(続き)
車の中で、今日は草むしりをするとkanaに伝えていた。ただ、洗車をしてからするつもりであったが、kanaは帰宅するなり「着替えてくる!」と気合十分。私は「まずは洗車だ」と言ってしまったが、kanaのやる気があるうちに済ませてしまった方が良かったか。後で言っても、もう私の相手をしてくれないかも知れない。失敗したかな、とちょっと悔む。
代わりに、「洗車手伝ってくれるならいつでも待っているよ」と言ったが、笑顔で「フフ」と。
洗車開始。今回は普段掃除しない、ボディ外側の隙間を狙う。ダイソーで購入したブラシで汚れを掻き出す。気になっていた汚れが取れてすっきり。ただ、ブラシはもっと柔らかい方が良かった。古い車だからもういいや。
続いてフロントガラス。撥水処理ができるように徹底的に磨きこむ。こちらもきれいさっぱり。
途中、kanaのいとこの通称「ジュン」がやってきた。すっかり一人で歩けるようになっていた。
私を見ると泣いていたジュンも、昨日、インライン用のタイヤをクルクル回して一緒に遊んだのが良かったのか、もう泣かなくなった。私に近づいてハイタッチができるようになっている。
結局、kanaは洗車には顔を出さず。予想通りだが。
kanaのおばあちゃんによると、どうやら近い親戚が使っていない土地を持っているというのでだいたいの位置を確認して見に行ってみる。狭い道を迷いながら進む。迷っていたら、犬の散歩をしている人に怪しまれた。確かに、このような所にこんな車で来る人はいない。洗車をしたばかりなのに、ほこりをかぶってしまった・・・。
家から近いのに、どこからどう見ても田舎。「マムシ注意」の看板もある。
この辺りがその場所らしいが、良く分からない。
果たして、こういった土地があったとしても
自費でローラーコートが作れるのか?本気で考えると果てしない夢のように感じて来た。宝くじでお金持ちになったら考えよう。
帰宅しながらママにメールを送る。「10分後に草むしり始めるよ」。kanaに伝わっていたようで、帰宅するなりkanaが2階から降りてきた。
kana:草むしりするの?
papa:するよ。
kana:じゃあ、着替えてくる。
いつものように、kanaに蚊取り線香の火をつけさせる。普段、火を扱うことがないので好んで準備してくれる。
最近の子どもたちは火を扱う機会がなくなってきた。私が小さい頃は、家の前で、庭仕事で出たゴミを燃やしていたので結構身近にあった気がする。
木の枝を燃やす時のコツ、ビニールを燃やすとどんな色の煙が出てどんなにおいがするのか、火に近づいた時の熱さ、近づきすぎて髪の毛が燃えてしまった時の臭さ、消火しようと燃えカスに水をかけて消したつもりでも実はなかなか消えていないということ等々、学ぶことがたくさんあったが、kanaにはそんな機会はない。
なので、kanaにはせめて蚊取り線香をつけさせる。すると、マッチを擦った後に「くさい!」と。それはリンが燃えて出たにおいだよと。家庭でできる理科のお勉強。
庭の真ん中の草むしりをするつもりであったが、おじいちゃんが「こっちを頼む」というので、裏の方の汚い場所。
見るからに大変そうだったがあっという間に除去終了。もう秋に向かって草のパワーも落ちているようだ。
草をむしっていると、産卵前のお腹がパンパンになっている茶色い小カマキリを発見。このままだと居場所がなくなってしまうので、カゴに入れて近所の公園まで行って逃がしてあげる。kanaと一緒に「元気でね。バイバイ」と。
せっかくなので、草の向こうにあった切り株を撤去することにする。先日購入した角スコとダブスコを使用する。
庭の隅っこで狭いところなのに、kanaと二人、せっせと穴掘り開始。普通のスコップが壊れて使えないので、角スコで表面を削ってみる。
木の根が邪魔してうまく掘れない。kanaがミニスコップを使いながら私のサポートをしてくれる。
kana:パパが隊長ね。kanaは隊員。
この設定は
以前もあった。
夕方に開始したため、ほどなく暗くなる。
papa:もう終わりにしよう。
kana:やだ!
ブロックを椅子代わりし、掘った穴に足を放り出して休むkana。
せっかくなので、自転車のライトを持ってきて照らしながら穴掘り続行。ライトはkanaが持っていてくれるのだと。
すると、kanaがアナウンサーになり、実況中継してくれた。時折、私にインタビューをしてくる。「意気込みを聞かせて下さい!」。楽しい。
太い根っこを何本か切り、
papa:残りは明日の楽しみにとっておこう。
kana:やだ!
言うことを聞かないので、私は道具の後片付けをする。後片付けが終わった辺りでkanaもやっと諦めてくれた。その間の成果を報告してくれた。もうすっかり暗くなっていたので19時頃かと思ったが、まだ18時30分。陽が短くなった。
「明日の楽しみ」は練習前の早朝にやると言っていたkanaだが、できるわけがない。
家に入り、私がシャワーを浴びていると、かわいく着替えたkanaが今度は台所でママの夕食のお手伝いをしていた。まあ、良く働くこと。一人っ子だと、お手伝いも遊びのうちなのかな?