ルビーとフーラは犬と猫

愛犬ルビーと愛猫チニタ。罰や「NO!(ダメ)」を一切使わず彼らと楽しく暮らす為の勉強をしています。

新春座学-犬のボディランゲージ、接し方を学ぶ

2014-01-06 22:37:54 | 犬の勉強

 

昨日はチャーリードッグスクール2014年新春座学に参加させて頂きました。
(参加者の方でブログURLを存じ上げている方には本文からリンクさせて頂きました。)

テーマは

『犬についてもっともっと学ぶ。テキストや動画をもとに犬の言葉、ボディランゲージ、接し方についてお勉強しましょう。』

でした!

 

CDSでは、去年一年をかけて”古典的条件付け”について勉強してきました。
そして今年は”古典的条件付け”の学びをベースに、犬のボディシグナルを読んで更にそれに応えられる自分をつくろう!
という一年になりそうです。

今回の座学はまず初めに「そうそうゲーム」がありました。 

「そうそうゲーム」というのは、人が犬役と飼い主役に分かれ、飼い主役の人が犬役の人を「そうそう♪」という言葉だけで目的の行動(正解)に導く、というゲームです。

今回は犬役がジャムラ母さん、飼い主役がチャーリーママさんでした。
そして”一番前の席に座っていたてりままさんに触る”というのを正解に設定しました。 

部屋の後ろのドアから入ってきたジャムラ母さんを、チャーリーママさんが「そうそう♪」という言葉だけで正解に導きます。ジャムラ母さんが一歩前に出ると「そうそう♪」、てりままさんに近づく度に「そうそう♪」・・・。 

この「そうそうゲーム」のポイントは、決して「NO」を言わないことです。つまり正解から遠のく行動をおこした時は何も言いません。だから「そうそう♪」という肯定の言葉だけを目指して犬役の人は動けばいい訳です。

つまりこれは、肯定の言葉だけで導かれるということが、犬(役)にとってとても心地よく、また安心して行動をおこせる、ということを体験できるゲームなんですね。この体験をすると、犬にも「NO」を使わずに、正解のマークのみをを適切なところで示してあげる事が犬の精神衛生上(というか、飼い主の精神衛生にも同じだと思われますが^^;)とても良いということがわかると思います。

もうお分かりだとおもいますが、これはクリッカートレーニングなんですよね。

このクリッカートレーニングの感覚・・・つまり”ポジティブな感情のまま何かができる”へ導くことを大切にしていると、犬が行動を起こさない時にもそれを応用できる気がします。 

つまり、”ポジティブな感情のまま様々な事が受け入れられるようになる”へ導く事ができるのではないかなあと。 

”犬が行動を起こさない時”って、例えば、触れられるとか、触れられ続けられる、とかです。つまり受け身な状態ですね。保定される、保定され続ける、保定されて爪切りされる、とかもそうです。人に何かされるということにポジティブな印象があった方が犬にとっても生きやすいだろうな、と感じる場面が日常的に沢山ありますよね。 

こんな風に犬が(猫もですけど)何かが出来る様になる、ということの中には、”受け身でいられる”という事も含まれていると解釈すると、まずは身を任せてもらえる様な飼い主になる事がまず大切で、その為の去年一年の”古典的条件付け”の勉強でもありましたが、そうなった上で何か別のものに慣らす時、このクリッカートレーニングの感覚を飼い主がもっているかどうか、またその子にとっての塩梅がわかっているかどうか(キャパシティの狭い子、広い子など色んな子がいると思うので)というは大切な事なのではないかなあと思いました。(と自戒を込めて書いています。^^;)

で、もうお分かりかと思いますが、これは私的にはハズバンダリートレーニングの事を言っているのですが。 

昨日のチャーリーママさんのお話しの中でも「ハズバンダリー・トレーニングはクリッカートレーニングである」というお話しがありましたが、その事を昨日からずっと考えていて、今のところ私の頭の中は上記の様になっています^^;ということでメモしておきました。 

