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many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

よしもとよしとも珠玉短編集

2013-08-13 19:16:11 | マンガ
よしもとよしとも 1991年 双葉社アクションコミックス
その名のとおりの著者の短編集。
読んだことないのばかりだったから、とりあえず買って読んだんだったか。
思うに、よしもとよしともは、あんまりシリアスな方向なものより、バカバカしいもののほうが、やっぱ面白い。
「エリーゼのために」なんて忌野清志郎の詩が出てきたりするとこに、同時代感というか趣味趣向に関する共感のようなものはあるけどね。
真面目なほうの作品は、若者たちの青さみたいなものが、ストレート過ぎる描かれ方してんで、ちょっと読んでて気恥ずかしくなるような感じ。
それよりも、バカバカしくてすんなり読めるマンガは、たとえば「優雅で感傷的な世紀末麻雀」みたいなの。
世界一麻雀が強い男が、成り行きからイヤイヤながら“哭きの竜”をパロッたような男と卓を囲むんだけど、ほんとに世界一強い、その理由がばかばかしい。
でも、まあ、シリアスなほうに戻って、昭和の高校生の話は嫌いぢゃないよ。
「よいこの街角」に関するあとがきのひとつを引用してみようか。
>高校は逗子にあって、授業サボってよく女の子と鎌倉を散歩したりしてた。すごくやる気のない学校で、野球部なんかは部員が集まらなくて試合に出れなかったらしい。
>授業中はマンガと音楽雑誌ばかり読んでた。屋上は立ち入り禁止で、便所で煙草吸ってた。飛び降りて死んだ奴がいたから。
…スマホとか無い時代の高校生活は、それなりに良かったもんだ。
コンテンツは以下のとおり。
「エリーゼのために」
「すきすきマゾ先生」
「吠えろフェンダー」
「おはようこんにちは」
「優雅で感傷的な世紀末麻雀」
「よいこの街角〈夏休み〉」
「よいこの街角〈補習授業〉」
「よいこの街角〈残暑〉」
「よいこの街角〈未来の冬の日〉」
「じじいの伝説」
コメント (2)
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乗馬、灼熱編

2013-08-12 19:24:21 | 馬が好き
言うまいと思えど今日の暑さかな ってのは私の好きな句だが。
言いたくないけど、言ってもしょうがないけど、言うよ、暑いよ。暑いって。
きのう外は36度の場所で仕事してたんだけど、きょうの東京もどうやら35度までいくそうだ。
そんな最高気温より、夜のあいだも30度以上だったってことのほうが、おそろしい、東京の場合。
そんななか、乗馬にいく。
こんな日に乗馬なんかしていいのかなあ。
馬って人より体温高いから、36度でも、まだ風が吹けば、ちっとは涼しいと思うのかなあ、とかバカなこと考えながら出かけてく。
休んでる人・企業もあるのか、道がすこしだけ空いてるのが救い。

私にあてがわれたのは、ギルデッドエージ、二度目だ。
前回うまく乗れなかった記憶がある。でも、なんかホメたら途端に動いてくれたんで、基本的にはいい馬だとは思うが。
馬房から出そうとしたら、軽く立ち止まる。そーだよな、ヤだよな。

暑いんで、運動は30分くらいで、という指示があったので、おおせのままに。
15分ゆるーく速歩から駈歩までやる。
むずかしいことは何も考えない。馬術のことは忘れる。とにかく前進あるのみ。前出てくれれば、それでいい。
乗ってるうちに思い出した。私みたいなヘタには、敏感すぎる馬。
ちょっとでも背中の上でバランス崩したり、ましてや肩の上に乗るようなことになったりすると、途端に反応する。
グラグラしちゃってゴメンねえ。ジッと座っていられれば、とても気持ちいい駈歩してくれるんだが。
5分休憩。
後半15分は、もうすこしだけ動かそうとしてみる。
前には出てるんだけど、おさえようと思うと、うまくいかない。アタマあげて背中そっくりかえるような形になっちゃう。
輪乗りでアタマさげてもらって回ったりしてみる。内は使ったらかえす、外の手綱でまわろう。
駈歩は伸ばせば伸びるが、巻き乗りしようと思うと、とたんにリズムが崩れるというか、前に出てる感がなく窮屈になっちゃう。
なんかうまくできないまま、暑いんで、適当なとこでやめる。最後は、ちゃんと巻き乗りできたとこで、ホメまくっといたけど。
詰まらないのは、ほんとは前に出てないからだよな、出てないもの詰まるわけない、はい、次回への反省点。
もう、暑いだけで、なんだか分からん。キミとは冬になったらまた戦おうよ、ギル君。

しかし、暑い、暑い。クールダウンで腹帯ゆるめて常歩してるうちに、私もよっぽどヘルメットと保護ベストを投げ捨てたくなっちゃう。
馬房に帰ったら、馬優先で水飲ませてやんだけど、なんかボーッとしてきそうになる。
やっぱ今日はかなり危ない感じだった。追い込んで練習してたら、倒れちゃったかも、人が先に。

うまく乗れなかったときは、馬にもうしわけないので、放牧場に馬をつれてって、しばらく好きにさせてやる。
ホント人が乗って無理に運動なんかしないで、日陰に放しときゃ十分、最初からこうしとけばよかったな、と思う。
好きなだけ転がってればいいのにと思うんだが、すぐ寄ってきて人の顔見る。帰りたそうだ。「はよ戻ってメシにしよ」って言ってんだろ。
洗って、乾きが早いのだけが夏のいいところ。リンゴやって、おしまい。

