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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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朝ドラ「あんぱん」愛と勇気の物語に期待

2025年04月09日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

 

 

NHK朝ドラ「あんぱん」

見る者を元気にする

「愛と勇気の物語」に期待

 

連続テレビ小説「あんぱん」(NHK)がスタートした。今田美桜が演じるヒロインのモデルは、漫画家・やなせたかしの妻、小松暢(のぶ)だ。

やなせの代表作といえば「アンパンマン」。絵本としてスタートし、テレビアニメ「それいけ!アンパンマン」(日本テレビ系)で国民的キャラクターとなった。空腹で困っている人に「自分の顔を食べさせる」という前代未聞のヒーローだ。

初回の冒頭、ナレーションの林田理沙アナウンサーが言う。「これから始まるのは世界一弱くて世界一カッコ悪いヒーロー、アンパンマンを生み出した夫婦の物語」だと。

漫画家の水木しげる夫妻をモデルにした朝ドラ「ゲゲゲの女房」がそうだったように、これは2人が主人公のドラマだという明快な宣言だった。

脚本は「花子とアン」などの中園ミホ。実在の人物たちの実人生を踏まえながら、巧みな設定を施している。やなせたかしが妻となる小松暢と出会ったのは27歳の時。職場の高知新聞社だった。

しかしドラマでは小学校の同級生となっている。いわば幼なじみだ。ドラマの序章で柳井嵩(木村優来)と朝田のぶ(永瀬ゆずな)の少年少女時代を同時に描くことによって、その絆の強さをしっかりと印象づけたのだ。

そして今後、今田美桜と北村匠海が本格的に登場する。見る者を元気にする「愛と勇気の物語」を期待したい。

(日刊ゲンダイ「TV見るべきものは!!」2025.04.08)

 


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