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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

乃木坂「裸足」の iTunesランクとオリコン累計が前作越え、MV再生好調も迫る欅の足音 [10Sep16]

2016-09-10 19:00:00 | 芸能
乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント

ろってぃーのギター生演奏が生配信!!
09月10(土) 20 : 00 〜 [Web] YOUNG GUITAR presents『ろってぃー生演奏・生配信』。川村真洋が、ろってぃーの「Road to Guitar Hiroine」の連載1周年を記念して、練習の成果を披露すべく、生配信でギターを演奏。乃木坂メンバーも応援に駆けつけるそうです。また、同時視聴者数が5605人に達すると、ろってぃーの『ギタヒロ!』2ndシーズンが決定。さらに、動画の高評価が723個以上で、なんと、ろってぃーが乃木坂ライブでギター生演奏を披露。これはファン必見で、私は絶対に観ます、もちろん、高評価ボタンにカーソルを載せた状態で(笑)。ろってぃー、頑張れ!

番組視聴への入り口サイト
川村真洋の2016/09/07_17:42ブログ 
川村真洋の2016/09/09_23:42ブログ

09月10(土) 25 : 45 〜 26 : 00 [地デ] 広島ホームテレビ『H♪LINE』に、佐々木琴子、中元日芽香、和田まあやが出演

09月11(日) 20 : 58 〜 23 : 10 [地デ] テレビ朝日『中田歴史塾』に、高山一実が出演

生駒ちゃん出演の舞台版「こち亀」がスタート!!
09月09日(金)「少年ジャンプ」連載40周年特別企画・舞台版『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の東京公演初日。生駒里奈が、謎の少女「サキ」役で出演。
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[東京公演日程] AiiA 2.5 Theater Tokyo
09月09日(金) 01日目 (第01公演19:00)
09月10日(土) 02日目 第02公演(13:00)&第03公演(18:00)
09月11日(日) 03日目 第04公演(13:00)
09月12日(月) 04日目 休演日
09月13日(火) 05日目 第05公演(19:00)
09月14日(水) 06日目 第06公演(13:00)
09月15日(木) 07日目 第07公演(19:00)
09月16日(金) 08日目 第08公演(19:00)
09月17日(土) 09日目 第09公演(13:00)&第10公演(18:00)
09月18日(日) 10日目 第11公演(13:00)
09月19日(月祝) 11日目 第12公演(13:00)&第13東京最終公演(18:00)
[大阪公演日程] サンケイホールブリーゼ
09月23日(金) 1日目 第1公演(19:00)
09月24日(土) 2日目 第2公演(12:00)&第3公演(17:00)
09月25日(日) 3日目 第4公演(12:00)&第5大阪最終公演(17:00)
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乃木坂が出演する番組やイベントをさらに知りたい方は、以下のリンクをご利用下さい。

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 06Aug16 〜 テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Aug〜Sep]

また、「ブックマーク」内の次のリンクは、乃木坂のスケジュールを、過去分も含めて、まとめたものです。「ブックマーク」は、PCでは左サイドバー、モバイルでは記事の最後に置かれています。

重要日程(Aug~Sep16)
重要日程(Jun~Jul16)
重要日程(Apr~May16)
重要日程(Feb~Mar16)
重要日程(Nov15~Jan16)


神宮3Daysが終わっても、メンバーは全然、休みませんね。

秋元真夏はバラエティのメジャー番組に出まくっていて、とうとう、ダウンタウンの浜田雅功にどつきツッコミを食らい(笑)、

生駒里奈は、いつ練習した?と訊きたくなるほど、芝居に、ダンスに、歌に、縦横無尽に活躍する、盛りだくさんな舞台をスタートさせ、

川村真洋は、ご褒美盛りだくさんな、ギターの生配信演奏に、これからまさに挑もうとしていて、

桜井玲香と若月佑美は、9月29日(木)からの主演舞台『嫌われ松子の一生』に向かって稽古を重ね、共演者・関係者から、順調な仕上がりぶりを伝えるコメントが盛んに出て、「桜井松子」「若月松子」の文字がネットに踊り、

生田絵梨花は、なぜか、象印から高級炊飯器「極め羽釜」を貰って、美味しいご飯を頂いている(笑)。

(生田絵梨花の2016/09/08_23:37ブログ)

9月に入ってからは、いつも以上に、充実した活動を展開している感じで、喜ばしいことなんだけど、全国ツアーの疲れを癒す時間は到底なさそうで、体調は本当に大丈夫なのか、ヒヤヒヤしながら眺めています。


ここまで休みなく走り続けると、今後、「一段落」ついたときが、かえって怖いくらいですが、スケジュール表を見ると、しばらくは、立ち止まる場面はなさそうで、良いんだか、良くないんだか、よく分からない気分になります(笑)。

ただ、実質的に乃木坂の時を刻む、シングルの制作・宣伝・販売プロセスは、15枚目がいよいよ終盤に入ってきた感があって、現在、今作と次作の「端境期」にいるのは間違いありません。

そのため、CDセールスと楽曲セールスの全貌が見えつつあり、本格的に前作と比べることが可能になってきました。

今日は、「裸足でSummer」の iTunes Store トップソングとオリコン週間ランキングについて、前作「ハルジオンが咲く頃」との比較を中心に、乃木坂15枚目シングルはどれだけ人気を博したのか、考えてみます。


9月9日(金)は、「裸足でSummer」の iTunes Store 配信開始から52日目に当たり、「ハルジオンが咲く頃」の200位以内ランクイン日数は51日なので、その記録を超えるかどうかの瀬戸際に来ています(笑)。

