昌栄薬品です
渡辺武著『わかりやすい漢方薬』第一章 漢方薬はなぜ効くか
2 現代医学の盲点を救う
p38 気病は〝愁訴〟ではない 〝病は気から〟といわれる通り、漢方でいう病は、健康に異状が起った時から始まります。
近代医学では、頭痛やめまいの類は病気として取り上げてくれません。
訴えようものならたいてい、医師から「お齢ですねぇ」とか「気のせいですよ」という診断が反ってきて、恥をかかされるのが落ちです。
西洋医学には、病気の初期を診断する物差しがないからです。
こんなことがあります―高松塚古墳の壁画「四人の婦人像」の保存に協力した東京芸大の絹谷幸二氏といえば、いま画壇では日本洋画界の将来を背負って立つ若手、芸大の学生時代から独立美術の最高賞〝独立賞〟を三回も受賞した逸材です。
この絹谷氏が芸大四回生だった夏休み、卒業制作を前にして、深刻な自信喪失に陥ったのです。
方々の大学病院などで診断を受けたのですが、結果はどこも異状はないという回答。
困り悩んだ末、故郷の奈良に帰郷して、家の中に閉じこもってしまいました。
そんなある日、私は旧知の兄上から電話で「自身を失った弟をなんとかしてくれ」という相談を受けたのです。
さっそく、奈良に出かけて絹谷氏に面接してみたところ、彼は「卒業制作に取り掛かろうとして、教授の小磯良平、林武両先生や大先輩の有島生馬や東郷青児らの絵を見て、すっかり自信がなくなった」というのです。
極度の神経緊張からくる、漢方でいう〝気病〟だとわかったのです。
そこで夏休み中に体質改善する治療方法をとることにしました。
漢方薬は腸炎や疲れやすい体質を変える薬湯「小建中湯」に「八味丸」を兼用して、虚証の精力減退を徐々に取り戻すことにしました。
この治療は絹谷氏を一ヵ月で完全に元の身体に返すことができました。
夏休み前の失落の時と比べたら、大変なエネルギーの発散ができる完全な体に立ち直ったわけです。
人間は通常、鼻や口や眼の皮膚の粘膜で水分を出して呼吸しています。
気の病というのはここに負担がかかって、つまりふさいでくることから始まるのです。
もっと病理学的に説明すると、何かの原因で皮膚と呼吸器官の粘膜に過剰な負担をかけていて、その結果、そこに損傷が起っているということなのです。
現代医学では、眼に見える傷だったり、潰瘍があるとか、血液臓器に変化があるとか、尿に異常がなければ、病気として認めてくれません。
病気は形があるものであり、形のない、説明のつかない気の病は、本人の体質からくるものとして、齢のせい、アレルギー、ノイローゼ、自律神経失調症など、いろいろな別名をつけているのです。
この病名でない別名の表現は、一般に〝愁訴〟だとしているのです。
憂いを訴えるというわけです。
さらに憂いが昂じて何を言い出すかわからない状態になると〝不定愁訴〟として、あくまでも病気から除外しています。
漢方では、気は気体を発し、いま様にいえば、人間を管理するコンピューターの中心なのです。
気の病は気のコンピューターがこわれることであり、身体のひずみのあらわれとして、古来の原典にちゃんと病として体系化されています。
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