 

* * * * *

 

「そうそうゲーム」のあと、今回は、チャーリードッグスクール「ドッグコミュニケーション・インストラクター講座」の受講生である小麦のかぁちゃんの講義もありました。

小麦のかぁちゃんのテーマは「犬の成長過程について」

ご自分のワンコさんである、小麦君とひじきちゃんの写真と共に、犬の成長過程について話して下さいました。

犬の成長過程を「新生児期」から「思春期の終わり」までに分け、それぞれの過程において何が大切なのか(例えば”叱らない”だったり、”叱らない人による介入”だったり、その中には新生児期のブリーダー[人間]の適切な介入も含まれます)、またどうして大切なのか、という事をとても丁寧に説明して下さいました。 

小麦のかぁちゃんの、 

「(犬が)歯を使うということは、それだけせっぱつまった訴えだということ。伝わらない寂しさを表現していることなのだと思う。だからそれに応えられるようになりたい」

という言葉が心に響きました。 

成長過程のお話しに絡めた小麦のかぁちゃんの小麦君・ひじきちゃんとの取り組み、そして言葉に心から励まされました。素晴らしい講義をありがとうございました! 

 

その後、チャーリーママさんの講義に入って行きましたが、その中に”体当たりの犬育て”という言葉がありました。 

犬は、人間が発する”言葉”よりもその人自身を見ていますよね。だから言葉ではなく”体”で示す。文字通り”体当たりの犬育て”をチャーリーママさんは勧めていらっしゃいます。 

犬はただ見て楽しむものでもなければ、機械の様に自分の言う事をきかせて飼い主だけが満足する為にいるものでもありません。
そりゃそうです、私が犬と生活したいと思った理由は、犬と近く触れ合いたい、一緒に寝て体温を感じ、同じ空気を吸って同じものに楽しみを感じたい。小さい頃、猫達と傷だらけになりながらじゃれ合って、そして寝る時はコトンと一緒に眠る、という関わり方をした私が犬との生活に求めたもの、それは”お互い体当たりな関係を結ぶ”ということではなかったか?
・・・と、ルビーを迎えた頃の自分に問いたい。^^; 

どうして人間って犬を相手にすると教育ママ的な、もしくは犬の上に立たなければ、という様な支配的な生きものになってしまうのでしょうね。(これもまた自戒を込めて言っています。) 

あれはいけない、これはいけない、吠えの理由はとりあえず置いといてとにかく「NO」(という気持ち)で吠えを止めさせる、など、イケナイ(とされる)ものばかりに目がいく過干渉的なものに抑え込まれた感情は、犬が自分を守る為の最終手段ともいえる行動に、ある日突然結びつく事があるかもしれません。最終手段とは噛みですよね。(甘噛みはもちろん別のものです。)

人間側は”突然咬むようになった”と思うかもしれませんが、犬の中ではずっとずっと自分の気持ちがはぐらかされてきたのかもしれなません。 

チャーリーママさんが使ってらっしゃった”はぐらかし”という言葉、例として 

”犬が興奮するのは良くないからと、興奮させないで育てようとすると・・・つまりはぐらかされて育てられると、興奮は蓋をされたままどんどんたまって行きいつか違う形で表面化するかもしれない。興奮はして良い。興奮する→興奮が下がる、を繰り返す事(人間が手伝えます)で、興奮が切れる回路が出来上がる”

というようなお話しして下さいましたが、吠えや要求を無視し続けられるというのも犬からしたらはぐらかしに入るのではないかなあと思いました。

またそれと同時に、犬の吠えを一切許せなくなるような環境を、私達は作ってしまっていないか?
吠えや噛みの問題を抱える飼い主さんを追い詰めるような事をしていないか?
吠えの奥に込められた犬の気持ちをはぐらかしてしてでもとにかくその場をしのぎたい、という気持ちに(はぐらかしているという自覚はなくても、そういう行動に)飼い主さんをさせてしまっていないか。
・・・ということは本当に気を付けなければならない事だと思いました。