つまり、15枚目表題曲が、9月9日(金)も200位以内に入っていれば、52日間以上のランクインが確定し、前作より長くランキングに留まったことになる。

そこで、今どういう状況なのか、前々回の記事に、(表1)として載せたものに、最新データを加え、以下に示しておきました。

(表1)「ハルジオンが咲く頃」「裸足でSummer」「世界には愛しかない」の iTunes Store トップソングの順位推移

凡例
配信開始からの経過週数
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] 略した曲名

ハルジオンが咲く頃の順位 @ 裸足でSummerの順位 @ 世界には愛しかないの順位 : 配信開始からの経過日数

# 上記 A〜H と Z は、対象週において、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数を表す
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
# ここでの「1週」は、週始めである月曜から、週終わりである日曜までの7日間
# 3曲とも配信開始は水曜日なので、同じ経過日数では同じ曜日になる
#「世界には愛しかない」と「裸足でSummer」は、2016年9月9日(金)までのデータを載せている
#「ハルジオンが咲く頃」は、200位圏外に去った「08週目」まで。これ以降、最新計測日まで、再度の200位ランクインは確認されていない
#「200外」は、200位圏外の意味

04週目
0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] ハルジオン
0-0-0-4-3 / 0-0-0 [0] 裸足で
0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] 世界には

058位 @ 033位 @ 066位 : 20日目(月)
055位 @ 043位 @ 064位 : 21日目(火)
075位 @ 039位 @ 087位 : 22日目(水)
080位 @ 038位 @ 072位 : 23日目(木)
083位 @ 040位 @ 081位 : 24日目(金)
070位 @ 043位 @ 079位 : 25日目(土)
059位 @ 044位 @ 063位 : 26日目(日)

05週目
0-0-0-0-0 / 5-2-0 [0] ハルジオン
0-0-0-0-0 / 7-0-0 [0] 裸足で
0-0-0-0-0 / 2-3-0 [0] 世界には

059位 @ 051位 @ 063位 : 27日目(月)
069位 @ 055位 @ 090位 : 28日目(火)
078位 @ 062位 @ 125位 : 29日目(水)
084位 @ 066位 @ 113位 : 30日目(木)
123位 @ 068位 @ 121位 : 31日目(金)
119位 @ 074位 : 32日目(土)
090位 @ 069位 : 33日目(日)

06週目
0-0-0-0-0 / 0-2-5 [0] ハルジオン
0-0-0-0-0 / 2-5-0 [0] 裸足で

102位 @ 068位 : 34日目(月)
122位 @ 099位 : 35日目(火)
168位 @ 112位 : 36日目(水)
152位 @ 111位 : 37日目(木)
163位 @ 124位 : 38日目(金)
156位 @ 110位 : 39日目(土)
151位 @ 101位 : 40日目(日)

07週目
0-0-0-0-0 / 0-6-1 [0] ハルジオン
0-0-0-0-0 / 3-4-0 [0] 裸足で

148位 @ 088位 : 41日目(月)
146位 @ 088位 : 42日目(火)
144位 @ 098位 : 43日目(水)
154位 @ 102位 : 44日目(木)
135位 @ 124位 : 45日目(金)
135位 @ 105位 : 46日目(土)
135位 @ 102位 : 47日目(日)

08週目
0-0-0-0-0 / 0-1-3 [3] ハルジオン
0-0-0-0-0 / 1-4-0 [0] 裸足で

147位 @ 100位 : 48日目(月)
166位 @ 117位 : 49日目(火)
186位 @ 135位 : 50日目(水)
172位 @ 137位 : 51日目(木)
200外 @ 150位 : 52日目(金)
200外 : 53日目(土)
200外 : 54日目(日)


「裸足でSummer」は、前々回の記事で、7週目の45日目(金)までの順位でしたが、今回は、新しい記録を加えて、8週目52日目(金)まで載せています。

上表のように、「ハルジオンが咲く頃」と比べ、一貫して高い順位を維持してきて、その傾向は、7週目後半から8週目でも変わっていません。

そして、14枚目表題曲が圏外に去った52日目においても、200位以内に留まっていて、「裸足でSummer」は、ランクイン日数において、前作越えを果たしています。

8週目に入って、100位、117位、135位、137位、150位と、連続して下がっているのは気になる点ですが、水曜日に配信が始まる曲が多いためか、週後半、一時的に順位が崩れることは少なくない。

再び浮上して、さらにランクイン日数を伸ばすことは、十分にあり得ると思います。


一方、欅坂の2枚目表題曲「世界には愛しかない」は、前々回記事に、4週目24日目(金)までの順位が載り、今回は、5週目31日目(金)まで追加されています。

これら最新データにおいても、配信2週目以降の、「裸足でSummer」が高い順位に付ける流れは変わっていないようです。

後述するように、YouTube公開MVの再生回数上昇速度は、最近、「世界には愛しかない」が「裸足でSummer」を、一貫して上回っており、累計回数で猛烈な追い上げを食らっていますが、iTunes ランキングに関しては、乃木坂15枚目が、欅坂2枚目をリードする展開になっています。

何回か述べたように、欅坂のデビュー曲「サイレントマジョリティー」が、現在でも好調な配信成績を続けていて、アイドルファン、音楽ファン、ともに財布の中味は有限なので(笑)、「選択の原理」によって、やや2枚目が割りを食っているのかもしれません。


次に、15枚目と14枚目、さらには13枚目と2ndアルバムについて、全配信日程に渡る、iTunes Store トップソングの順位帯分布をまとめておきます。

(表2) 乃木坂の13、14、15枚目シングル及び2枚目アルバム収録曲の iTunes Store トップソングの順位帯分布

凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] (200位以内ランクイン日数/配信日数; 確認出来た最高順位) 曲名

# 上記 A〜H と Z は、対象週において、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数を表す
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
# 13枚目「今、話したい誰かがいる」収録曲の「配信日数」欄に書かれた「50日」は、配信開始からそこまでしか、連続で取った正確な記録がないため、その期間に限定した順位帯分布を載せている
# 他のすべての曲の「配信日数」は、2016年9月8日(木)までの日数
# カップリング曲を並べる順番は、ランクイン日数がより多いものを上におき、次に最高順位がより高いものを上にしています

