もんろーの部屋

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若林先生のこと

2006-11-22 | 音楽
ネットサーフィンをしていたら、たまたま若林先生のお名前を拝見した。
あまりに懐かしく、嬉しかった。
学生時代、先生の「音響学」を履修していたのだが、穏やかで親しみやすいお人柄と、お話の面白さで、私は毎週、一番前の席で聴講していた。
大学には、音響学を専門に学ぼうとする学生はなく、実技重視の校風だったので、単位取得だけを目的とした学生があふれ、熱心に聴講する学生は一握りだった。
まことにモッタイナイ話だけどね
お話の面白さは、その優しい語り口のせいでもあったが、何より、豊かなご経験からくる真実の話が魅力的だった。
「ミュージックフェア」を成功させるまでの苦労話や、世界歌謡祭の話、多くのレコーディングの現場・・・。その場にいらした方しか話せないその体験談は、本当にワクワクさせられる時間で、毎週本当に楽しみだったものだ。
さて、その1年の講義の最終回、講義の最後に先生はこうおっしゃった。
「僕の講義は、君たちにとって、ずいぶんと退屈なものだったのでしょう。かなり私語が多く、それは僕の力の無さと反省もしなければならない。ただ、毎回最前列で熱心に聞いてくれる学生さんもいて、僕は随分と励まされた。その学生さんには心よりお礼を言いたいと思っています。どうもありがとう。」
この言葉を思い出すと、本当に涙が溢れてくる。
そして、このお立場にしてなお感性は研ぎ続けなければならないとおっしゃった先生のことを、懐かしく想い出すのである。

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4 コメント

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うん (木の葉)
2006-11-23 16:30:33
>感性は磨き続かなければならない
そうだよね~。
それが大切なのよね

良いお話は、1番前の席で聞くのが一番。
もんろーさん、正解
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うん・・・ (もんろー)
2006-11-25 00:06:19
磨き続けるっていうのも、他者からの刺激が一番だと思わない?
なかなかそういう他者も、少なくなったりする・・・
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いいお話ですね~ (ハイデム)
2006-11-26 00:25:27
そういう気持ちがなくなったら、
終わりだと思っています。

私事ですが、
高校生の頃、九州芸工大の音響学科を目指したことがありました。
コンサートホールの音響などを勉強したかったのですが。。
なんだか、その頃のことを思い出しました。
。。今は昔

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ええ~っ!? (もんろー)
2006-11-27 00:20:34
そうだったのですか
実はこの記事を書いた後なんだけれど、声楽のレッスンを希望する男性と、お電話でお話をしました。
その方、音響技師を目指してビクターに入社なさったような方で、この9月にリタイアされ、もともと音楽が大好きな方なので、音楽三昧の生活をされたいと・・。で、声楽の先生を探されているというのですね。そいうい方、いらっしゃるんだなーと思ったところだったんです。まさか、ハイデムさまもそのお一人とは・・・。そんな事って、かなりの確立じゃない
今週、お会いするんだけれど、楽しみです
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