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陰陽應象大論篇 第五 第十七節 訳

2010-06-04 08:52:27 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です


黄帝内経素問 ② 
陰陽應象大論篇 第五


第十七節


 天不足西北。故西北方陰也。而人右耳目不如
左明也。地不滿東南。故東南方陽也。而人左手足不如右強也。

 帝曰。何以然。

 岐伯曰。東方陽也。陽者其精并於上。并於上則上明而下虚。故使耳目聰明而手足不便也。西方陰也。陰者其精并於下。并於下而下盛而上虚。故其耳目不聰明手足便也。故倶感於邪、其在上則右甚、在下則左甚。此天地陰陽所不能全也。故邪居之。


 大昔に於て、共工と頊(センギョク)との争いの結果、西北のはてにあった天の柱が折れ、地の維(つな)が絶ち切られたため天が西北の方に傾いた。

その結果天は西北の方で、ぴったり合わさらぬ所が出来てしまった。

そのために西北の方は陰である。

そして人間の右の耳目は左の耳目のように明確でない。

天が西北方に傾いたので、地は東南の方ですいて来た。

従って東南の方は陽であり、そして人の手足は右の方が左よりも強いのが一般である。

『鍼灸医学大系・当時に於ける中国の伝説にもとづくもの。』

 

 黄帝が申されました「なぜそうなるのか」。

 岐伯が申し上げました「東方は陽となります。陽は精気(生命根源の力、精神と気力)は上方に并(あつま)るものであります。

精気が上方に并ればば、上方に在る器官には十分な精気が供給されるが、下部は虚弱となりなります。

それ故に上方にある耳は良く聴こえ、目はさとい、手足は便利(都合がよい)ではありません。

 西方は陰であります。陰はその精気は下に并ります、精気が下に并れば下部が盛んであり上部は虚弱となります。

それ故に耳は遠くなり、目はかすむようになり、手足は便利であります。

こういうわけでありますから、今上下倶に邪(各種の病因)を受けたとします、上部では右が左より症状は重く、下部では左が右より症状は重くなります。

これは天地陰陽が完璧ではありえないからであります。

故に邪は虚に乗じて、そこに居座ることになります。」鍼灸医学大系、東洋学術出版社陰陽応象大論

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