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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

45枚目が示すAKB48人気の現状、HKT「最高かよ」MVが「本店」作品を越える再生数を記録 [16Sep16]

2016-09-16 02:30:00 | 芸能

乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント

Mステの大型フェスに乃木坂が登場!!
09月19日(月祝) 12 : 00 〜 21 : 48 [地デ] テレビ朝日『MUSIC STATION ウルトラFES 2016』。MUSIC STATION の30周年記念特別番組に、乃木坂46が出演!どういうメンバーが、何を披露するのか楽しみです

生駒ちゃん出演の舞台版「こち亀」が上演中!!
「少年ジャンプ」連載40周年特別企画・舞台版『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。生駒里奈が、謎の少女「サキ」役で出演。
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[東京公演日程] AiiA 2.5 Theater Tokyo
09月09日(金) 01日目 (第01公演19:00)
・・・・・・・・・
09月16日(金) 08日目 第08公演(19:00)
09月17日(土) 09日目 第09公演(13:00)&第10公演(18:00)
09月18日(日) 10日目 第11公演(13:00)
09月19日(月祝) 11日目 第12公演(13:00)&第13東京最終公演(18:00)
[大阪公演日程] サンケイホールブリーゼ
09月23日(金) 1日目 第1公演(19:00)
09月24日(土) 2日目 第2公演(12:00)&第3公演(17:00)
09月25日(日) 3日目 第4公演(12:00)&第5大阪最終公演(17:00)
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09月15日(木) 高山一実の1stソロ写真集『高山一実写真集 恋かもしれない』が、佐藤裕之氏の撮影で、学研プラスから発売

09月16(金) 24 : 50 〜 [地デ] テレビ朝日『ぷっすま』に、衛藤美彩と高山一実が出演

09月17日(土)『乃木坂46 セブン-イレブン限定ミニライブイベント』第2回公演 in 愛知・ポートメッセなごや。上演時間は、18:00〜20:00前後を予定。

09月17日(土) 23 : 15 〜 [BS] NHK BSプレミアム『46SHOW!』。欅坂が「世界には愛しかない」、乃木坂が「シークレットグラフィティー」と「無口なライオン」をスタジオライブで披露。坂道シリーズのダンス完コピ動画で知られる百合坂46も登場。

09月18日(日) 15枚目第2回全国握手会 in 愛知・ポートメッセなごや


乃木坂が出演する番組やイベントをさらに知りたい方は、以下のリンクをご利用下さい。

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 06Aug16 〜 テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Aug〜Sep]

また、「ブックマーク」内の次のリンクは、乃木坂のスケジュールを、過去分も含めて、まとめたものです。「ブックマーク」は、PCでは左サイドバー、モバイルでは記事の最後に置かれています。

重要日程(Aug~Sep16)
重要日程(Jun~Jul16)
重要日程(Apr~May16)
重要日程(Feb~Mar16)
重要日程(Nov15~Jan16)



フジテレビの音楽番組ディレクターである島田和正氏が、ご自身のツイッター公式アカウントで、『FNSうたの夏まつり 2016』に関する、当ブログの以下の記事を紹介して下さいました。

生駒里奈センター48&46の物語性と輝いた衛藤美彩の歌唱力 in 『うたの夏まつり』 [20Jul16]

島田さん、ありがとうございます。

一線で番組を制作されている方が、感想記事に言及して下さるのは、書いている人間として、本当に嬉しいことで、ブログを続けていく励みになります。


生駒里奈がセンターを務める「48&46ドリームチーム」が、「サイレントマジョリティー」をパフォーマンスした、海の日、7月18日(月)のステージは、2016年のアイドル音楽シーンにおける、一つのハイライトだった感があります。

このステージの後、「サイレントマジョリティー」は再び注目を集め、配信ランキングやMV再生数が急上昇、本格的なヒット曲への道を歩み始めます。

これほど大きな影響を与えた音楽番組の場面は、そうそう観られるものではなく、確かに、当日も、「なんで乃木坂を48Gと混ぜるかなあ」とぶつぶつ呟きながら、テレビの前に座り、「ドリームチーム」の登場を、じりじりと、待っていた覚えがあります(笑)。


48と46は混ぜるべきではないという気持ちは変わりませんが、一時的な音楽コラボに限って、上手く企画すれば、面白いものを生み出すことを、目の当たりにした気がします。

