕事ぶりと遊びっぷり、最初の妻・登茂子(長谷川京子)との結婚と離婚、そして2番目の妻・眞知子(比嘉愛未)との出会いと再婚などが描かれていた。

赤塚は離婚した後も先妻とは友だちのような関係で、なんと再婚の記者会見には新妻だけでなく、登茂子と娘・りえ子(森川葵)も同席。その後も登茂子やその再婚相手と家族ぐるみの付き合いが続いていく。

だが、いかなる天才も娘にとっては父親である。大好きなパパなのに、家庭という枠に収まり切らない困ったパパを見つめる、りえ子の心境は複雑だ。そのあたり、森川は繊細な演技できっちりと表現していてうまい。

朝ドラ「マッサン」の玉山鉄二と「どんど晴れ」の比嘉愛未もNHKの水が合うのか、他で見るより生き生きとしている。

脚本は大河ドラマ「花燃ゆ」などの小松江里子。希代のギャグ漫画家の評伝ドラマとして、また家族の既成概念を超えた「家族」を追ったホームドラマとして、大人が楽しめる一本になっている。

(日刊ゲンダイ 2018.07.04)

【気まぐれ写真館】 暑かった日の夕暮れ

2018年07月05日 | 気まぐれ写真館
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