乃木坂13、14、15枚目表題曲と2ndアルバムリード曲
05-09-05-04-03 / 13-13-00 [000] (52/052日; 08位) 裸足でSummer
02-03-04-06-04 / 12-11-09 [120] (51/171日; 05位) ハルジオンが咲く頃
09-05-07-00-06 / 23-00-00 [000] (50/050日; 04位) 今、話したい誰かがいる
00-00-01-03-03 / 21-22-17 [041] (67/108日; 26位) きっかけ

「裸足でSummer」のカップリング曲
00-00-00-00-04 / 06-03-00 [38] (13/52日; 045位) オフショアガール
00-00-00-00-00 / 04-06-03 [38] (13/52日; 061位) 行くあてのない僕たち
00-00-00-00-00 / 06-03-01 [41] (10/52日; 076位) 僕だけの光
00-00-00-00-00 / 02-01-03 [45] (06/52日; 076位) シークレットグラフィティー
00-00-00-00-00 / 00-00-02 [49] (02/52日; 162位) 命の真実 ミュージカル「林檎売りとカメムシ」
00-00-00-00-00 / 00-00-02 [49] (02/52日; 168位) 白米様

「ハルジオンが咲く頃」のカップリング曲
00-00-01-01-01 / 00-02-01 [165] (06/171日; 25位) 釣り堀
00-00-01-01-00 / 01-01-01 [166] (05/171日; 27位) 急斜面
00-00-00-01-00 / 01-01-01 [167] (04/171日; 36位) 不等号
00-00-00-00-01 / 01-01-01 [167] (04/171日; 44位) 憂鬱と風船ガム
00-00-00-01-00 / 01-01-00 [168] (03/171日; 39位) 強がる蕾
00-00-00-00-00 / 01-01-00 [169] (02/171日; 96位) 遙かなるブータン

「今、話したい誰かがいる」のカップリング曲
00-02-01-03-03 / 02-02-01 [36] (14/50日; 016位) 悲しみの忘れ方
00-00-00-01-01 / 05-05-02 [36] (14/50日; 038位) ポピパッパパー
00-00-00-00-00 / 02-06-01 [41] (09/50日; 096位) 嫉妬の権利
00-00-00-00-00 / 02-04-01 [43] (07/50日; 079位) 隙間
00-00-00-00-00 / 00-02-02 [46] (04/50日; 124位) 大人への近道

「それぞれの椅子」のリード曲以外
00-00-01-00-01 / 02-03-00 [101] (07/108日; 30位) 低体温のキス
00-00-00-01-01 / 02-03-00 [101] (07/108日; 31位) 光合成希望
00-00-00-01-01 / 01-03-01 [101] (07/108日; 36位) Threefold choice
00-00-00-00-01 / 02-02-01 [102] (06/108日; 43位) かき氷の片想い
00-00-00-00-01 / 01-02-02 [102] (06/108日; 48位) 失恋したら、顔を洗え!
00-00-00-00-01 / 02-01-01 [103] (05/108日; 49位) 空気感
00-00-00-00-00 / 02-02-01 [103] (05/108日; 55位) 口約束
00-00-00-00-00 / 02-02-01 [103] (05/108日; 57位) 環状六号線
00-00-00-00-00 / 01-02-00 [105] (03/108日; 69位) 太陽に口説かれて
00-00-00-00-00 / 01-01-00 [106] (02/108日; 93位) 欲望のリインカーネーション


「裸足でSummer」と「ハルジオンが咲く頃」は、現時点で、52日と51日というほぼ同じ日数の200位以内ランクインを記録していますが、15枚目表題曲は、20位以内に14日留まったのに対して、14枚目表題曲は5日、H(151〜200位)順位帯を比べても、前者が一度も入っていない一方、後者は9日の滞在があり、今作が前作より、高い順位を保持していることが分かります。

13枚目表題曲「今、話したい誰かがいる」は、当時、長期に渡って順位記録を取るという意識がなかったため、50日あたりまでしか、正確な数字が残っていません。

最高順位の方を気にしていて、50位を割ったのに、そんなに追跡しても、と思っていました(笑)。

今では、どこまで上位に行くか以上に、どこまで長くランクインするかに、ダウンロード数が大きく影響されることが分かってきて、200位圏外へ去るまで、チェックするようになっています。


「今、話したい誰かがいる」は、「ハルジオンが咲く頃」がリストに登場してからも、何回か名前を見かけた覚えがあります。

一度、圏外に出て、再び戻ってきたのかもしれませんが、かなりの日数、200位以内に入っていた印象があって、近年の乃木坂表題曲では、一番の長期ランクインである可能性が高いと思います。

人気を博したアニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』のエンディング曲に採用されたこと、13th選抜期間中に、NHK紅白歌合戦に初出場したことが、追い風となったのは、間違いないでしょう。

ただ、50日という限定された期間であっても、(表2)が示すように、G(101〜150位)順位帯以下へのランクインが一度もなく、滑り出しにおいて、14枚目、15枚目の表題曲を上回る配信成績だったことが分かります。


「裸足でSummer」は、200位以内へのランクインが51日を越え、60日、70日を目指すことになりますが、2ndアルバムのリード曲「きっかけ」は、67日間のリスト入りを果たしていて、実は、かなり良好な成績を残しています。

配信の途中からYouTubeにフルバージョンMVが公開されたこと、Mr. Children の桜井和寿氏が、自身のコンサートでカバーして、曲を高く評価してくれたことが、順位を押し上げ、ランクイン日数を伸ばしたのだと思います。

しかし、桜井さんが褒めて下さったように、曲そのものが非常に魅力的であったことが、好調な配信につながったのは間違いない。

もし、2ndアルバム「それぞれの椅子」のキャンペーン初期から、この曲を前面に出し、MVをもっと早い時期から公開していれば、iTunes ランキングは、最高順位、ランクイン日数ともに、さらに上昇した可能性があって、場合によっては、「君の名は希望」以来となる、乃木坂を代表するバラードとなったかもしれません。