ただ、それは48と46という組み合わせに限ったことでなく、どんなグループ同士のコラボであっても、参加したメンバーが、持てる力のすべてを注ぎ込むような、緊迫感のあるステージに仕上がれば、見応えがあるということかもしれません。

年の暮れに行われるだろう『FNS歌謡祭』が、今から楽しみですが、とりあえず、乃木坂は、その時、少しでも「歌える」グループになっているよう、願っています(笑)。


さて、9月7日(水)に発売されたHKT48の8枚目「最高かよ」が、オリコン第1週で27.0万枚の1位、Billboard JAPAN Hot100 も総合1位と判明し、7月27日(水)の乃木坂「裸足でSummer」から始まった、坂道シリーズとAKB48Gによる夏のCDリリースラッシュが一段落しました。

乃木坂、欅坂、NMB48、SKE48の新曲に関するCDセールスと楽曲セールスは、以下の記事などで触れているので、今日は、AKB48とHKT48の話を書きたいと思います。

発売週ルックアップで「僕は」16位「金の愛」20位、無意味化する音楽CDと乃木坂握手会の変遷 [25Aug16]


2016年のAKB48「総選挙」選抜が担当する45枚目「LOVE TRIP / しあわせを分けなさい」は、オリコン初動が117.8万枚で、連続ミリオン記録を更新しています。

AKB48は、5月下旬から6月上旬にリリースされる「総選挙」投票券の入ったシングルを皮切りに、「総選挙」で選ばれた選抜による8月下旬の夏シングル、さらに、秋シングル、冬シングル、年が明けての春シングルと、固定されたパターンで新曲をリリースし、毎年、CD発売の「サイクル」を繰り返してきました。

ただ、2014年からは、秋シングルをなくして、それまでの年5枚リリースを、年4枚にペースダウンさせています。


1つのシングルに設定された特典イベントの日数が、年々増加し、握手会日程の消化が、新曲発売のスピードに追いつかなくなったことが、原因の一つだと思われます。


AKB48のシングルは、このような「総選挙サイクル」に従ってリリースされるので、CDセールスの評価は、通常行われる前作との比較ではなく、前年同期のシングルと比べた方が、適切に動向を把握出来ます。

とくに、45枚目のような「総選挙」選抜が担当するシングルは、前作が、さまざまな思惑買いが乱れ飛ぶ、投票券付きシングルなので(笑)、それに対して初動が下がった云々と言っても、ほとんど意味がありません。

むしろ、同じ「総選挙」選抜担当シングルを、2015年、2014年、2013年・・・と遡って、それらのCDセールスを比べた方が、AKB48人気の変遷を考えるには好都合だと思います。

(表1) AKB48の「総選挙」選抜担当シングルのオリコン初動売り上げ枚数と特典イベント初動効率の年次変化

凡例
シングル番号 オリコン初動 { 店頭販売CD第1週売り上げ枚数 (特典イベントと開催日数) + 劇場盤CD第1週売り上げ枚数 (特典イベントと開催日数) : 初動に対する1日当たり特典効率} 発売日 タイトル

#「オリコン初動」「第1週売り上げ枚数」は「万枚」単位で、小数点以下1桁目を四捨五入
#「1日当たり特典効率」は「万枚/日」単位で、小数点以下2桁目を四捨五入
#「1日当たり特典効率」は、オリコン初動を、劇場盤に付けられている特典イベントの開催日数で割ったもの
#「特典イベントと開催日数」は、例えば、「全7」は全国握手会7日、「個3」が個別握手会3日を表す。45枚目の「祭」は「秋祭り」イベント

22枚目 135万枚 { 49(全?) + 86(個3) : 45.1万枚/日} 2011/08/24 フライングゲット
27枚目 118万枚 { 45(全?) + 73(個3) : 39.4万枚/日} 2012/08/29 ギンガムチェック
32枚目 133万枚 { 44(全7) + 89(個4) : 33.3万枚/日} 2013/08/21 恋するフォーチュンクッキー
37枚目 101万枚 { 23(全7) + 78(個4) : 25.1万枚/日} 2014/08/23 心のプラカード
41枚目 128万枚 { 16(全7) + 112(個6) : 21.3万枚/日} 2015/08/26 ハロウィン・ナイト
45枚目 118万枚 { (全7) + (個5祭1) : 19.6万枚/日} 2016/08/31 LOVE TRIP/しあわせを分けなさい


