美しい映画を観た。美しい人を見た。
上田義彦監督の「椿の庭」
葉山の高台に孫娘と古民家に住む絹子という女性が主人公です。富司純子が演じている。その美しさ、しっとりしたたたずまい、もう、うっとりです。映画を見た女性はだれしも「こんな風に歳を重ねたい」と思うのではないでしょうか。
物語は大きな事件もなく、季節の草花、日々その表情を変える海、日本家屋の暮らしのしつらいなどが、丁寧に描写されていて、着物、古民家、和食、花、私の好きなものが、好きなものだけが次から次と画面を埋め尽くします。
自然光の画面、昔ながらのフィルム撮影の手法、観る者は、その映像の登場人物と同じ呼吸をしながら、まるで目撃者のように画面に食い入るのです。
住み慣れた家、一人、また一人と家族が遠いところに逝ってしまう。残された絹子は、その古民家を手放さざる負えなくなる・・・。
後の展開は、是非映画館に足をお運び頂いて「目撃」してください。
横浜、西口ムービルでは4月22日までです。(9時45分~、12時15分~)