実力のあるミュージシャンが取り上げるほど、確かに、聴けば、聴くほど魅力の増す良曲で、その音楽的ポテンシャルは、最近の楽曲群では、頭一つ抜きん出ている印象すら受けます。

最高26位、200位以内67日は、この曲のクオリティからすると、物足りない数字で、後手後手に回った感のあるプロモーションを振り返ると、あまりに勿体ないという感情が、今でも、沸々と湧いてきます。

乃木坂の楽曲を、外部の音楽関係者、しかも、これほど著名なアーティストが褒めてくるなんて、滅多にないことで、ヒット曲を生み出す千載一遇のチャンスを、逃してしまったんじゃないかと、「きっかけ」を聴く度に、どこかやるせない気持ちになります。


さて、シングルの人気は、表題曲だけでなく、カップリング曲にも左右されます。

とくに、乃木坂欅坂やAKB48Gのように、「シングル」と言いながら、何種類ものCD盤をリリースし、収録楽曲が6曲、7曲にも達するのであれば、カップリングが揃いも揃ってつまらなければ、やってられないわけで(笑)、尚更、出来が重要になってきます。

なんせ、AKB48の最新45枚目シングル「LOVE TRIP / しあわせを分けなさい」なんて、TypeAからEの初回限定盤5種と劇場盤1種の計6盤種に、9曲が収録されていて、オリコンとビルボードは、よくぞこれを「シングル」という範疇に入れられるなあと、その思い切りに感心してしまいます(笑)。

ちなみに、TypeAからEには、収録楽曲同一でイベント参加券の付かない「通常盤」が、それぞれ存在していて、結局、店頭販売CD10種、特定販売1種の計11種類が、リリースされているようです。

CDの種類を理解するだけで、一苦労です(笑)。


では、乃木坂のカップリング曲ですが、「裸足でSummer」収録曲は、「ハルジオンが咲く頃」と比べて、iTunes トップソングの最高順位は低い傾向があるものの、より長いランクイン日数を見せています。

一方、「今、話したい誰かがいる」の「悲しみの忘れ方」「ポピパッパパー」は、最高順位、ランクイン日数ともに、最近のカップリング曲の中では、割と良好な数字を残しています。

しかし、「良好」とは言っても、ランクイン日数が何十日にも達するような楽曲はなく、配信人気が高いというレベルには至っていないと思います。

歴史に「if」は禁物というけど、もし、「シャキイズム」「世界で一番 孤独なLover」「他の星から」などが、今のシングル(C/W)として登場したら、どのくらいの配信成績を見せるのか、ついつい考えたくなります。

乃木坂というグループの知名度が上がってきた中、初期の頃の「良曲」がどのくらいの数字を稼ぐのか、是非、見てみたいですね、絶対無理だけど(笑)。


13、14、15枚目カップリング曲の配信成績を眺めて、少し気になるのは、最高順位が、「ハルジオンが咲く頃」で、軒並み上昇傾向にあるのに、「裸足でSummer」では、全体的に、明らかに下がっていることです。

最高順位の下落は、表題曲でも起こっていて、14枚目の5位から、15枚目の8位へと落ちている。

最高順位は乃木坂の楽曲に対する期待感を反映している印象があり、人気アニメ映画の主題歌を担当し、紅白にも出場したグループに関心が集まり、14枚目収録曲は軒並み上位をマークしたものの、実際に曲を聴いてみて惹かれる人が少なく、15枚目は、その反動で期待感が薄れてしまった、というネガティブな流れが頭を過ります(笑)。


「裸足でSummer」収録曲のランクイン日数は、表題曲、カップリング曲ともに「ハルジオンが咲く頃」を上回る傾向を示しているので、乃木坂の音楽を好む人が、激減したわけではないと思います。

しかし、表題曲の最高が8位で、トップ10入りが1日目10位、2日目8位、3日目10位、4日目10位、11日目10位の5日間だけというのは、「何度目の青空か?」と「命は美しい」がベスト3入りしたことを考えると、やや寂しい数字に感じます。

地上波のテレビ番組で、乃木坂メンバーを日常的に見かけるようになった今、シングル収録曲の順位低下は、楽曲派ファンの離脱や新曲に対する期待感の低下を想起させるもので、気掛かりな現象です。


AKB48Gの止まらない人気低落傾向は、グループの音楽に対して興味と期待を持つ人が、減り続けていることが、最大の原因だと思います。

音楽にはとんでない力があって、それゆえに音楽アイドルとして、何枚もシングルをリリースし、ライブ活動を行っている。

「総選挙」や「握手会」などの企画イベントだけで、グループの人気を上昇させ、維持出来るのであれば、多額のお金を掛けて、音楽活動を続ける意味はなく、モデル系アイドルでもいいし、女優系アイドルでもいいし、バラエティ系アイドルでも良い筈です。

しかし、乃木坂もAKB48Gも、音楽アイドルを選択している。

従って、楽曲指標が低下しているならば、それはグループにとって致命的な危機で、握手会が盛況であるからといってスルーしていい話ではなく、何とかしなければならない深刻な問題になります。


次は、欅坂の曲の順位帯分布です。

(表3) 欅坂の1、2枚目シングル収録曲の iTunes Store トップソングの順位帯分布

凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] (200位以内ランクイン日数/配信日数; 確認出来た最高順位) 曲名

# 上記 A〜H と Z は、対象週において、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数を表す
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
# すべての曲について、「配信日数」は、2016年9月8日(木)までの日数

欅坂の1、2枚目表題曲
06-02-04-01-01 / 14-03-00 [00] (031/031日; 3位) 世界には愛しかない
31-15-20-22-26 / 42-01-00 [00] (157/157日; 1位) サイレントマジョリティー