はぐらかされる・・・嫌だとかこうして欲しいとかいう感情をうやむやにされる、という意味では、家庭に迎えられてからだけでなく、生後まだ間もない(母犬の存在を必要とする様な)子犬達がセリに出されたり、ペットショップなどで展示販売される犬達にも当てはまる事かではないかなとも思います。まだ親兄弟の温もり、経験、教育が必要な時期に突然一人にされ、一方的に人目にさらされるのですもんね。

チャーリーママさんの 

「問題を作るのは人間。元栓を閉めるのも人間」 

という言葉はからは、私達が動物に関わる際の様々な問題点や、その問題に向き合う際の課題が見えてきます。

気付いた私達から頑張って行かねばなんですよね。

 

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犬のボディランゲージを学ぶための動画については、やはり座学に参加して直接学ぶのが一番だと思うので内容は省きますが、私的には拘束で回る柴犬市ちゃん(散トレ仲間さんです♪)の動画は特に面白かったです。

拘束で走り回る市ちゃんは、尻尾がクルンと撒いてなくて、ビョーーンと伸び切っているのです。これシグナルか?なんて思いながら見てしまうと~~・・・

とんでもない。

走りながらバランスを取る為の舵取りをしているだけなのでした~。^^;

シグナルを勉強する時の注意点かもしれませんね。なんでもかんでも
「これは犬からのシグナルなのか?」
という目で見てしまったり、それにとらわれ過ぎで犬から見てよそよそしい、怪しい人間にならないよう、ゆったりと構えるということは忘れずに勉強して行きたいと思います。

 

「シグナルを読めるようになる為には、犬から目を離さない。もちろんジーッと見つめるのではなく、いつも視界の隅に犬を入れておくということ」

と、チャーリーママさんはおっしゃっていました。 

あ~散トレの時、ルビー私の視界の外にいる事沢山あるなあと反省しつつ、^^;なるほど、具体的なポイントを教えて頂けると行動に移しやすいですよね。さっそく今日のお散歩からやってみています。 

* * * * *

私達はどうして犬語を学ぶのでしょうか。

それはやっぱり自分のワンコの事をもっと知りたいから、知って彼らに応えたい、私達人間にも使える犬語があったらそれを使って彼らともっと通じ合いたい。

それから、犬語を忘れた犬達が多いであろうこの日本で、彼らに犬語を取り戻させたい、というのもありますよね。カーミングシグナルは、本当は争いを避ける為に発達したシグナルであるはずですから、犬達がそのシグナルを出せたり理解できたりすれば、無用な争い事は起きにくいはずですし。

そしてその為には犬語を邪魔しないリードさばきを身に着ける、ということが飼い主としては重要な課題になってきますね。ボディシグナルを学ぶと同時に、リード捌きもこれからより一層意識していきたいなと思いました。

 

↑動画を見終わったあと、正しいリードのテンションの確認(張ったらすぐ緩める)やら、ひっぱりっこの練習やらを始める仲間達。引っ張りっこしている姿がみなさんご自分のワンコさんとそっくりだと、見ている人達で盛り上がっていました。( ̄∇ ̄) 

ひっぱりっこもCDSで言うところの「ぐっぱー」なんですよね。

 

こんな感じで、今年もしょっぱなから笑いあり涙ありの座学でした♪

チャーリーママさん、楽しく実り多いご講義をありがとうございました!
小麦のかぁちゃん、沢山勇気を頂きました!ありがとうございました!
会場を手配してくださったてりままさん、受付嬢のsamiさんころころんさん、そして機材セッティングのれあママさんれあパパさん、お疲れ様でした、そしてありがとうございました! 

今年もCDSで学びながら、歩みは遅くとも立ち止まらずジワジワと、前向きに進んで行けたらいいなと思っています。
みなさま、今年もどうぞよろしくお願い致します!