小田急の青いロマンスカー(MSE)が、本日3月15日(土)、地下鉄千代田線へ乗り入れ開始します。休日は箱根観光に、平日は通勤に、地下鉄線内でロマンスカーが見られる時代になったんですね。青いロマンスカーの詳細は、こちら。
この美しいロマンスカー最大の衝撃は、なんとボディカラーに「フェルメール・ブルー」を採用したことです。以下、小田急電鉄のニュースリリースからの抜粋です。
外観の色彩は、地下でも明るさを感じさせる「フェルメール・ブルー(*)」を基調とし、ロマンスカーの継承してきたカラーである「バーミリオン・オレンジ」の鮮やかな帯を窓下の高い位置に配置。
(*)17世紀のオランダの画家、フェルメールが作品の中で用いた青色。その美しさは「フェルメール・ブルー」と 称えられ、高く評価されています。
また、フェルメール・ブルーについては、Wikipediaに以下の様な記述があります。
フェルメールの絵に見られる鮮やかな青は、「フェルメール・ブルー」とも呼ばれる。この青は、天然ウルトラマリンブルーという絵の具で、ラピスラズリという非常に貴重な鉱石を原材料としている。
ラピスラズリは、当時は金よりも貴重であったといわれ、「天空の破片」とも呼ばれた。ラピスラズリを非常に細かく砕き、乳鉢ですりつぶして粉末状にしたものを溶液に溶かし、上澄みを捨てて純化し、それを植物油脂で溶くことによって「ウルトラマリンブルー」は生成される。
ウルトラマリンブルーは通常の青い絵の具の百倍の値段がついたとされ、通常の画家はマリアのマントなどの限られた部分にしか使わない貴重な絵の具であった。しかしフェルメールはこのウルトラマリンブルーをふんだんに使った。彼はなんと、ウルトラマリンブルーをドレスの下地に使うという、当時の常識としては考えられない使用法を用いた。
フェルメールが亡くなったときに多額の借金があったといわれるが、あるいはこのような高価な画材でさえも躊躇なく使ったそのこだわりが借金の原因の一つだったのかもしれない。
ところで、フェルメールブルーと言ってまず思い出すのは、マウリッツハイス美術館(ハーグ)蔵の珠玉の名品「真珠の耳飾りの少女」の青いターバンですね。そんなわけで、急に思い立って、来週ハーグへ行ってきます。