「総選挙」選抜担当シングルの初動は、22枚目「フライングゲット」の135万枚が、次の27枚目「ギンガムチェック」で118万枚に下落するものの、32枚目「恋するフォーチュンクッキー」は133万枚に上昇。

ところが、37枚目「心のプラカード」は101万枚と下落し、41枚目「ハロウィン・ナイト」で128万枚に上昇、そして今作45枚目は118万枚へ下落。

つまり、1年ごとに、下落と上昇を繰り返す、特徴的な変動を示しています。


しかし、オリコン初動の内訳を調べると、初回限定盤などの店頭販売CDの売り上げ枚数は、22枚目49万枚、27枚目45万枚、32枚目44万枚、37枚目23万枚、41枚目16万枚と一貫して低下しています。

従って、劇場盤CDの売り上げ枚数が、1年ごとに下落と上昇を繰り返していることが、初動の推移パターンに反映されているわけです。

ここで興味深いのは、個別握手会の日数が2011年と2012年は3日、2013年と2014年は4日、2015年と2016年は「秋祭り」を加えて6日と、2年ごとにアップされていることです。


個別握手会の日数が3日に据え置かれた2012年は、劇場盤セールスが前年の86万枚から73万枚へ減少、さらに、4日に据え置かれた2014年は、前年の89万枚から78万枚へ減少している。

45枚目ついて、詳しい数字は分かりませんが、41枚目から、オリコン初動が10万枚下落して、その全部が店頭セールスの減少分とは考えにくいので、やはり、2015年から2016年に掛けても、劇場盤セールスは減少していると見るのが妥当でしょう。

10種類もリリースしているAKB48の店頭販売CDの第1週総売り上げが、6万枚なんてことは、あり得ないので(笑)。

ちなみに、45枚目の内訳が分からないのは、2015年の後半から、サウンドスキャンが、盤種ごとの売り上げ枚数を公表しなくなり、店頭セールスを推測出来ず、同時に、劇場盤セールスも計算出来なくなったためです。


個別握手会の日数を引き上げた2013年と2015年は劇場盤セールスがアップしたものの、その効果は1年持たず、翌年は下落してしまい、翌々年のさらなる下落を防ぐために、再び日数が引き上げられる、という措置が、この5年間、ずっと続いていると言えます。

負担が増えるとはいえ、日数を引き上げて、総売り上げ枚数がアップするのであれば、いいじゃないかという発想もありますが(笑)、問題なのは、劇場盤特典イベント1日当たりの初動効率が、2011年22枚目の45.1万枚/日から、2016年45枚目の19.6万枚/日まで、一貫して下がり続けていることです。

特典イベント1日当たりの売り上げ効率が、参加メンバーの人数を減らしているわけでもないのに、毎年毎年、下降の一途を辿っていて、回復の兆しが見えてこない。


乃木坂のシングルは、細かい変動はあるものの、この初動効率がデビューシングルから今作15枚目まで、常に上昇傾向を維持していて、現在では、12万枚/日を越える水準に達しています。

AKB48の個別握手会に参加するメンバー数が、乃木坂の8倍以上に及ぶことを考えると、45枚目の初動効率19.6万枚/日は、厳しい数字と言わざるを得ません。

45枚目は、ミリオンを維持したものの、初動効率の低落傾向に歯止めが掛からず、5年前にリリースした22枚目「フライングゲット」の半分以下に落ち込んでいる。

連続ミリオンが続いているのに、AKB48の人気が落ちつつあると言われる原因の一つは、それを達成するため、特典イベントの規模を、年々、拡大し続けている上に、売り上げを生み出す効率が一貫して下がっていることにあると思います。


次に、45枚目表題曲「LOVE TRIP」の、CD発売週における Billboard JAPAN Hot100 を、前年、前々年の「総選挙」担当シングル表題曲のデータと共に、載せておきます。

(表2) Billboard JAPAN Hot100 における、AKB48「総選挙」担当シングル表題曲の発売週ランキング

凡例
(総合) CD発売週のHot100順位 [項目] その項目における順位 : 発売日 曲名

#「各項目」の意味は、[S] ストリーミング数、[R]ラジオ放送回数、[L] PCによる読み取り数 (ルックアップ)、[T] ツイート数、[M] 国内動画再生回数、[F] ランクイン回数
#「00位」は、100位圏外