「世界には愛しかない」のカップリング曲
00-01-01-00-01 / 04-03-02 [19] (12/31日; 17位) 語るなら未来を
00-00-00-00-01 / 01-01-02 [26] (05/31日; 50位) 青空が違う
00-00-00-00-00 / 01-01-02 [27] (04/31日; 58位) また会ってください
00-00-00-00-00 / 01-01-01 [28] (03/31日; 69位) ひらがなけやき
00-00-00-00-00 / 01-01-01 [28] (03/31日; 75位) ボブディランは返さない
00-00-00-00-00 / 01-01-00 [29] (02/31日; 86位) 渋谷からPARCOが消えた日

「サイレントマジョリティー」のカップリング曲
00-00-01-01-00 / 03-08-03 [141] (16/157日; 25位) 渋谷川
00-00-02-00-00 / 01-02-01 [151] (06/157日; 26位) キミガイナイ
00-00-00-01-00 / 01-01-01 [153] (04/157日; 39位) 手を繫いで帰ろうか
00-00-00-00-00 / 02-00-01 [154] (03/157日; 53位) 乗り遅れたバス
00-00-00-00-00 / 02-01-00 [154] (03/157日; 55位) 山手線


「サイレントマジョリティー」は、157日間、5ヶ月以上に渡って200位以内にランクインを続け、9月9日(金)時点で68位というかなり高い順位に入っています。

一方、デビュー曲の人気があまりに高いことから、「世界には愛しかない」が、なにか後塵を拝しているような雰囲気が漂うけど、結成1年のグループとしては、最高3位の31日以上ランクインは、驚異的な数字だと思います。

というのも、SKE48「金の愛、銀の愛」は最高40位のランクイン13日、NB48「僕はいない」は最高36位のランクイン19日、AKB48「翼はいらない」が最高27位のランクイン27日。

上位に食い込み、長くリストに名前を留めるアイドルの曲が少ない中、欅坂の2枚目表題曲は、突出した成績を見せています。


カップリングについては、2枚目収録曲の最高順位が、1枚目より、全体として、若干低いように感じます。

ただ、「世界には愛しかない」6曲の中に、100位を割り込んでいるものが一つもないのは凄いことで、欅坂の音楽に対する関心の高さを、垣間見る思いです。

ところで、欅坂カップリング曲の中で、一番、ランクイン日数が多いのは、「渋谷川」の16日なんですね。

乃木坂の「悲しみの忘れ方」と「ポピパッパパー」が14日ランクインで、「渋谷川」はそれより多く、近年の坂道シリーズでは、一番長い日数になっています。

私も何回か聴きましたが、フォークソング風味の、懐かしさと寂しさを感じさせる曲を、今泉佑唯と小林由依が、意外なくらい明るい調子で、クリアに歌い上げていて、結構、気に入りました(笑)。

16日というランクイン日数は、タイアップやキャンペーンではなく、歌唱力に裏打ちされた、楽曲そのものの魅力が叩き出した、そんな数字かもしれません。


iTunes トップソングにおける「裸足でSummer」の200位以内ランクイン日数は、「ハルジオンが咲く頃」を越えましたが、オリコン週間ランキングでも、累計売り上げ枚数が、前作を上回ることがほぼ確実になってきました。

以下の表は、15枚目と14枚目のオリコン週間ランキングを、発売後経過週で揃えて並べ、さらに、その時点での累計売り上げ枚数を比較したものです。

(表4) 15枚目「裸足でSummer」と14枚目「ハルジオンが咲く頃」のオリコン週間売り上げ枚数の推移比較

凡例
[今作の順位] 今作の売り上げ枚数 / [前作の順位] 前作の売り上げ枚数 累計 今作の累計売り上げ枚数/前作の累計売り上げ枚数 @ 累計売り上げ枚数の差 (発売後経過週)

#「今作(前作)の順位」は、その週における、オリコン週間ランキングの順位
#「50外」は50位圏外、つまり51位以上の意味
#「今作(前作)の売り上げ枚数」は、その週における、オリコン週間ランキングの売り上げ枚数
#「今作(前作)の累計売り上げ枚数」は、その週までのオリコン週間売り上げ枚数をすべて合計したもの
#「累計売り上げ枚数の差」は、「今作の累計売り上げ枚数」から「前作の累計売り上げ枚数」を引いたもの
#「発売後経過週」は、発売日を含む週を「01週目」としてカウント
#「売り上げ枚数」と「売り上げ枚数の差」は、すべて万枚単位で、小数点以下2桁目を四捨五入
#「※」以降は、青色が「今作」オレンジ色は「前作」の、その週に行われた全国握手会の会場を記し、加えて、対応する「順位」と「売り上げ枚数」も、それぞれの色で示している
#「幕張」は幕張メッセ、「なごや」はポートメッセなごや、「京都」は京都パルスプラザの略
# ピンク色の累計売り上げ枚数は「今作」及び「前作」の最新累計売り上げ枚数
#「x」を使った文字が記入されている部分は未定

15th「裸足でSummer」/ 14th「ハルジオンが咲く頃」

[01位] 72.8 / [01位] 75.0 累計 72.8/75.0 @ -02.2 (01週目)
[07位] 03.3 / [02位] 02.2 累計 76.1/77.2 @ -01.1 (02週目)
[07位] 01.6 / [07位] 01.4 累計 77.8/78.6 @ -00.8 (03週目)
[15位] 00.8 / [06位] 01.6 累計 78.6/80.1 @ -01.5 (04週目) ※ 幕張
[16位] 01.2 / [18位] 00.5 累計 79.8/80.6 @ -00.9 (05週目)
[08位] 01.8 / [12位] 00.8 累計 81.6/81.5 @ +00.1 (06週目) ※ 幕張 / なごや
[xx位] xx.x / [09位] 00.8 累計 xx.x/82.2 @ ±xx.x (07週目) ※ 京都
[xx位] xx.x / [50外] 00.1 累計 xx.x/82.3 @ ±xx.x (08週目) ※ なごや
[xx位] xx.x / [50外] 00.1 累計 xx.x/82.4 @ ±xx.x (09週目)
[xx位] xx.x / [50外] 00.1 累計 xx.x/82.5 @ ±xx.x (10週目) ※ 京都
・・・・・・・・・
[xx位] xx.x / [50外] 00.0 累計 xx.x/82.8 @ ±xx.x (24週目)


