『二つの祖国で 日系陸軍情報部』(2012)
すずきじゅんいち監督。
【STORY】
「アメリカ史上最強の陸軍」に続く、すずきじゅんいち監督による日系史ドキュメンタリー第3作。
米国陸軍の秘密情報機関=MIS(ミリタリーインテリジェンスサービス)の中心メンバーであった日系二世の元兵士たちの証言を基に、太平洋戦争時の米国極秘情報に迫る。(Movie Walkerより抜粋)
【感想レビュー】@theater
『ふじ学徒隊』と2本、昨日観て参りました。
“MIS”…この言葉は初めて聞きました。
当時、米軍は日系二世や帰米の方々を教育して、情報収集に務めさせました。
暗号の解読や日本軍の書籍類の翻訳をさせ、日本の考え方や思考回路、策戦を予測させるのです。
けれども当初は、彼らがここまで米軍にとって、重要な役割りを担うようになるとは考えなかったそうです。
人間秘密兵器と考えるようになったのは、もっと後の事だったと。
元MISの方々のインタビューが沢山続きます。
特に帰米の方々は、日本に居る時は、アメリカ人として扱われ、アメリカに戻ると、日本人として扱われた、と…。
自分は、“アメリカ人”だと考える彼らは、自国に忠義を示す為に、邁進していくのです。
もちろん、一人一人の方に、それぞれの日本との関係性や距離感があるので、一概には言えないでしょうし、このドキュメンタリー映画が、その全貌を網羅しているとは思えません。
でも、なんだか哀しかったです。
うまく言えないけれども。
私と同じ姿形をした彼ら…。
このねじれた感覚こそ、当の彼らを苦しめた感覚なのかもしれません。
彼らのアイデンティティーは、アメリカに在るのです。
二つの祖国の狭間に立ち…、それでも彼らのアイデンティティーは、アメリカに在るのです。
本作は、戦後の目覚ましい復興は、彼らの活躍なしには語れない、という事も取り上げていました。
それぞれの立場で、それぞれの戦争があったという事実を、また心に刻む事が出来ました。
観て良かったと思います。
ゼロ戦の超越した性能とその運転技術に関して、こう仰っていました。
ゼロ戦 一機に対して、米軍は四機付けなければならなかったと。
ゼロ戦は、どういうわけか、米軍の飛行機の下に潜り込み、下から攻撃する事が出来たのだと。
初期の頃のゼロ戦の操縦士は、とても優秀だったのだと。
けれども、日本に神風特攻隊の概念が生まれてからは、彼らはろくに運転技術を習得させてもらう事も無く、乗せられたのだと…。
すずきじゅんいち監督。
【STORY】
「アメリカ史上最強の陸軍」に続く、すずきじゅんいち監督による日系史ドキュメンタリー第3作。
米国陸軍の秘密情報機関=MIS(ミリタリーインテリジェンスサービス)の中心メンバーであった日系二世の元兵士たちの証言を基に、太平洋戦争時の米国極秘情報に迫る。(Movie Walkerより抜粋)
【感想レビュー】@theater
『ふじ学徒隊』と2本、昨日観て参りました。
“MIS”…この言葉は初めて聞きました。
当時、米軍は日系二世や帰米の方々を教育して、情報収集に務めさせました。
暗号の解読や日本軍の書籍類の翻訳をさせ、日本の考え方や思考回路、策戦を予測させるのです。
けれども当初は、彼らがここまで米軍にとって、重要な役割りを担うようになるとは考えなかったそうです。
人間秘密兵器と考えるようになったのは、もっと後の事だったと。
元MISの方々のインタビューが沢山続きます。
特に帰米の方々は、日本に居る時は、アメリカ人として扱われ、アメリカに戻ると、日本人として扱われた、と…。
自分は、“アメリカ人”だと考える彼らは、自国に忠義を示す為に、邁進していくのです。
もちろん、一人一人の方に、それぞれの日本との関係性や距離感があるので、一概には言えないでしょうし、このドキュメンタリー映画が、その全貌を網羅しているとは思えません。
でも、なんだか哀しかったです。
うまく言えないけれども。
私と同じ姿形をした彼ら…。
このねじれた感覚こそ、当の彼らを苦しめた感覚なのかもしれません。
彼らのアイデンティティーは、アメリカに在るのです。
二つの祖国の狭間に立ち…、それでも彼らのアイデンティティーは、アメリカに在るのです。
本作は、戦後の目覚ましい復興は、彼らの活躍なしには語れない、という事も取り上げていました。
それぞれの立場で、それぞれの戦争があったという事実を、また心に刻む事が出来ました。
観て良かったと思います。
ゼロ戦の超越した性能とその運転技術に関して、こう仰っていました。
ゼロ戦 一機に対して、米軍は四機付けなければならなかったと。
ゼロ戦は、どういうわけか、米軍の飛行機の下に潜り込み、下から攻撃する事が出来たのだと。
初期の頃のゼロ戦の操縦士は、とても優秀だったのだと。
けれども、日本に神風特攻隊の概念が生まれてからは、彼らはろくに運転技術を習得させてもらう事も無く、乗せられたのだと…。