(総合)01位 [S]01位 [R]07位 [L]01位 [T]01位 [M]00位 [F]06回 : 2014/08/23 心のプラカード
(総合)01位 [S]01位 [R]11位 [L]01位 [T]02位 [M]14位 [F]03回 : 2015/08/26 ハロウィン・ナイト
(総合)01位 [S]01位 [R]08位 [L]01位 [T]06位 [M]00位 [F]04回 : 2016/08/31 LOVE TRIP

[参考] 乃木坂欅坂の最新表題曲の発売週ランキング
(総合)01位 [S]01位 [R]05位 [L]01位 [T]03位 [M]17位 [F]05回 : 2016/07/27 裸足でSummer
(総合)01位 [S]01位 [R]08位 [L]01位 [T]03位 [M]16位 [F]06回 : 2016/08/10 世界には愛しかない


「LOVE TRIP」は、桁違いのCDセールスを背景に、「ストリーミング数」[S] と「ルックアップ」[L]を1位でまとめ、発売週の総合1位を獲得しています。

しかし、過去の「総選挙」担当シングル表題曲と比べて、気になるのは、「ツイート数」[T]が6位に留まっていることです。

上表には載せていませんが、Billboard JAPAN 公式サイトで、遡ってランキングを見ることが可能なもっとも古い、2013年の34枚目表題曲「鈴懸の木の道で(以下略)」から、現在までの「ツイート数」順位を調べると、43枚目「君はメロディー」までは、10作連続でベスト3をマークしている。

しかし、44枚目「翼はいらない」は最高が4位に終わり、45枚目「LOVE TRIP」は、今のところ6位に留まっていて、最新9月19日付の発売2週目が17位なので、ベスト3は難しい情勢です。


AKB48の「総選挙」は、「速報」であれ、「選挙演説」であれ、「開票」イベントであれ、すべてが、選ばれた選抜の参加する次シングルの宣伝になっています。

これほど分厚く、長期に渡るプロモーションを仕掛けるシングルですから、それはAKB48の年度代表シングルという位置付けの筈で、実際、(表1)に並んだ表題曲は、数多くの音楽番組で披露され、「恋するフォーチュンクッキー」のように、本格的なヒットにつながった曲もある。

ところが、2016年の「旗艦」曲である「LOVE TRIP」が、話題性の高さや関心の広がりを示す「ツイート数」において、5位以内に入らないのは、かなりシビアな状況と言えるでしょう。


(表1)で指摘した、店頭セールスと初動効率の低落傾向は、2012年から始まっていて、かなり以前から指摘されてきた現象ですが、「ツイート数」の順位落ち込みは、2016年に、初めて目にする出来事で、今年に入って、AKB48に対する関心度が、急速に低下している可能性があります。

もともとAKB48は、ファン数が多いので、新曲がお披露目されれば、ネットで大きな話題になる筈ですが、「ツイート数」の順位が、ここまで伸び悩むとなると、44枚目「翼はいらない」あたりから、グループから気持ちの離れる人が続出しているのかもしれません。

Billboard JAPAN Hot 100における 「ツイート数」の順位以外でも、実は、こういった「ファン離れ」を示唆する数字が出ています。

(表3) iTunes Store トップソング における、「LOVE TRIP」「裸足でSummer」「世界には愛しかない」の順位帯分布と週単位での変化

凡例
A-B-C-D-E / F-G-H [Z] (200位以内へのランクイン総日数/配信開始からの日数) 曲名
[週単位の順位帯分布変化]
曲名
その週における順位帯分布 : 配信経過週 期間

# 上記 A〜H と Z は、それぞれ以下の順位帯にランクインした日数を表す。
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
#「LOVE TRIP」は、 2016/09/13(火)までの成績
#「裸足でSummer」と「世界には愛しかない」は、配信日数を揃えるために、初期14日間の成績を載せている

2-3-1-1-2 / 5-0-0 [0] (14/14日; 7位) LOVE TRIP (TypeA)
5-9-0-0-0 / 0-0-0 [0] (14/14日; 8位) 裸足でSummer
6-2-4-1-1 / 0-0-0 [0] (14/14日; 3位) 世界には愛しかない

[週単位の順位帯分布変化]

LOVE TRIP (TypeA)
2-3-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 01週目 08/31(水)04(日)
0-0-1-1-2 / 3-0-0 [0] : 02週目 09/05(月)11(日)
0-0-0-0-0 / 2-0-0 [0] : 03週目 09/12(月)13(火)