「裸足でSummer」は、今週が発売6週目に当たり、幕張メッセの全国握手会が効いて、8位ランクインの売り上げ1.8万枚でした。

その結果、累計は81.6万枚となり、「ハルジオンが咲く頃」の同じく発売6週目における81.5万枚を、0.1万枚上回っています。

しかし、前作14枚目にとって、今週は発売24週目に当たり、累計は82.8万枚に達しています。


問題は、今作15枚目が、最終的に前作累計を抜くかどうかです。

まず、上表が示すように、「ハルジオンが咲く頃」は、京都パルスプラザでの全国握手会が終わった翌週、つまり発売8週目から50位圏外が続いていますが、実は、18週目に一度200位圏外に落ち、その後戻ったものの、22週目から、再び圏外に去り、現在24週目までそのままの状態です。

200位圏外は、有料会員でも閲覧出来ない領域で、そのため、累計売り上げ枚数は、22週目以降、82.8万枚のまま据え置かれています。


圏外といえども、1週間の販売枚数がゼロのわけはなく、本来であれば、百枚、十枚であっても、それを加えないと、真の累計とは言えないんですが、分からないものは、足し様がないので(笑)、結局、200位に入らない週が続くと、枚数の上昇が完全に止まってしまいます。

「ハルジオンが咲く頃」の最新累計枚数は、間違いなく、乃木坂歴代シングルの最高売り上げ枚数なんですが、それが82.8万枚と言って良いのか、それとも、少し大きい82.9万枚あたりなのか、本当のところはオリコンしか知りません。

従って、今作と前作の累計枚数を比べるのは、両者が拮抗しており、かつ200位圏外が多い場合は、なかなか難しい。


「ハルジオンが咲く頃」は、現在の24週目までに、200位圏外を4週経験しており、今後、戻って来る可能性は低い。

一方、「裸足でSummer」がすべての全国握手会を終了する発売10週目まで、あと4週ある。

圏外の平均を200枚と破格に高く設定しても、8週で1千6百枚なので、14枚目がこのまま200位以内に入らず、15枚目累計が10週目において、83万枚を上回れば、ほぼ確実な累計前作越えと言っていいでしょう。


つまり、累計越えラインである83万枚に届くには、81.6万枚から1.4万枚の積み上げが必要ですが、ポートメッセなごやと京都パルスプラザで全国握手会が行われた週の「ハルジオンが咲く頃」の数字を見ると、それぞれ0.8万枚のアップになっている。

従って、「裸足でSummer」は、発売8週目と10週目だけで1.6万枚ほどの加算を期待出来、7週目と9週目も、いくら少なくとも、併せて4千枚は売るだろうから、2万枚の積み上げは十分に見込めます。

そのため、今作が、発売10週目において、83万枚を越えるのは、まず間違いなく、15枚目のオリコン累計は、14枚目のそれを、ほぼ確実に上回るという予測になります。

そして、85万枚なんてレベルに達するようであれば、絶対に前作越えしたと断言出来ます。


しかし、15枚目が14枚目を越えたかどうかが、こうやって、かなり面倒な、込み入った話になるのは(笑)、そのこと自体が、両者のCDセールスがほぼ拮抗していることを示しています。

微妙な差しかないから、200位圏外での売り上げ枚数が問題になるわけで、かりに今作が前作を越えても、1、2万枚程度の「微増」に留まる可能性が高い。

15枚目「裸足でSummer」のCDセールスにとって、個別握手会の応募開始など、16枚目スケジュールは強いストッパーになる筈で、それが近づいている今、「ハルジオンが咲く頃」を、大きく抜き去るのは、ちょっと難しいかと。

今作初動が前作「微減」だったのと似たようなことが、順位は逆ながら、累計でも起こりそうです。


乃木坂のCDセールスは、握手会に参加するクラスのファンの人数と熱量を反映する指標ですが、初動、累計ともに拮抗していることから、14枚目から15枚目に掛けては、ファン総体に大きな変化はなかったという印象を受けます。

深川麻衣の卒業に伴って、乃木坂を離れた人は少なくないかもしれないけど、新規にファンとなる方もいて、全体としては、人数掛ける熱量が維持されたとの見方です。

しかし、13枚目から14枚目、すなわち「今、話したい誰かがいる」から「ハルジオンが咲く頃」に掛けては、全然違う現象が起こっています。

(表5) 14枚目「ハルジオンが咲く頃」と13枚目「今、話したい誰かがいる」のオリコン週間売り上げ枚数の推移比較

凡例
[今作の順位] 今作の売り上げ枚数 / [前作の順位] 前作の売り上げ枚数 累計 今作の累計売り上げ枚数/前作の累計売り上げ枚数 @ 累計売り上げ枚数の差 (発売後経過週)

