私は成人式の晴れ着はない。正確に言うと「振り袖」は持っていません。
母に相談され「いらない」といった。成人式の当日は,ジ-パンに黒いとっくりのセータ-で、横浜市民会館の会場整理のアルバイトをしていた。
振り袖は、おそらく1度しか着ないものと思っていたし、何故か興味がなかった。母は、少したって小紋と名古屋帯を、地元の呉服屋さんに相談してあつらえてくれた。
この小紋はその後ものすごく重宝して、裾回しを3回も4回も変えてき続けた。
そんなこともあったが、娘にはやっぱり着せたくて一式そろえた。しかし、血は争えないもので「写真は撮るけど、成人式には出ない」と言い張り、鎌倉市の式には出なかった。
勿論、自由ですから「そう」とやり過ごした。似ているな-と・・・。
娘の美しい二十歳のその写真を見ると「私は、振り袖の何に抵抗していたのか」と思う。
何かに違和感を持ち、何から自由になりたかったのか、今は思い出すことは出来ない。若さって、そんなものだ。
ニ十歳、今の二十歳の人は、このコロナの時代に遭遇してしまい、本当に気の毒に思うのです。経済も大打撃を受け、親御さんも大変な時代です。成人式、私は振り袖じゃなくていいのにと、思うのです。
お金をかければいいわけじゃなく、若さに似合う、フォ-マルな着物がいいのに・・・。友人の結婚式に着たり、初釜に着たり、お見合いに来たりと活躍しますよ。
是非、流れを変えましょう!成人式の振袖から、街着につながるような着物文化の流れを。