裸足でSummer
4-1-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 01週目 07/20(水)24(日)
1-6-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 02週目 07/25(月)31(日)
0-2-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 03週目 08/01(月)02(火)

世界には愛しかない
5-0-0-0-0 / 0-0-0 [0] : 01週目 08/10(水)14(日)
1-2-4-0-0 / 0-0-0 [0] : 02週目 08/15(月)21(日)
0-0-0-1-1 / 0-0-0 [0] : 03週目 08/22(月)23(火)


iTunes Store において、「LOVE TRIP」は、TypeA〜E及び劇場盤という計6種類の楽曲セットに収録されているので、同一曲を6個の配信源からダウンロードすることが出来ます。

上表に示したTypeA収録の「LOVE TRIP」は、トップソングにおける順位がもっとも高く推移しているものです。

劇場盤の収録曲も、最高で13位にまで食い込んでいるので、乃木坂欅坂のように、一つの配信源にまとめれば、もっと高い順位にランクイン出来ると思います。


しかし、問題なのは、配信が開始されて直ぐに、最高順位をマークした後、急速に順位を下げてしまっていることです。

「裸足でSummer」が、配信後14日間、20以内をキープしたのに対し、「LOVE TRIP」(TypeA)は、5日間の滞在しかなく、その後、一気に50位圏外まで落ち込んでいる。

「世界には愛しかない」は、「裸足でSummer」と比べて、底堅さがやや乏しい印象を受けますが、それでも、配信開始2週間は、50位圏内を維持しています。

「LOVE TRIP」の順位変化は、新曲がアップされると、既存のファンが一斉にダウンロードして、配信直後はランキングの上位に食い込むのだけど、その後、曲に対する関心が急速に萎み、粘り強く続かない、そんな状況を示唆しています。


さらに、YouTubeに公開されている「LOVE TRIP」フルバージョンMVの再生回数にも、そういった「持続力の乏しさ」が見て取れます。

(表4) YouTubeに公開された「裸足でSummer」「世界には愛しかない」「LOVE TRIP」フルバージョンMVの再生回数上昇速度の週単位推移

凡例
裸足でSummerのデータ * 世界には愛しかないのデータ * LOVE TRIPのデータ : 公開開始後の経過週

#「データ」の内容は、
その1週間における再生回数の1日平均上昇速度 (週終わりの累計再生回数)
#「1日平均上昇速度」は「万回/日」単位で、小数点以下2桁目を四捨五入
#「累計再生回数」は「万回」単位で、小数点以下1桁目を四捨五入

17.3 (121万回)18.7 (131万回)19.5 (136万回) : 01週目
12.8 (211万回)10.7 (206万回)07.7 (190万回) : 02週目
08.8 (273万回)07.0 (255万回)04.7 (223万回) : 03週目 ※「裸足」の発売週
08.1 (329万回)06.7 (302万回)04.0 (251万回) : 04週目
06.8 (377万回)07.1 (352万回)04.1 (279万回) : 05週目 ※「世界」「LOVE」の発売週
05.5 (415万回)06.4 (397万回)03.4 (303万回) : 06週目
04.8 (449万回)05.6 (436万回) : 07週目
04.1 (478万回)05.5 (474万回) : 08週目
03.9 (505万回)04.6 (506万回) : 09週目


「LOVE TRIP」は、公開開始の1週間、1日19.5万回のペースで再生数を積み上げ、週終わりに累計再生回数が136万回に達し、「裸足でSummer」と「世界には愛しかない」を越えるスタートダッシュを見せています。

しかし、2週目、3週目と進むにつれ、急速に上昇速度が鈍っていく。

CD発売日が含まれる5週目において、「世界には愛しかない」は、7.1万回/日と高い水準を維持し、その結果、「裸足でSummer」の再生数上昇速度を抜き去ってしまいます。

一方、同じく5週目にCDがリリースされた「LOVE TRIP」は、4.1万回/日にまで落ち込んでいて、MVへの関心が円盤のリリースまで続かず、再生回数の伸びが急激に鈍っていく様子が浮き彫りになっています。



ところで、「LOVE TRIP」MVの公開1週目の再生数上昇速度は、同時期の「サイレントマジョリティー」MVを上回っています。

この時期の積み上げ速度が反映される、8月15日付 Billboard JAPAN Hot100 の「国内動画再生回数」[M]順位で、「サイレントマジョリティー」は、10位に入っているので、「LOVE TRIP」はトップ10にランクインする筈なんですが、どういうわけか、100位圏外になっている。