# 表示方法は、(表4)と同じ

14th「ハルジオンが咲く頃」/ 13th「今、話したい誰かがいる」

[01位] 75.0 / [01位] 62.7 累計 75.0/62.7 @ +12.3 (01週目)
[02位] 02.2 / [04位] 02.2 累計 77.2/64.9 @ +12.3 (02週目)
[07位] 01.4 / [10位] 01.4 累計 78.6/66.3 @ +12.2 (03週目)
[06位] 01.6 / [18位] 00.8 累計 80.1/67.1 @ +13.0 (04週目) ※ 幕張
[18位] 00.5 / [26位] 00.5 累計 80.6/67.6 @ +13.0 (05週目)
[12位] 00.8 / [18位] 00.6 累計 81.5/68.2 @ +13.3 (06週目) ※ なごや
[09位] 00.8 / [19位] 00.5 累計 82.2/68.7 @ +13.6 (07週目) ※ 京都
[50外] 00.1 / [26位] 00.4 累計 82.3/69.1 @ +13.3 (08週目)
[50外] 00.1 / [13位] 01.2 累計 82.4/70.2 @ +12.2 (09週目) ※ なごや
[50外] 00.1 / [08位] 00.4 累計 82.5/70.6 @ +11.9 (10週目)
[50外] 00.0 / [04位] 01.3 累計 82.5/71.9 @ +10.6 (11週目) ※ 幕張
[50外] 00.0 / [17位] 00.2 累計 82.5/72.1 @ +10.5 (12週目)
[50外] 00.0 / [14位] 00.3 累計 82.6/72.4 @ +10.2 (13週目)
[50外] 00.0 / [50外] 00.1 累計 82.6/72.5 @ +10.1 (14週目)
[50外] 00.0 / [35位] 00.1 累計 82.6/72.7 @ +09.9 (15週目)
[50外] 00.0 / [43位] 00.1 累計 82.7/72.8 @ +09.8 (16週目)
[50外] 00.0 / [50外] 00.1 累計 82.7/73.0 @ +09.7 (17週目)
[50外] 00.0 / [15位] 00.8 累計 82.7/73.8 @ +08.9 (18週目) ※ 京都
・・・・・・・・・
[50外] 00.0 / [50外] 00.0 累計 82.8/74.0 @ +08.8 (24週目)
・・・・・・・・・
[xx位] xx.x / [50外] 00.0 累計 xx.x/74.0 @ ±xx.x (41週目)


「ハルジオンが咲く頃」は、初動の段階で、「今、話したい誰かがいる」を12.3万枚も引き離し、その後、徐々に差を詰められたものの、最終的に累計で8.8万枚上回るCDセールスとなっています。

初回限定盤を3種から4種に増やしたこと、セブンネットショッピングなどを介したネット販売を充実させたこと、NHK紅白歌合戦に初出場した後、最初にリリースしたシングルだったことなど、販売方法の変更や話題性の高さから、セールスが伸びた面はあると思います。

しかし、初動で10万枚以上、累計でも8万枚を越えるアップとなると、13枚目から14枚目に掛けて、コアファンの人数が大幅に増えたと考えざるを得ないものがある。


このファン数増加説に説得力を持たせているのが、高橋みなみ、松井玲奈、渡辺美優紀など、AKB48Gの主要人気メンバーの卒業あるいは卒業発表が、2015年後半から2016年初めに掛けて、相次いだことです。

つまり、卒業ラッシュに伴って、大量のファンがAKB48Gを離れ、その中の少なからぬ人々が、乃木坂にやって来て、「ハルジオンが咲く頃」のCDセールスを、一気に押し上げた可能性があります。

実際、乃木坂14枚目リリース(2016/03/23)とほぼ同じ時期に、AKB48G「支店」が、SKE48「チキンLINE」(03/30)、HKT48「74億分の1の君へ」(04/13)、NMB48「甘噛み姫」(04/27)と、一斉に新曲を発売しましたが、「ハルジオンが咲く頃」が空前の前作アップを果たしたのと対照的に、CDセールスは軒並み減少することになり、ネットで盛んに取り上げられていました。

この頃、売り上げ低下の原因として、「総選挙」にお金を注ぐため、ファンが買い控えているという意見をよく見かけましたが、乃木坂で起こったことと併せて眺めると、むしろ、48Gから坂道シリーズへ、ファンの大規模移動が発生したと考える方が、妥当じゃないでしょうか。

欅坂も、春のリリースラッシュの真ん中、4月6日(水)に「サイレントマジョリティー」を発売し、パンチのあるMVが評判を呼んで、破竹の快進撃を始めていて、ファンを惹き付ける要素には事欠かない状態でしたから(笑)。


CDセールスにおいて、14枚目「ハルジオンが咲く頃」は、13枚目「今、話したい誰かがいる」を大きく上回る数字を叩き出しますが、(表2)が示すように、iTunes Store トップソングにおいては、表題曲、カップリング曲ともに、13枚目が、14枚目より良好な成績になっています。

AKB48Gからのファン流入によって、乃木坂の握手会は盛況になり、CDは飛ぶように売れたけど、楽曲セールスが、それに見合って伸びた形跡はなく、むしろ、200位以内のランクイン日数は、14枚目において低落傾向を示しています。

ただ、カップリング曲の最高順位は、14枚目で上昇した節があって、新規のファンの増加を窺わせるものはある。


15枚目「裸足でSummer」は、CDセールスでは前作とほとんど変わらず、コアファンの人数が変化した感じはありません。

一方、iTunes トップソングでは、14枚目で落ち込んだランクイン日数が、再び、13枚目並みにまで回復したものの、最高順位は、14枚目の流れを引き継いで、低落傾向に歯止めが掛かっていない。

「裸足でSummer」は、MV再生回数の上昇が、歴代表題曲と比べものにならなほど速く、乃木坂の楽曲人気が、上昇する兆しを見せていることは間違いありません。

しかし、有料配信における、ランクイン日数の伸びと、最高順位の続落は、乃木坂の音楽に対して、期待と失望がせめぎあっていることを窺わせるものです。


期待か失望か、最終的にどちらに転ぶかは、近々制作が始まる16枚目の、選抜構成と収録楽曲に掛かっていると思います。

14枚目「ハルジオンが咲く頃」で、明らかに増えたファンを、今後、繋ぎ止められるかどうか、それとも、ファンの流出が起きるのかどうか、15枚目はその瀬戸際にある。

初動前作割れと累計前作越えのCDセールス、伸びたランクイン日数と下がった最高順位の配信成績といった、右往左往しているかのような人気指標の動きは、乃木坂に対する評価が、混沌としつつあって、定まっていないことを示唆しています。