最初、つきあいで食ってる感じ(ボロボロこぼしたりするんで、それほど喜んでないのがわかる)だったのが、だんだん強く前ガキしておかわり要求してきた。
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麦ふみクーツェ

2013-08-08 21:46:24 | 読んだ本
いしいしんじ 2002年 理論社
これまた実にひさしぶりに読み返してみた。って、なんで私がこれの初版を持ってるのか、自分でもわからないんだけど。
音楽家で担当はおもにティンパニの祖父、数学者で学校の先生を職業とするかたわら自身のテーマの研究に没頭する父、そして成長するにつれ背ばかり高くなった主人公の少年。
で、この少年は小学校にはいってすぐくらいのときから、「とん、たたん、とん」って足音をたてて麦ふみをするクーツェって存在を、自分のなかにかかえることになる。
親子三代が大きな島の港町についてすぐ、祖父は町の人たちのつくる楽団の音を聞きとがめ、本当の音楽を教えるべく猛烈な指導をはじめる。
その甲斐あって、コンクールでも好成績を収めるんだが、やがて町は天災(みたいなもの?)にみまわれる。
中学を卒業した少年は、さして疑問も持たず、それまでの音楽活動の流れから、都会の音楽学校へ進む。
学校はおもしろくないけど、その街で目のみえない元ボクサーに出会うことで、運命はまた変わる。
彼のいないあいだに、育った島の港町では、こんどは人の手というか、悪人による災難がまたもたらされる。
目の見えないボクサーの紹介で、主人公は外国の音楽家、これまた目の見えないチェロ奏者のところへ弟子入りする。
そこでもまた事件が起きるんだけど、最後は自身のルーツにかかわる、物語の全容が解明されるとこが分かりやすくていいやね。
とん、たたん、とん。
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最後の物たちの国で

2013-08-07 22:14:05 | 読んだ本
ポール・オースター/柴田元幸訳 1994年 白水社
原題「In the Country of Last Things」は1987年に書かれたが、翻訳がでたのは1994年。
当時、なんか私はこういう新しい外国のものも読まなければと思ってたらしく、いくつか読んでたようだけど、正直あんまりおもしろいとは思わなかった。
純粋な興味というか欲求にもとづくんぢゃなくて、おのれに課したような読書は楽しくない。
それはいいんだけど、今回ひさしぶりに読み返すにあたっては、なんかぜんぶ忘れてんで、念のため“ニューヨーク三部作”「幽霊たち」「シティ・オヴ・グラス」「鍵のかかった部屋」を先に読み返してから、やっとこれにとっかかった次第。
なんだかよく分かんない話であることに変わりはないけど。
主人公の女性アンナ・ブルームが、滅亡しかかってるとしかおもえないひどい街から、手紙をつづってきたという体裁。
行方不明になった兄を探しに、その街に旅立ったんだけど、そこは物もなく食べ物もなく、治安はめちゃくちゃ。
住む場所もない人がいっぱいいて、道に死体が転がってることはよくあるけど、死んだらすぐに身ぐるみはがれて裸で放置されてる。
政府は一応あって、そういう死骸をトラックで集めてまわり、燃やして燃料にするのが重要な仕事って、救いのない環境。
そのなかで生き延びていく主人公と、その出会う人たちの物語。どうすんだろ、どう結末つけるんだろって、読んでて心配になっちゃう小説。
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かわいいもの

2013-08-06 18:04:09 | マンガ
桜沢エリカ 1989年 河出書房新社・カワデパーソナルコミックス版
どういうわけか、時代が平成にかわってすぐのころって、私はこういうマンガを読んでたっぽい。
自分のことで、ぽいもなにもないんだが、忘れちゃったよねえ。何がおもしろかったか知らんけど、90年代半ばから、引越を繰り返したんだけど、そのたびに持ち歩いてたわけぢゃないんで、そんな重要性をもってはなかったんだろうし。
巻末の注釈によれば、「本書は1985年1月、白夜書房より刊行されたものを改訂し、構成しました」ってなってるんで、私だけぢゃなく、世間でもニーズがあったんでしょう、こういうマンガ。
初出は「漫画ブリッコ」とか「アリス倶楽部」とか、さすがに知らないけどね、そういうマンガ誌は。
んで、登場人物は、たいがい女子高生かなんかそのくらいの世代の女の子で、ちょっと年上の大学生の彼とうまくいってるような何かモノ足んないようなって、そんな展開が多い印象。
スターリンのミチロウが好きな女の子が「何かふっ切れそうな気がすんの」なんて言って、天高くカリアゲしちゃうとこなんか、あの時代を感じちゃうけど。
「そんであたし可愛いパンク少年とレンアイしちゃうの!」なんてセリフとかが面白くて、読んでたんだろうな、私は。
収録作は以下のとおり。
「HOT SUMMER」
「A GIRL OF TEN SUMMERS」
「セックス自由自在あすなろ編」
「JERRY BEEN GIRL」
「魔法使いの弟子」
「SPEAKING IN TONGUES」
「SPEAKING IN TONGUES 2 九月の風の作用」
「SPEAKING IN TONGUES 3 はじめの一歩」
「SPEAKING IN TONGUES 4 明日のジョシコーセー」
「ぐんないベイビー」
「The Sky's Gone Out」
「真夏の出来事」
「秋はいつでも僕らに優しい」
「TALKING GREEN」
「PINK KISSIN' FISH」
「猫の森にはかえれない」
「ピーチメルバの午後」
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