また、2週目の積み上げ速度は、同時期の「サイレントマジョリティー」より低く、「世界には愛しかない」より高いので、それらが反映される、8月22日付「国内動画再生回数」順位では、「LOVE TRIP」が、「サイマジョ」の8位と「世界には」の16位の間に来る筈なんですが、20位圏外に入っておらず、順位が付いていません。


Billboard JAPAN の公式サイトには、この項目に対する説明として、「国内における動画再生回数」と書かれているので、「LOVE TRIP 」MVの公開初期における再生数は、海外からのアクセスによる部分が、相当な比率に上っているんじゃないでしょうか。

もちろん、海外であろうが、国内であろうが、人気は人気ですが、「総選挙」選抜が担当するシングルの表題曲にも関わらず、国内からのアクセスだけでは、フルバージョンMVの公開週再生数が100位以内に入らない、ということになります。

さらに、海外を含めた再生数も、持続力に乏しく、CDが発売される前に、上昇速度が大きく勢いを失っている。


初めてベスト5を割り込んだ「ツイート数」と併せて考えると、AKB48の人気は、2016年、急速に落ち込み始めた印象を受けます。

効率を考えない大規模特典イベントによって、ミリオンを維持し続けている間に、グループを取り巻く環境は、深刻さの度合いをますます強めていて、そろそろ、抜本的な改革に乗り出さないと、手の打ちようのないレベルにまで関心度が低下してしまう危険がある。

個人的には、2018年がアイドル界にとって、一つの区切りになると予測していて、AKB48が今後1年の間、どのような方向に進むかで、1999年のモーニング娘。「LOVEマシーン」から始まった隆盛期が、終焉を迎えるのか、それとも別の形に変化しながら、勢いを保持し続けるのかが、決まるんじゃないかと、密かに考えています(笑)。

『日経エンタテイメント!』のタレントパワーランキングで、AKB48を含む、ほとんどすべての「アイドル」がスコアを落とした2016年。

変革の必要がなく、現状維持のまま生き残れるアイドルなんて、ひとつも存在しない時代になりつつあって、問われるのは、やるかやらないか、ただそれだけだと思います。


45枚目のCD及び楽曲セールスは、さまざまな指標を通して、AKB48の人気が、いよいよ厳しい局面に差し掛かったことを、知らせています。

しかし、その一方、今夏のCDラッシュにおいて、48G「支店」には、一部、変化の兆しが見えつつある。

とくに、HKT48の8枚目「最高かよ」には、注目したくなる数字が、ちょこちょこ顔をのぞかせています(笑)。


まず、指摘したいのは、YouTubeに公開されている「最高かよ」ショートバージョンMVの再生数が、結構、勢い良く伸びていることです。

(表5) YouTubeに公開された「しあわせを分けなさい」「光と影の日々」「最高かよ」ショートバージョンMVの再生回数上昇速度の週単位推移

凡例
しあわせを分けなさいのデータ * 光と影の日々のデータ * 最高かよのデータ : 公開開始後の経過週

#「データ」の内容は、
その1週間における再生回数の1日平均上昇速度 (週終わりの累計再生回数)

#「1日平均上昇速度」は「万回/日」単位で、小数点以下2桁目を四捨五入

#「累計再生回数」は「万回」単位で、小数点以下1桁目を四捨五入

5.6 (39万回) * 2.7 (19万回) * 6.4 (45万回) : 01週目
1.9 (52万回) * 1.5 (29万回) * 2.4 (61万回) : 02週目
0.9 (58万回) * 0.4 (32万回) * 1.7 (73万回) : 03週目
0.7 (63万回) * 0.4 (35万回) * 1.7 (85万回) : 04週目
0.6 (68万回) : 05週目


「最高かよ」MVは、公開1週目から4週目まで、AKB48の45枚目第2表題曲「しあわせを分けなさい」と共通カップリング曲「光と影の日々」を、終始、上回る速度で、再生数を伸ばしています。

この三つは、すべてショートバージョンであり、公平な比較対象と言える筈で、ほぼ同時期にリリースした「本店」のMVを、「支店」のMVが、再生数で凌駕するという、興味深い結果になっている。

MVに対する高い人気から、HKT48と「最高かよ」に、注目していたんですが、CDセールスと楽曲セールスの両方において、やはり、幾つか良好な数字を見ることが出来ます。