こう考えると、16枚目は、乃木坂に対する評価の行方を左右する、極めて重要なシングルになるわけで、どんな構成の選抜で、どんな曲を歌うのか、注目せざるを得ないものがあります(笑)。


最後に、木曜で500万回を突破した「裸足でSummer」MVの再生数を。

(表6) 乃木坂「裸足でSummer」と欅坂「世界には愛しかない」のMV再生回数の大台到達日数

凡例
対象とする累計再生回数 : 公開開始からその数字に届くまでの経過時間 [推定される到達時刻]

#「経過時間」は、日単位の数字で表し、小数点以下2桁目を四捨五入
#「到達時刻」は、実際の時刻ではなく、前後のデータから計算した「推定」時刻
# オレンジ色の部分は予想

「裸足でSummer」MV
000万回 : 00.0日 [07/08(金)12:00]
100万回 : 05.3日 [07/13(水)19:39]
200万回 : 13.2日 [07/21(木)15:57]
300万回 : 24.2日 [08/01(月)17:37]
400万回 : 38.9日 [08/16(火)09:31]
500万回 : 61.6日 [09/08(木)02:48]

「世界には愛しかない」MV
000万回 : 00.0日 [07/12(火)12:00]
100万回 : 04.5日 [07/17(日)00:56]
200万回 : 13.2日 [07/25(月)17:39]
300万回 : 27.7日 [08/09(火)05:17]
400万回 : 42.6日 [08/24(水)02:14]
500万回 : 61.8日 [09/12(月)06:21]


祝!、500万回突破と喜びたいんですが、ふと振り返ると、奴がいるということで(笑)、「世界には愛しかない」MVも、現在、490万回を越えていて、来週の月曜くらいには、500万回に到達する見込みです。

乃木坂15枚目と欅坂2枚目の表題曲MVが、大台を突破してきた経緯を眺めると、その時々で両者の勢いが変化していることが分かります。

100万回への到達時間は、「裸足でSummer」が5.3日、「世界には愛しかない」は4.5日と、欅坂の方が早く、初期の頃、再生数上昇速度が乃木坂を上回っている。

しかし、200万回は、ともに13.2日と同じ、さらに300万回、400万回への到達は、乃木坂の方が、欅坂より早く、上昇スピードの逆転が起こったことが分かります。

そして、500万回突破は、両者ともに62日弱になりそうで、欅坂が巻き返しています。


最新の数字では、乃木坂のリードは17万回ほどで、しかも、1日当たり1万回のペースで、欅坂に差を詰められつつあります。

このまま両者の上昇速度差が維持されると、17日後には、「裸足でSummer」が「世界には愛しかない」に追いつかれる計算になる。

乃木坂側から見ると、初めてのクライマックス進出を目前にして、ヤクルトに追い上げを食らっている横浜のような心境で(笑)、ヒヤヒヤする展開ですが、次シングルの始動は、乃木坂の方が早いので、野球の世界と異なり、逃げ切れるかどうかについては、あまり良い要素はなく、「安心理論」もひねり出せません。


齋藤飛鳥の天使的魅力や風景などの映像美が、「裸足でSummer」MVの人気を牽引してきたけど、ダンスに関する部分のインパクトが弱く、その辺に、「世界には愛しかない」と比べて、物足りなさを感じます。

「制服のマネキン」と「サイレントマジョリティー」のMVが示すように、面白くて魅力的なダンスは、MVの再生数を引き上げる、もっとも有効な因子で、ここが不十分だと、なかなか1千万、2千万という数字は見えてこない気がします。

16枚目表題曲がバラード系であっても、「おっ!」と見てしまうような振り付けは可能な筈で、そういった要素を、MVにぜひ盛り込んで欲しい。

まあ、曲が仕上がっていないのに、MVを作らなければならないような段取りだと(笑)、インパクトのあるフリなんて到底無理で、その場合は、制作時点から、すでに再生数の伸び悩みがほぼ決定しているという、悲しい状況になってしまいます。

結局は、十分な制作時間を取って、出来るだけ、余裕のあるスケジュールで進めることが、MV人気をアップする、一番の必要条件ということでしょう。


「裸足でSummer」MVは、高い人気を集めてきましたが、上には上がいる、しかもすぐ隣に(笑)、という現実を見つめるために、「サイレントマジョリティー」MVの軌跡を載せておきます。

(表7) 欅坂「サイレントマジョリティー」MV再生回数の大台到達日数

# 表記法は(表6)と同じ

「サイレントマジョリティー」MV

000万回 : 00.0日 [03/16(水)12:00]
100万回 : 05.5日 [03/21(月)23:47]
200万回 : 12.5日 [03/29(火)00:26]
300万回 : 19.6日 [04/05(火)02:50]
400万回 : 25.4日 [04/10(日)21:07]
500万回 : 29.7日 [04/15(金)04:46]

600万回 : 33.5日 [04/19(火)00:20]
700万回 : 37.8日 [04/23(土)08:19]
800万回 : 41.2日 [04/26(火)17:33]
900万回 : 43.9日 [04/29(金)09:40]
1000万回 : 47.1日 [05/02(月)14:26]


何が凄いって、1千万回再生までに掛かった時間が47.1日で、「裸足でSummer」が500万回に到達するまでの61.6日より、ずっと短い。

そして、「サイレントマジョリティー」MVは、今なお、10万回/日に近い上昇速度で、再生数を伸ばしていて、現在、累計は2600万回を越えています。

本当に、この曲が叩き出す数字は、良い刺激になるというか、刺激が強過ぎるというか、これが本格的「ヒット」だという姿を、まざまざと見せてくれます。

有り難いことです(笑)。


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