3月の28日の 80歳代のブログ。 で
b=gooブログはじめました! として紹介しました「雲」さんの今日の句に
春愁や厨の猫に躓きぬ 雲 とありましたので、返句として
【 恋の猫出掛けに僧の足に寄り / kaeru
今はkaeru、子供の頃のあだ名のネコ。
時々猫の気持ちになります。】
と記しました。
同じ詩の世界でも和歌や連歌では、鹿の恋は雅なものとして詠まれました
が猫の恋は卑俗なものとして避けられました。滑稽、諧謔を好んだ俳諧で
は猫の求愛を詠み、芭蕉をはじめ佳句を上げることができます。
猫の恋止むとき閨の朧月 / 芭蕉
うらやまし思ひきる時猫の恋 / 越人
菜の花にまぶれて来たり猫の恋 / 一茶
猫の恋を句にするときも人の恋に通ずるものとして詠み、「うらやまし」き思い
もそれに託します。
生前、義父が世話をしていた頃は我が家は近隣の猫達のえさ場で、かなり
賑やかでした。此の頃は恋猫の鳴声をきくこともなく、こういう季語で詠むこ
とも少なくなります。俳句の面白さを生活のなかで詠んでいくためにも、意識
的に使うべき季語だと思いました。