まず、CDセールスから。

(表6) HKT48歴代シングルのオリコン初動売り上げ枚数と特典イベント初動効率の推移

凡例
シングル番号 オリコン初動 { 店頭販売CD第1週売り上げ枚数 (特典イベントと開催日数) + 劇場盤CD第1週売り上げ枚数 (特典イベントと開催日数) : 初動に対する1日当たり特典効率 初動に対する個別握手会百部当たり特典効率} 発売日 タイトル

#「オリコン初動」「第1週売り上げ枚数」は「万枚」単位で、小数点以下1桁目を四捨五入
#「1日当たり特典効率」は「万枚」単位で、小数点以下2桁目を四捨五入
#「1日当たり特典効率」は、オリコン初動を、劇場盤に付けられている特典イベントの開催日数で割ったもの
#「特典イベントと開催日数」は、例えば、「全6」は全国握手会6日、「個3」が個別握手会3日を表す。「写」は「写メ会」、「船」は「船上パーティ」、「祭」は「HKT48SHOW!」
(7枚目と8枚目のみ表示)
#「百部当たり特典効率」は、オリコン初動を、個別握手会の総部数で割り、100部を掛けたもの
#「個6_884部」は、個別握手会6日の総部数884部

HKT48
01枚目 25.0万枚 { 9.2(全6) + 15.8(個3写2) : 5.0万枚/日} 2013/03/20 スキ!スキ!スキップ!
02枚目 26.9万枚 { 9.2(全3) + 17.7(個4) : 6.7万枚/日} 2013/09/04 メロンジュース
03枚目 27.7万枚 { 8.0(全3) + 19.7(個4船2) : 4.6万枚/日} 2014/03/12 桜、みんなで食べた
04枚目 27.8万枚 { 8.1(全3) + 19.7(個4祭2) : 4.6万枚/日} 2014/09/24 控えめI love you !
05枚目 27.8万枚 { 7.2(全3) + 20.6(個6) : 4.6万枚/日} 2015/04/22 12秒
06枚目 28.1万枚 { (全3) + (個6) : 4.7万枚/日} 2015/11/25 しぇからしか!

07枚目 23.9万枚 { (全3) + (個6_884部) : 4.0万枚/日 2.7万枚/百部} 2016/04/13 74億分の1の君へ
08枚目 27.0万枚 { (全?) + (個6_778部) : 4.5万枚/日 3.5万枚/百部} 2016/09/07 最高かよ

[参考]

NMB48
14枚目 23.0万枚 { (全2) + (個6写0_570部) : 3.8万枚/日 4.0万枚/百部} 2016/04/27 甘噛み姫
15枚目 30.4万枚 { (全2) + (個6写2_698部) : 3.8万枚/日 4.4万枚/百部} 2016/08/03 僕はいない

SKE48
19枚目 25.7万枚 { (全4) + (個7_940部) : 3.7万枚/日 2.7万枚/百部} 2016/03/30 チキンLINE
20枚目 25.2万枚 { (全?) + (個7_874部) : 3.6万枚/日 2.9万枚/百部} 2016/08/17 金の愛、銀の愛

乃木坂46
14枚目 75.0万枚 { (全3) + (個6_780部) : 12.5万枚/日 9.6万枚/百部} 2016/03/23 ハルジオンが咲く頃
15枚目 72.8万枚 { (全3) + (個6_760部) : 12.1万枚/日 9.6万枚/百部} 2016/07/27 裸足でSummer

欅坂46
01枚目 26.2万枚 { (全3) + (個5_336部) : 5.2万枚/日 7.8万枚/百部} 2016/04/06 サイレントマジョリティー
02枚目 32.3万枚 { (全3) + (個5_397部) : 6.5万枚/日 8.1万枚/百部} 2016/08/10 世界には愛しかない


「最高かよ」の27.0万枚という初動は、前作より増えていますが、歴代シングルの中では、突出して高い数字ではありません。

しかし、6日開催の総部数884部だった7枚目個別握手会を、8枚目において、日数そのままで778部と100部以上圧縮したにも関わらず、初動を3万枚も伸ばしたことは、評価できる点です。

その結果、初動効率は、1日当たりで4.5万枚、百部当たりで3.5万枚と、いずれも改善されている。

個別握手会の効率がアップしたのか、店頭セールスが伸びたのか、その両方なのか、オリコン初動の内訳が分からない現在、細かい分析は出来ませんが、何れにしても、HKT48の人気にとって、プラスのことが起こったのは間違いありません。


