鎌倉徒然草

鎌倉に住んで25年。四季折々の自然を楽しみながら、オリジナルの和雑貨の企画、製造、販売を展開しています。

避難所にて

2019年10月13日 | 日記

凄まじい雨と風をもたらした台風19号。

今朝5時半、私は朝ぼらけの避難所の体育館で目を覚ましました。

昨日、何の迷いもなく避難所に行くと決めてから、おにぎりを作り

ペットボトル、大事な生活周りの書類を詰めたトートを抱えて駅に。

時間は16時。お昼過ぎまでバスが出ていた。が、すでに運休に。

避難先の小学校まで20分ほど歩く。途中、傘ごと身体が持っていかれ、

車道にたたきつけられそうになる。

でも、車の姿は全くなし。傘は瞬く間にバラバラとなり見る影もない。

体育館の灯かりが見えた時はホッとした。

雨のしずくが滴り落ちる髪をタオルで拭いて、受付をする。

「私、扇ガ谷なんですがよろしいでしょうか?」と係の人に尋ねる。

実は、私の区域の指定避難場所は海寄り、そこを避けた。

勿論、問題はなく、毛布を手渡され、跳び箱で仕切られた体育館の片隅に

落ち着いた。

すでに、約30家族、100人ほどが避難していた。

外国人ファミリーもいて、子供たちは皆、合宿気分で楽しそうだった。

ポットのお湯があり、カップ麺が用意されていて、ペットボトルの水も

自由にもらえるシステム。

ラジオから刻々と伝わる被害情報に心穏やかではなかったが、人がいる、

何かを共有していく連帯感のようなものが心強く、来て正解だと思った。

夜も更けてから、段階的に照明が落とされていった。

印象的だったのは、こんな場所でもお母さん達が傍らに子供を寝かせ

絵本を読んでいる姿だった。

それが、3組も、4組も・・・、いや、もっといたのかもしれない。

こんな日だからこそ、何時もの日常を壊すまい、そんな思いが伝わってき

た。子供たちも安心しきって、やがて健やかな寝息が聞こえてきた。

右隣は2人の小学生の女の子とママ、左隣は恰幅のいい30代(?)の男性。

左右1メートルに、見ず知らずの人の寝顔を見ながら寝る・・・、

こんな経験は初めてだった。

21時過ぎ、予報どうり台風は最強の勢いで体育館を襲い掛かった。

入り口の硝子戸が飛び散るのではないかと思うほどの雨風だった。

やがて消灯になり、うつらうつらする。

固い床がなじまず、目を覚ますたび若い市の職員の姿が目に入る。

皆さん寝ずの番でしたね、ご苦労様でした。お世話になりました。


今回の経験で感じたこと「迷ったら避難所へ!」体験感覚で。

それも行くと決めたら早いほうがいい。

大きな被害が出ている地域の方々、本当に心からお見舞い申し上げます。


コメント
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