他の「支店」を眺めると、NMB48「僕はいない」は、前作から6万枚以上、初動を伸ばしていますが、写メ会を2日追加していて、負担増と引き換えに、6万枚アップを手にした構図になっている。

一方、SKE48「金の愛、銀の愛」は、個別握手会を7日据え置きで、60部以上減らして、それは評価出来ますが、初動が前作とほとんど同じで、握手会人気のアップや店頭セールスの活性化を窺わせるレベルには至っていない。

特典イベントの規模を縮小しながら、初動を引き上げたのは、HKT48のみで、今後に期待を持たせる内容だと思います。


まあ、個人的に、HKT48の事情は、それほど詳しくないので、私が知らない部分で、何か、特典がこっそり充実している可能性は否定しきれません(笑)。

しかし、発売週の Billboard JAPAN Hot100 も、「おっ!」と言いたくなる内容を見せています。

(表7) Billboard JAPAN Hot100 における、「僕はいない」「金の愛、銀の愛」「最高かよ」の発売週ランキング

凡例
(総合) CD発売週のHot100順位 [項目] その項目における順位 : 曲名

#「各項目」の意味は、[S] ストリーミング数、[R]ラジオ放送回数、[L] PCによる読み取り数 (ルックアップ)、[T] ツイート数、[M] 国内動画再生回数、[F] ランクイン回数
#「00位」は、100位圏外

(総合)01位 [S]01位 [R]30位 [L]16位 [T]03位 [M]00位 [F]04回 : 僕はいない
(総合)01位 [S]01位 [R]27位 [L]20位 [T]07位 [M]00位 [F]04回 : 金の愛、銀の愛
(総合)01位 [S]01位 [R]78位 [L]03位 [T]07位 [M]00位 [F]01回 : 最高かよ


ここで指摘したいのは、「最高かよ」は、「ルックアップ」[L]が、3位に入っていることです。

それに対して、「僕はいない」は16位、「金の愛、銀の愛」は20位です。

順位は相対的なものなので、発売週にオリコン初動が25万枚を越え、断然のトップであっても、「ルックアップ」が必ず1位になれるわけではなく、それ自体は目を丸くして驚くことではない(笑)。

例えば、1週前に嵐がシングルを出していれば、2位になることだってあり得るわけで、実際、ミリオンを越えるAKB48のシングルですら、こういった「嵐」効果で(笑)、過去に何度か、「ルックアップ」の発売週1位を逃しています。


しかし、25万枚、30万枚売れたシングルの表題曲が、発売週の「ルックアップ」で16位や20位に留まるとなると、話は違ってきます。

少数のファンによる大量購入が、売り上げの大部分を支えていると考えざるを得なくなります。

つまり、極端に特典商法に偏ったCDセールスであり、楽曲への注目度が高いとは到底言えない。

 

HKT48の「最高かよ」は、初動で27万枚を売り上げ、「ルックアップ」も3位なので、NMB48とSKE48よりは、ずっと質の高いCDセールスを実現していると推測されます。

たとえ、個別握手会や写メ会を目的とする、複数買いがあったとしても、全体の購入人数が多く、グループの音楽に対する関心がある程度維持されていれば、25万枚以上を売り上げたCDの表題曲が、「ルックアップ」で10位を割り込むなんてことは、起こりようがないと思います。

従って、「最高かよ」の「ルックアップ」3位は、特典イベントの魅力だけではなく、グループの楽曲に対する興味が保たれていることを示唆するもので、これも良好な数字と言えるでしょう。


「最高かよ」収録曲の iTunes Store トップソングは、配信が始まって、まだ1週間ほどなので、結論を出すのは早い段階です。

ただ、前作「74億分の1の君へ」(TypeA)は、200位圏内へのランクインが5日間でしたが、今回、「最高かよ」は、TypeB収録のものが、8日目で142位に入っており、連続ランクイン記録はすでに更新しています。

ところで、通常、表題曲で順位が高いのは、TypeAか劇場盤なんですが、どういうわけか、「最高かよ」は、TypeBに一番人気が集まっているようです。

限定曲である「夜空の月を飲み込もう」を目当てに、TypeBを全曲ダウンロードする人が多いんでしょうか?

しかし、この曲自体は、2日間であっさり200位圏外に去っているので、ますます謎が深まっています(笑)。


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